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天然コケッコー (映画045)

「天然コケッコー」

原作はくらもちふさこの漫画で「天然コケッコー」は2007年に公開された山下敦弘監督作品です。ほのぼのとしていて穏やかな映画、主演の夏帆は元々の素材を活かして透明感のある少女を好演しています。ロケーションに誘導されているのかもしれませんが時間の流れや空気感みたいなものものんびりしていて、それらも夏帆と同化しているような相性の良さも感じられました。夏帆が演じるのは右田そよという中学生、通う学校が小中合わせて数名、そこに岡田将生が演じる同級生の大沢広海が東京から転入、二人が中学を卒業するまでの物語です。田舎で暮らす立場から出来事が起こりますがキスとの交換条件で洋服を手に入れるエピソードは面白かったです。また、東京への修学旅行で引率の先生がそよにかけた一言は本作の核心に触れているようで印象に残りました。その他、そよの父と広海の母の関係は、言わば、田舎あるあるかもしれません。そよの父は佐藤浩市が演じていて動揺する姿や広海の母が咳き込む際の心配する様子もなんだか良かったです。エンディングの曲が流れている場面ではタバコを取り上げていましたがそれもまた良いシーンでした。そのエンディングは春、これもまた、夏帆が演じるそよのイメージにぴったりでありました。

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