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吐き気が止まらなくなった話

日本に帰ってきて3週間ちょっとが経ちました。

現在は、次の仕事を探すためにパソコンを開いて日々求人票を眺める日々です。いわゆる転職活動中です。

1年間の海外生活を終えて帰国し、2週間くらいはほぼ毎日誰かに会う生活を続けていました。

会いたい人に片っ端からコンタクトを取り、パズルのようにスケジュールを組み立てていました。

おかげでいろんな人と話せ、日本の美味しいものをたくさん食べることができました。

だいぶ落ち着いてきて自由な時間ができてきて、いざ本腰を上げて転職活動を始めた、というのが今の直近の状況になります。

今回はそんな転職活動を進めていくうちに起きたちょっとした出来事について書いてみます。

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僕は一度転職の経験がありますが、フィリピンでの活動だったため、日本での転職はこれが初めてとなります。

履歴書や職務経歴書を書いて、転職サイトに登録して、と新卒の頃の就職活動を思い出しながら進めることになりました。

転職サイトに関しては、複数の転職エージェントに登録して、それぞれの求人情報から良いものを見つけ出していくことにしました。

しかし、転職エージェントはプラットフォーム、そして担当者によってサービス内容に大きな差があることがわかりました。

エージェントの担当者との面談を受けて求人情報を提供してもらうものの、こちらの希望を大きく逸れたものであったり、「とりあえず受けてみよう」という雑な指示を与えられたり、本当にこれでいいのか、と疑問に思うものもありました。

僕は今回ある程度希望を固めていたこともあり、条件に合わない企業は選考に進みたくないと思っていました。

しかし、「選考に進んでいくと気持ちが変わることもありますよ」という意味深なアドバイスをされることがありました。

また、僕は今回、今までと違うタイプの企業に入りたかったため、大企業と大企業のグループ会社を希望から外したい、と伝えたものの、「大企業の社員の方も成長を実感しながら働かれていますよ」と、敢えて求人情報に含めてきたり、やたら押し付けが多いと感じてしまいました。

結果、そのエージェントへの信頼は無くなったし、転職活動そのものへのやる気も下がってしまいました。

そんなことをかつて人材業界で働いていた友達に相談したところ、その友達のおすすめの転職エージェントを教えてもらいました。

「ここのエージェントは親身に相談に乗ってくれるよ!」

なるほど。

早速登録して、面談を受けることにしました。

ただ、その面談によって、僕がいきなり窮地に立たされるとはこの時は思いもしませんでした。

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IT業界で5年間働いてきた経験は活かせるかも。

フリーランスがうまくいかず、というより最初の零細期を乗り越えられるほどフリーランスを続ける強い意志がなく、再び会社員として働くことを目指すことにしました。

異国・ジョージアでの悩みに明け暮れた日々の中で、なんとか気持ちの整理をつけられ、今後の計画を立てることができました。

・フロントエンドの開発案件に関わって、かつて自分がやりたいと思った「動いている感」を実感しながら仕事をしてみたい。
・その実績を武器にアメリカに挑戦したい。

転職活動という目の前のことだけでなく、5年後・10年後のことをも考えた計画を考えてみました。

この時、自分の中ではすっきりと腑に落ちた感覚がありました。

これでもう失敗なんてしないぞ。これからの人生を上手くハンドルできるような自信もふつふつと湧いてきました。

ジョージアを出て1ヶ月間ふらふらと世界中を旅してから日本に帰国し、転職活動を始めました。

その後、前述の通り友達がおすすめしてくれた転職サイトに登録し、先週の金曜日の朝、エージェントの担当者との面談を受けることになりました。

ある程度プロフィールや希望を伝えたところ、その内容を踏まえていくつかの質問をされました。

担当者「開発案件に関わりたいならもう既にプログラミングの勉強を始めていたいり、プライベートで開発したりしていますか?」

自分「いや、何もしていません。そもそもプロフェッショナルになりたいとも思っておらず。。」

担「技術的なプロフェッショナルを目指していないのに、今エンジニアにこだわる理由は何なんでしょうか?」

自「・・・」

(中略)

担「実績を武器にアメリカを目指すよりも、20代のうちに泥臭くアメリカで働く道を探す方が可能性広がりませんかね?」

自「確かに・・そう思います・・」

(中略)

担「(あなたの話を聞いていると)創意工夫のようなことが好きだと思っているのですが、それはプログラミング以外にもIT業界内で活かせる職種はありますよね?」

自「おそらく・・そう思います・・」

担「コミュニケーション能力が高いのに、エンジニアに進むということが的確だとはちょっと思いづらいように思えます。」

自「ああそうですか・・」

(一部辛辣な表現がありますが、実際はもっと優しい言い回しでした)

粉砕されました。

僕が確立したと思っていた今後のキャリアプランのうち、見えていなかった弱かった部分を的確に突っ込まれ、何も答えられなくなってしまいました。

エージェントからは職種について、一旦持ち帰って後ほどメールで連絡すると伝えられ、この面談の中では求人は紹介されませんでした。

面談後、この担当者のキャリアコンサルとしての能力の高さを実感し、関心する気持ちが湧いてきました。友達にも感謝のメッセージを送りました。

しかし、時間が経つにつれて「じゃあ自分はこれからどうしたらいいのだろうか?」と迷いの気持ちが出てきてしまいました。

せっかく見えてきた将来像が、突然ゼロになってしまいました。(本当はゼロというわけではないけれど、ゼロになった気分になってしまいました)

他のエージェントの出してくれた求人情報を眺めても、自分が働いている姿が全くイメージできなくなってしまいました。

どうしよう。え、どうしたらいいんだろう。え、え、ええええ。。。

急に焦りの気持ちが強くなり、徐々に喉の奥に気持ち悪いむずむずした感覚を覚えるようになっていました。

一旦パソコンを閉じて目を閉じます。

ちょうど外は日光が差す暖かい気候だったので、外を散歩することにしました。

春の風に吹かれながら心を落ち着かせようとします。桜はもう散ってしまったものの、新緑の並木道は爽快感がありました。

それでも吐き気を強く感じてしまい、心拍数が上がっていきます。コンビニで水を買って飲みながら歩きます。行き先もなくただ歩きました。

地元の大きな河川沿いまでやってきた頃には、冷静になっていたものの、まだどこか落ち着きません。

友達に今の気持ちをLINEしたところ、すぐに「いつものケンティ(僕です)なら、『今気づけて良かったじゃない?』って言うでしょ」と送られてきました。

確かに。僕だったらその状況を抱えた人にそういうメッセージを送るでしょう。そのまま川沿いをまっすぐ歩き続けました。

***

夜になったら吐き気はおさまっていました。しかし、だからと言って何かが進んだわけではありません。

これからまた自分の今後について考え直さなければ。少しは切り替えられたような気がしました。

今回、僕はひとつの学びを得ました。

失敗は成功の元だし、失敗無くして成功がない、と僕は信じています。

しかし、いざ自分が考えてきて正しいと思い込んでいたものが正しくなかった(=失敗)と知った時のショックは大きく、なかなか立ち直れませんでした。

正直、この文章を書いている今でもまだ喉の奥にもやもやとしたものを抱えています。

この自分自身が誰よりも失敗を恐れていたことに気づいてしまいました。

もちろん自分が進む方向性が正しいとは言い切れなかったという事実に気づけて良かったし、このエージェントを紹介してくれた友達にはとても感謝しています。

だから、また再びゼロから転職活動をやり直すことにしました。

図らずして自分の弱さに気づくことになりました。

この土日、気持ちは新たな方向に傾いてきたものの、まだ完全に割り切れたとは言えない感覚があります。それだけインパクトの大きな出来事でした。だから、その状態で月曜日を迎えることになってしまいます。

しかし、あのエージェントの担当者との面談で言われたことには痛感するほど納得させられたし、自分の得意なことを活かして、もっと幅広い視野を持って仕事を探していきたいと思いました。

おそらく長期化しそうな僕の転職活動ですが、最後に悔いなく終われるように、働き始めてから自分の選択に自信を持てるように、確実に進めていこうと思います。




僕のことは以下の記事で紹介しています。

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また次回の投稿までお元気で。

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