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「坩堝」

あなたは、タイトルの漢字、読めますか?

おそらくは、多くの方が聞いたことのあるモノなのですが、実物を見たことのある方、わざわざ検索した方は少ないのではないでしょうか?

今回は、こちらの「坩堝」について、書いていこうと思います。

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まず、なぜ記事にしようと思ったのか?ですが、実は、私の場合は仕事で毎日関わっているモノだからです。

知っているようで知らない世界、「鋳造という仕事」を、ご紹介します。

もちろん、会社に迷惑にならない程度に(笑)。

と、いうのも、「ノウハウ」や「技術」というのは、「見えないけれど価値のあるモノ」なので、おおっぴらに情報開示してしまうと、「見えない損失」が発生しかねないので、そのあたりをご理解のうえ、読んでいただけると幸いです。

製品と図面

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さて、ぼちぼち解答発表をしますが、「坩堝=るつぼ」と読みます。

「スタジアムは興奮のるつぼとなった」、といった表現にも用いられますよね。

”金属をとかすのに使うつぼ。”

検索すると、このように出てきますが、規模は大小さまざまあります。

鋳造」というのは、「金属を溶融させて、型に流し込み、成型する手法」なので、当然に「坩堝」を使うというワケです。

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ところで、この「鋳造」なのですが、あなたも学生の頃に習った「科学や物理」と密接な関係にあります。

例えば、金属は空気に触れると「酸化」しますよね?

溶けた金属も、空気に触れた面は酸化していくのですが、この「酸化物」が製品に混入すると、不良品となります。

では、どうすればいいのでしょうか?

あなたは、「酸化」の反対の化学反応の習ったと思うのですが、覚えていますか?

科学・実験

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正解は「還元反応」です。分かりましたか?

思い返せば、学生の頃の実験って、ワクワクしませんでしたか?

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余談ですが、YouTubeで、「溶けた金属で○○してみた」的な動画を観ると、正直、普通の方と見方が違うかもしれませんね。

1200℃のアルミニウムを~」とか。

アルミニウムの融点は約660℃です。一般的に製品を成型する際、アルミニウム単体での使用はほとんどなく、「合金化」して、特性を生かした製品を作ります。

1200℃まで高温化など、通常はしません。凝固した際に、いろいろな不具合が生じるからです(詳細な不具合を書くと長くなるので割愛します)。

高温になると、金属分子の結合が弱まるので、「ドロドロ」から「サラサラ」とした感じになります。

ですが、高温にしなくても「サラサラ」な液体にすることが可能であり、この処理こそ「ノウハウや技術」なので、残念ながら、言いたいけど言えないモノですm(__)mゴメンチョ。

注湯3

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(; ̄д ̄)…全然「坩堝」の話と違う…。

相変わらず、脱線しまくりですが(笑)、今回の「坩堝」ように、用語を紐解いていくと、専門的な知識に辿り着くことがあります。

知識は「深く」と「広く」に進めることができますが、どの分野の知識をどの程度持つか?という部分は、「個性」や「強み」と繋がる部分ではないでしょうか?

最後に個人的な意見ですが、IT化が進む中で、未だもってアナログな領域も多く存在しています。

そこに「アナログ的な価値」を残すのか、「デジタル化する価値」を見出すのか、ビジネスとして展開するとき、常に双方のメリットデメリットを把握する必要があると思いますが、「現場の声」は、大変参考になると思います。

今は特に、コンサル業が台頭して、「データ至上主義」的な考えが優位にあったりもします。

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たまにあることなのですが、「データは完璧なのに、製品にならない」ケースがあります。

耐久性が思いの外なかったり、溶融金属が凝固する過程でクラック(ヒビ)が生じたり…。

これらを解消するには、「現場の経験」が必要なのですが、頭だけで考える方というのは、なかなか理解できないようで、納得されないこともしばしば。

あなたは、周りの声に、ちゃんと耳を傾けていますか?

なんだか着地出来ませんでしたが、また気が向いたら、続きのような内容も書いていこうと思います。

ということで、今回の投稿は以上です。


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