#読書感想文 No.8

いつの間にか、表紙変わったんですね。私の手元にある本は、文字だけの表紙です。

ビジネス書の中では珍しいストーリーのある本です。もっとも、北野唯我さんの著書にはストーリーで構成されている作品がいくつもありますが、普段、ビジネス書を読まない方も是非。読みやすいと思います。

ざっくり説明しますと、人は「天才」と「凡人」と「秀才」に分けられる。そして、三者三様の価値観があるゆえに、互いに人間関係に悩んでしまう、というもの。

興味深いのは、社会において「天才」と呼ばれる人たちが、必ずしも成功者としてトップに居続けることができないのはなぜか?を鋭く突いている点。思わず引き込まれてしまう展開を、皆さんも楽しんでみてはいかがでしょうか?

ここからは、個人的な感想です。作中では、「天才」「凡人」「秀才」にそれぞれキャストがいるのですが、「病める天才」や「共感の神」といった用語が出てきます。これは、話の大事なキーワードなので、詳細は伏せますが、これらのキーワードがあることで、三者のパワーバランスが絶妙な均衡を取ることになります。

この三者バランスについて、私は本を読み終わった後、「実は我々一人ひとりの中に、この三者は共存しているのではないか?」と考えました。

人は、いくつもの性質を持っています。「自分は単純だから」という人にも、多面的な思考が存在します。同じ出来事(例えば突然の雨)でも、常に同じようには感じないでしょう。

そこには、単に「気分が違う」だけではない、それこそ別人格…は言い過ぎかもしれませんが、「いくつもの自分」がいるんだと思います。

その「いくつもの自分」の起こす葛藤は、ときに自分自身を苦しめます。「どうしてなんだろう?」、自分が分からなくなることもあるでしょう。

そんな時、この本の三者(天才・凡才・秀才)のそれぞれが、自分の中には存在し、常に入れ替わっているんだ、と考えられたら、少しモヤモヤしたものが晴れるかもしれません。

そして、自分の中に「共感の神」も、きっといます。

「共感の神」を必要としている人はたくさんいます。どうぞ周りの人たちにとって素敵な存在になってください。私もそうなれるよう頑張ります。

ということで、今回の投稿は以上です。

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