見出し画像

読書の価値がここにある!!『人生は20代で決まる TEDの名スピーカーが贈る「仕事・結婚・将来設計」講義』を読みました。

出会ってよかったと思える本でした。
学生から社会人になるまでに、勉強法の本、就活対策本などは目にしていましたが、あくまで科学的に、統計的に20代の重要性を説いた本には出合いませんでした。

本書では、悩める20代に対して、実例を交えて、正社員として働き、家族を選ぶこと進めています。リアルな悩み、リアルな現実が書かれ、ドキッとしてしまいました。私にはとても響きました。感想を綴ります。

あらすじ
仕事選びと生涯賃金、出会いと結婚、脳と肉体の成熟――どれも20代の10年間がカギであることを知っていますか? 世界的に注目を集める心理学者が、日々のカウンセリングで接する若者たちの生の声をもとに、最新の心理学・社会学・脳科学などの成果を交えながら、一生を決定づける10年間の過ごし方を徹底指南。悔いのない人生を送りたいすべての人に捧げる1冊。出典:Amazon

*

tedの動画15分で本書の概要をつかめます。
そして、プレゼンの仕方もめっちゃうまいので、みましょう。

印象に残ったこと
・人生を決める出来事の80%が35歳までに起こる。
・キャリアの最初の10年が生涯年収に大きな影響を与える。

3つの提案
①自分を高める価値ある経験やスキルを磨くこと
②ゆるいつながりを持つこと
③意識して家族を選ぶこと

冒頭で、アレックスという女性を例に出していますね。結婚や出産など先送りにしている具体例として話に上がりました。本書の中でも、悩める20代が何人も登場します。

「スタバックス・フェーズ」という見た目がよく、気軽なアルバイトを選びだめならやり直せばよいと考える段階の若者が多いです。恋人がいても結婚を真剣に考えず、刹那的な性的快楽を求めてしまうような若者も登場します。

が、本書に登場するアメリカの20代の若者の悩みに共感する部分も多かったのです。(私も20代です。)

「時間は無限にあるという感覚」
「自分の前に多くの選択肢があって、まだ可能性を秘めている」
「結婚やライフプランはまだ先のことである」


本書を読んで、「時間は有限で、社会的にも生物的にも期限があり、仕事や結婚など真剣に考えるべき時期にいる」と思わされました。

簡単に説明します。
①「社会的にも」というのは、学校(研究分野)の選択、職業選択、住む場所の選択、家族の選択など選択を迫られるタイミングが人生の早い時期にあることです。

②「生物的にも」というのは、妊娠のしやすさや脳の成長など20代をピークにして、身体機能に期限があることです。

③先延ばしにして、30代に同時にすべきことをすると負荷が大きい

アメリカの統計を使って論理的に、そして、カウンセリングの実体験を踏まえて現実的に説明され、とても読みやすかったのです。

*

自分の体験も踏まえると、
学生から社会人になり時間感覚を矯正できないのが、原因なのかな
って思いました。

学生時代は
・決まった時間割、カリキュラム
・手で数えられるくらいの選択肢
・テストの点数による評価
・いくらでもトライできる環境

でした。

社会人では、
・変動的でコントロールできないタイムスケジュール
・無数で、判断基準のない選択肢
・期待値への達成度による評価
・取り返しのつかない失敗の可能性

です。

特に、学生時代は周囲から
「真っ白なキャンパスが広がって、将来が輝いている」と聞かされます。

ある時期になると、選択すべき期間になり、同期とともに一斉に悩み、いくつかの候補を選ぶことになります。また、「大きな決断」は先のことである感覚の中で10代を過ごします。

ので、この10代の時間感覚や人生観から、抜け出せないので、
大きな決断を先延ばしにしてしまうのかと考えたのです。

20年以上過ごしてきて、
「真っ白なキャンパス」がどこまでも続いているわけではない
ことを直視できました。自分の中で避けていたと気づきました。

*

震災から10年が経ちました。
10年前に見つけた夢は、今も、夢のままです。
本を読み、メモも作ったけど、本当に夢がかなう行動をしていませんでした。

時間は、何も解決しなかった。

何歳でもトライできるとは思うけど
いつ苦労するのか、いつ夢をかなえるかをコントロールできるのであれば
たぶん、はやいほうがいい。

長い時間の中で、今の自分の立ち位置を知ることができる本でした。

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

この記事が参加している募集

読書感想文

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?