マガジンのカバー画像

アはアーケードのア

43
あいうえお順に1タイトル選んでレトロアーケードゲームの思い出を語ります。気長に継続中。途中からあいうえお順に合わせるのを諦めました。
運営しているクリエイター

#ゲーム

アはアーケードのア 第41回『レインボーアイランド』(1988年/タイトー)

アはアーケードのア 第41回『レインボーアイランド』(1988年/タイトー)

ゲームバランスを壊すほどのパワーアップについて改めて考えてみる

アーケードアーカイブス版『レインボーアイランド』が発売されました。同ゲームについて少し語ってみたいと思います。

『レインボーアイランド』は当時クリアもした大好きなゲームという大前提で、全要素を把握して後半へ進むとどんどん大味になってしまう(なり過ぎる)ところはどうなんだろうともずっと思ってたのですが(とくにウィングはゲームを壊して

もっとみる

アはアーケードのア 第40回『テトリス』(1988年/セガ)

セガ版『テトリス』の上級者のプレイを見たときの衝撃

『テトリス』はパソコンのBPS社版と、その少し後に出たアーケードのセガ社版の内容がホントに違っていて、「仕上げかたでこんな別物になるんだ」と衝撃を受けたゲームです。

当時、セガ版『テトリス』のブロック落下速度MAXの段階を初めて見たときに「いやいや、こんな無茶な難易度ないでしょ。対処できるわけない!」と正直思いました。

実際、発売後しばらく

もっとみる
アはアーケードのア 第39回『スペースバトル』(1980年/豊栄産業)

アはアーケードのア 第39回『スペースバトル』(1980年/豊栄産業)

『ムーンクレスタ』+『ミサイルコマンド』的なシューティング

 友人のAEX-RYU氏所蔵のアーケードゲーム『スペースバトル』をプレイさせていただきました。当時一度も見たことがなく、今回が初プレイです。

 いわゆる『ギャラクシアン』基板をベースにつくられたゲームの一つでしょうか。敵の動きにかんしては『ムーンクレスタ』にかなり近い印象です。

 各ステージ1種類の敵が出てきて、それを全滅すると次の

もっとみる
アはアーケードのア 第38回『バラデューク』(1985年/ナムコ)

アはアーケードのア 第38回『バラデューク』(1985年/ナムコ)

敵オクティを倒しゲートを目指す探索型シューティングゲーム

 『バラデューク』は80年代後半のナムコで『トイポップ』の次ぐらいに好きなゲームです。当時1コインクリアできるぐらいプレイしたけれど、今遊んでもかなり楽しめますね。これだけの遊びを1スティック1ボタンで実現していることにも改めて驚かされます。

 何でこんなに好きなんだろうと考えるに、銃の反動や低重力空間の独自性は言わずもがなで、基本的に

もっとみる

アはアーケードのア 第37回『三輪サンちゃん』(1984年/セガ)

ターゲット収集型のスピーディなアクションゲーム

 メガドライブミニ2で『三輪サンちゃん』をしばらく遊んでみました。

 当時、とても気に入っていたのに行きつけのお店になく、あまり遊べなかったゲームの一つだったので感激しています。

 プレイしてみて改めて感じたのが、とんでもなくテンポがいいこと。動きがクイックでフィールドの広さもコンパクトなので、短期決戦型であっという間に1ステージが終わる。

もっとみる
アはアーケードのア 第36回『トイポップ』(1986年/ナムコ)

アはアーケードのア 第36回『トイポップ』(1986年/ナムコ)

“地味可愛い”ゲーム『トイポップ』

 『トイポップ』は1986年にナムコから発売された、ハートを集めて出口から脱出する固定画面アクションものです。この3年前に発売された同社『リブルラブル』の基板を流用した製品です。

 可愛い絵柄ながら当時としても地味なゲームで、16dotのキャラクターで大半の絵が構成されてるという、あの時代のアーケードでは既に絶滅に近かったスタイルといえます。

 操作性も癖

もっとみる

アはアーケードのア 第35回『いっき』(1985年/サン電子)

『いっき』のスクロールが独特なことには理由がある

 SNS でサン電子『いっき』の話題を見たので、ちょっといろいろ思い出していました。以下は、主に(ファミコン版ではなく)アーケード版の記憶で話しますが、説明が不正確なところや認識間違いがあるかもしれないので、そのときは突っ込んでください。

 『いっき』はスクロールが少し独特で、まず画面中央の一定範囲の矩形から出ないとスクロールが始まりません。

もっとみる
アはアーケードのア 第34回『サンダーセプター』(1986年/ナムコ)

アはアーケードのア 第34回『サンダーセプター』(1986年/ナムコ)

浮遊感抜群のスペースレース+シューティングゲーム

 アーケードアーカイブス版の『サンダーセプター』をプレイしました。後方視点のシューティングもので、当時はコクピット筐体で、専用のアナログコントローラでプレイするゲームでした。

 当時、少ししか遊んでなかったのですごく基本的な感想ですが、レースゲームがベースになってるので、その時点で操作するおもしろさと共に難しさが内包されていて、そこにさらにシュ

もっとみる
アはアーケードのア 第27回『スペースクルーザー』(1981年/タイトー)

アはアーケードのア 第27回『スペースクルーザー』(1981年/タイトー)

“ドラマティックシューティング”の先駆けの一つ 『スペースクルーザー』は1981年にタイトーからリリースされたスペースシューティングゲームです。

 1981年というと、『スペースインベーダー』のブームからまだ2~3年しか経っていない時期ですが、この数年のゲームの変化は凄まじく、ハードウェアとゲームデザインがまさに歩調を合わせ、大きく進化し続けていました。

 そんななか発売された『スペースクルー

もっとみる
アはアーケードのア 第26回『シーファイターポセイドン』(1984年/タイトー)

アはアーケードのア 第26回『シーファイターポセイドン』(1984年/タイトー)

キャラクターの大きなシューティングはちょっと難しい アーケードアーカイブスの『シーファイターポセイドン』(タイトー)を購入して遊んでみました。1984年に発売された横スクロール海中シューティングゲーム。攻撃能力を持つスクーターを乗り継ぎながら、敵を撃破していく遊びです。スクーターを手放すと攻撃力が大幅に落ちるなど、考えかたは同社の『フロントライン』によく似ています。

 本当に久々に遊んでみて思い

もっとみる

『アはアーケードのア』第21回『ラリーX/ニューラリーX』(1980/1981年 ナムコ)

 久々の『アはアーケードのア』です。ずっと五十音順に書いていたのですが、な行に入ったところで悩んだのでいったん逃げて、とりあえず書きたいものを書きます。おかしな点があればご指摘いただけると幸いです。

衝撃的だった4方向スクロール 『ラリーX』はマイカーを操作して、縦横にスクロールする広い迷路空間で敵車の追跡をかわしながら10箇所のチェックポイントを回る、疾走感あふれるドットイート系ゲームです。翌

もっとみる

『アはアーケードのア』 第20回『ドンキーコング』(1981年 任天堂)

“ジャンプ”の概念を取り入れた最初期のゲーム ジャンプを駆使して、さまざまなトラップを抜けてゴールを目指し、コングにさらわれたレディを救い出せ――任天堂・宮本茂さんの最初期のディレクション作品にして、マリオ初登場作品であり、ジャンプアクションものの源流の一つといえるゲーム、それが『ドンキーコング』です。

 ジャンプアクションというシステムは、黎明期のゲームが生んだ最大の発明の一つです。重力の概念

もっとみる
『アはアーケードのア』 第14回『ゼビウス』(1983年/ナムコ)

『アはアーケードのア』 第14回『ゼビウス』(1983年/ナムコ)

ゲーム史において時計の針を大きく進めた作品 地上と空中を撃ち分けて進んでいくゲームシステム、無彩色のグラデーションで表現されたメカニック、絵巻物のように進んでいく背景、神秘的なSE、バックストーリーを感じさせる謎めいた世界観と数々の隠し要素……『ゼビウス』はその後のビデオゲームに大きな影響を与えた黎明期の傑作です。

 『ゼビウス』を初めてプレイしたとき、じつに不思議な気持ちになったことをよく覚え

もっとみる

『アはアーケードのア』 第10回『コスミックゲリラ』(1979年ユニバーサル)

“ゲリラ”から砲台を守れ! インベーダーブーム直後のゲーム『コスミックゲリラ』とは? 『コスミックゲリラ』は、時期的にはポストインベーダーを目指したあまたの製品の一つです。発音としてはコズミックだと思うのですが、当時の表記に合わせてコスミックで進めます。

 画面中央に並んだプレイヤー砲台(のストック)を奪いに左右からやって来る敵ゲリラを撃破していくシューティングゲーム、それが『コスミックゲリラ』

もっとみる