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パディントンは移民

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先日イギリスのテディベアメーカーのメリーソート(Merrythought)から、パディントンが発売されたそうです☺️
メリーソートっぽさがある可愛いベアに、ファンも大満足のお洋服の仕上がりですね!


さて、イギリスでは保守派のリシ・スナク首相が早期解散するとのことで、発売日は偶然だとは思いますが、なかなかのタイミングで久々のパディントンテディベアが発表されたなぁっと1人でウンウンと頷いていました😄
もし選挙に狙っていたのならすごい。


パディントンはルーシーおばさんによって、「暗黒の地ペルー」から送られ密航者として到着したクマ。

パディントンがブラウン夫妻に出会うシーンは、実際の“第二次世界大戦時にロンドンから疎開してきた子供たちが名札を首からぶら下げて、スーツケースを持ってたたずんでいる映像”からのインスピレーションで、作者のマイケル・ボンドさんもパディントンは難民であると言う考えを支持しています。
彼の首から下げた札には"Please look after this bear. Thank you.” (このクマをよろしくお願いします)と書かれていました。

ブラウン一家に自分のスペイン語の名前は「発音しにくい」ことを伝え本来の名前を捨てます。一家は彼のことを出会った駅名をとってパディントンと呼ぶことにしました。

つまりパディントンは移民です。人気映画シリーズの公開以来、政治的なシンボルとなっているようです。


FNNプライムオンライン


パディントンの最初の実写映画は2014年。「暗黒の地ペルー」からロンドンに到着し、ボートに隠れていた不法移民。
彼は礼儀正しい紳士的なクマではあるが、ひっきりなしにトラブルが巻き起こります。イギリスの生活様式を理解するのに苦労しているにもかかわらず、ブラウン一家はこの小さなクマを受け入れて歓迎。これは善良な人物として描かれています。一方、懐疑的で外国人嫌いである隣人のカリー氏は、紛れもなく悪役である。
この映画への反応として右派からの論説の一つに「なぜパディントンは反UKIPのプロパガンダなのか」と題されたものがあって、この映画を批評していました。
※UKIPとはイギリス独立党(UK Independence Party)の略称です。

2017年の2作目はさらに過激で、イギリスの欧州連合離脱(通称ブレグジット)とトランプ大統領の当選を受けて、厳しい反移民感情が特徴づけられた時期でしたが、クマのパディントンは多文化主義と移民の擁護を主張し続けました。さらに、刑事司法制度がいかにマイノリティに対して偏見を持っているかを強調し、刑務所改革を強く主張していました。この映画はカルト的な人気を獲得し、一時は『市民ケーン』に代わってRettenTomatoesのベスト・ムービーに輝きました。パディントンは、受容や多様性といったリベラルな価値観の象徴としての地位を固めていきす。
☝︎🐻※ DAZED/Paddington Bear’s journey from Latinx icon to Tory mascot という記事から翻訳アプリを使用してほぼそのまま引用しています。


しかし、故エリザベス女王の即位60周年をきっかけに、「パディントン=多様性の象徴」に変化が起きます。

イギリス人で同じくらい有名なくまのプーさんではなく、不法移民のパディントンを女王と一緒に登場させました。
BBCによると、この即位60周年の脚本はパディントン映画に携わった何人かの人たちによって書かれていて、パディントンは、少し不器用で、はた迷惑な乱暴者ではあるけど、エチケットと行儀作法が明らかに最も重要視されるバッキンガム宮殿で女王と共演しました。
「パディントンは優しさ、寛容さ、見知らぬ人への親切、礼儀正しさなど、性格に関することすべてを兼ね備えています。そして、それらは女王が生涯を通じて体現してきた価値観なのです。」と制作スタッフがBBCのラジオで語っていたそうです。

映画の中でのセリフで
『Aunt Lucy said, if we’re kind and polite, the world will be right.』
ルーシーおばさんが言った「私たちが親切で礼儀正しいなら、世界は正しい方向に進んでいくでしょう。」

この言葉、マジョリティ側かマイノリティ側か、誰に向けての言葉なのかで大きく変わると思うんです。

つまり、冒頭の方で太字にしていた「礼儀正しく」「本来の名前を捨てる」「イギリス人のように振る舞う」などのように、
DAZEDの記事から引用すると、体制支持派の保守派の条件をすべて満たし、彼らが理想とする典型的な善良な移民だけは認められるというもので、でもけっして移民全員が上品なアクセントで流暢な英語を話すわけではないし、イギリス文化に夢中になって一生を過ごしているわけでもない、イギリス人には発音が難しすぎるからという理由で大事な本名をすぐに捨てるわけでもない。
パディントンが移民の象徴だとすれば、故エリザベス女王との共演をきっかけに、それは同化主義の象徴となったのです。

女王即位60周年の映像でもパディントンは、いつものパディントンらしくガサツでやらかしてます(笑) だけど彼は、先ほどあげたような「ずっと典型的な善良な移民」だったから、部外者を丁重に歓迎していると信じ込ませる為、体制寄りの保守派はパディントンを取り込んだのだろう。と記事に書いてました。


ちなみにイギリス初の非白人及びインド系首相で、保守党党首のリシ・スナク氏も当然同じ考え方ですね。

イギリスでは、難民認定を申請するため不法に入国した人たちをアフリカ東部のルワンダに強制的に移送するための法律が4月25日に成立しました。7月に最初の移送を実行する予定だそうで、ルワンダへの移送については人権上、問題があるとして難民の支援団体などから強い非難の声が上がっています。


はじめは「クマ」と言うだけでなかなか受け入れてもらえなかった。はたしてパディントンは、「多様性こそが最大の強みであり、多文化主義を提唱するタイプ」のマイノリティに寄り添う人権意識のあるクマ(または人間)なのか、それとも「自分の立場を知ること」と言った感じで、社会的に目上の人(権力やマジョリティ)を尊重することが、クマ(または人間)が持つべき最も重要な美徳であると考えるいわゆる保守的な同化主義タイプなのでしょうか?

ま、パディントンはX(旧Twitter)もやっているそうですが、本音は本人にじっくり聞いてみないと分かりませんよねʕ •ᴥ•ʔ ʕ·ᴥ· ʔ

自動翻訳で読んだDAZED(今回のnoteでほとんど引用しています) の記事では筆者が最後に、「パディントンは(左派でも右派でもなく)その両方であり、どちらでもない。おそらく、生来の政治的曖昧さと、決して説明せず、決して文句(意見?)を言わないという共通の姿勢から、結局は彼と女王(英国王室)にはより多くの共通点があるのだろう。」と書いてました。

※翻訳アプリにより正確さに欠けるかもしれません。乱雑な文章で申し訳ございません。最後までご覧頂きありがとうございました。👋🐻バイバ~イ

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