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癒しの森は雨模様

ものを書く
絵を描く
音を出す
表現方法は色々あるんだよ。

僕はほら、ハーモニカ、そして葉っぱの笛をふくのが得意だろ。

今日は葉っぱを並べて演奏会でもどうだろう、と思っている。

白衣のスナッキンはぬれた葉っぱを切り株に並べながら、私を楽しませてくれるつもりだ。
あなたもご一緒に。
もしお時間があるようでしたら。

9月の雨の中。
葉っぱたちが、誰も寂しくないようにと、
ポッと赤く色づき始めたね。


今年は、山ぼうしの実がなっているのを見つけたよ。
10年来この木を知っているが、これは初めてさ。


大きさはさくらんぼだけど、見た目からして食べられそうにはないのが残念って?

ははは、これはこれで、山ぼうし側の考えとしては、これでどうだ!ってくらい美味しく甘く魅せているんだよ。

なんせ、十年ぶりの、種を蒔くチャンスなんだからさ、とびきりオシャレに、甘ーいニュアンスをかもし出さなきゃ。
飛んでいる鳥にだって見えるようにさ。

よく見てご覧よ。
ツブツブをまとって、いかにも甘くて美味しそうじゃないか?

でも、ちょっと失敗だなって、君は思うんだろ。

ニンゲンたちが食べると、毒だからね。
そのことを山ぼうしが教えてくれている、そう思わないか?
僕たちがその色や形をキケンだ、と知っている、というのが真実かもしれない。


ぼくたちの表現することは、受け取り手次第なんだ。

間違いかどうか!
良いか悪いか!

誰が決める?
知っている、と、思い込んだ人の言ったことをどこまで信じるつもり?

さっき僕が毒、だといったことは、信じたかな?


ねえ、どう思う?
食べなきゃわからないよ。
僕にも。

僕は言ってみる、だけだ。
表現者の自由だ。

一番の簡単な表現は不安を煽っておくことじゃないかな。
だから、信じたんじゃない?

下手したらバズってるかもしれないな、おソロしい。

自分から出るものが毒かどうかなんて、お構いなしさ。毒ならば、ごく小さな被害であって欲しいが、毒を出さずに生きていると、僕は言いきる自信はないよ。



昨日も、レジ打ちの遅い人のところへ並んでチェッと思ったし、細かい報告を要求されてるのに、ぜんぜんやる気にならないよ。

悪いやつだ。
モタモタするのは悪い、だなんてセカセカ病にかかっているな。

この気分は、一体どこへ行くんだろうな。


スーパーのマロンケーキに、もらった栗の渋皮煮を乗せた。
ブランデーの香りで幸せになる。

ウマい。

必要悪だ。
スイーツには目がない僕に、共感する人は多いだろう。


まぁ、騒がないでほしい。
騒がずに胸に手を当てて、責めることを少し待って。

毒が回るよ。

僕たちの安全への神話はほとんどが親からもらったものだよね。

それでいいんだ、きっと。きみは。

そうじゃないこともある、そう思った君は
貴重な種を持っているね。



甘党=悪党
じゃないよ。

表現を自制すること、それができてしまう器用さを持つ人は、苦しいはずだ。

僕も実は苦しいよ。
だから笛を鳴らすのさ。
音楽だなんて呼べないものさ。
言いたいことを葉っぱで隠してるんじゃないか、とさえ思うな。


受け取り方をニュートラルにする方法があれば、知っておきたいな、ぜひ。

僕はトイレット効果がひとつあると思っている。


体に聞けばわかる
心に聞けば分かる


出たものを認めて流す。

ジャーと。


はぁスッキリした。
お手洗いくんの登場、びっくりさせたね。

ジャーって良くない?
この音さ。



謝るよ。
無責任な表現に。

ジャー、流しておくよ。


ただね

こらえてこらえて
我慢していることがあって
出てくるものに
蓋をしないでほしい

そして僕はそれを認めて
ジャーと流したい。

消えたわけじゃないよ。
君が君でいられるように願っている。




パチン🤏



黙々と一人きりで何かを食べる。
疲れ果てて眠る前にふと夜空を見る。
誰かに会いたくなってそれが叶わないなと思う。

そんな日は、昔ばなしをしよう。


むかーしむかーし

えっ、古いことはもういいの?

そうだったね、君は旅人。
旅の途中だ。
冒険の話をしよう。

あるところに、冒険家がいました、、


えっ、海のはなしがいいの?

ここは、森の中だよ。
僕だって海に憧れる。 

ンもう、ワガママだな。
いいよ、なんでもこいさ。



パチン🤏

、、、、夢

憧れの海は、遠い島。
いつか住んでみたいけれど、そこには知り合いもいなくて、自然だけがたっぷりある。

きっと私は、そこで何かを見つけるだろう。
魚の骨の固いこと、
月と太陽がかわりばんこにのぼること、
嵐の後の砂浜にたくさんのかけらが落ちていること。
波のしょっぱさが自分の血液に似ていること。

隣に住む人が優しかった。
そんなことに涙が出るだろう。



どこにいても
だれといても

この身から出るものは
すべて
繋がりの中にある

この身を手にしたとき
誰かが私の、名前を、呼んだ

「山ぼうしの子よ
魅力的な子よ」


くわえてどこまで飛びましょう

あの森まで

なんだ、絵を描いちゃったね。
お話が長くなったので、演奏会はまた今度にしよう、息の調子を整えておくよ。
ごめんね。

約束するよ。


では私から
この詩を。

愛は繋がり
葉は流れる
森や海すべてから
受け取って存在する我が身
どこまでもこの船の住人

poison
この世のいけなさを
嘆くように赤い色
poison
私を写しつなげてと
胸に灯る赤い色

持たずに生まれるものはいない


許して
甘い享受




パチン🤏



白衣のスナッキンの言ったことの検証✨

【ヤマボウシ】
実はマンゴーのような味わいでそのままでもジャムや果実酒としても楽しめる
花や実がつきにくい種類というものがある
鳥も食べる

甘党仲間としては、今まで気付かなくて残念なことだった、だ🍒




読んでくださってありがとうございます
(灬º‿º灬)♡素直というのはいいですね。
怒りや悲しみ、疑い、、不安といった感情と向き合うとしても、また素直に戻れたら。


山ぼうしの実が毒々しいと感じたことから作ったお話でした🌟🍒

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