見出し画像

不登校からの卒業(9)

3)混乱期

お子さんが完全に不登校になってから、少し時間が経ち、不登校の状態で『落ち着いている頃』です。

この頃、お子さんは「学校に行かないといけない」「でも、どうやっても行けない」と不安期よりもさらに強く悩み、自室で引きこもっていることもあります。

不安期よりもさらに昼夜逆転が長期化していたり、ご家族と話すことが極端に減っていたりする頃でもあります。

ご家族と話ができているお子さんでも、突然「明日学校に行ってみる」と言い出して、ご家族もすごく期待をすることになるのですが、次の日の朝になっても起きてこないので、「今日は学校に行くんじゃなかったの?」と起こしに行くと、「行かないって言ってるやん!」と怒鳴らることがあるのも、この頃です。

お子さん本人も、激しく悩み、なんでこうなったのか、これからどうなってしまうのか、と大きな不安を抱え、身動き取れなくなっているのです。


ご家族は、学校からの連絡も減ってきて、もう本当に無理して学校に行かなくてもいいと、少しばかり気持ちの整理がついてきて、学校に行かせるという思いがうすれてきている時期なのです。

では、ご家族は、気持ちも落ち着いているかというと、そうではないことが多いのがこの混乱期です。

もう動く気配も見せないお子さんに対して、学校に行くことについては、半ばあきらめてしまっています。

ですので、先ほどのように、お子さんから「学校に行ってみる」という言葉を聞くと、ご家族がものすごくうれしくなって、期待してしまうのです。

お子さんがものすごく悩み、苦しんでいるとわかっていても、やはり、学校に行ってほしい気持ちがあるので、どうしても苦しんでいることよりも、期待が大きくなってしまうのです。


そうこうしながらでも、ご家族は、お子さんの動きが減ったことで、見かけ上、落ち着いた状態になると、まず出てくる感情が「なんでこんなことになったんだろう・・・」というものです。

こんなことになるはずじゃなかった、子育ての何が悪かったのか、どこで間違ったのか、どうしたらよかったのか、とまるで自分を責めるかのように、自問自答しているのです。

自分は何をしたのか、本当に子どものためにできることはしてきたのか、と考えてしまい、「もっとああしておけばよかったのかもしれない」「これができていなかったことが、不登校になる元を作った」などと考えてしまいます。


ものすごく自分を責めてしまい、落ち込んでしまうこともありますが、そんな中で、ふと、「やはりこのままじゃいけない、学校に行かせなければ!」となんとか学校に行ってほしいと強く思うことがあります。

すぐに、「無理して行って、あの子が今以上に苦しむなら、そんな学校には行かなくていい」と、思い直して、また、内省することになります。


そこで、このままではいけないと、不登校に関する本を読んだり、学校以外に通えるところがないか、探し始めたりするのです。

フリースクールや通信制高校を探しては、見学に行ったり、相談に行ったりすることも出てきます。

そのことをお子さんには、まだ言えないこともあり、お子さんに内緒で見学や相談に行かれることも多いです。


このように、お子さんの悩んでいる姿を見て、ご家族も「学校に行かなくていい」と思いながらも、「やはり学校に行かないといけないのではないか」「このままではいけない」「なぜ、こんなことになったのだろう」と、いろんな思いが心の中に湧き出てくるのが、混乱期なのです。




#不登校 #フリースクール #通信制高校サポート #池田市 #親の会 #元気 #笑顔 #学習 #パーソナルアカデミー #私の仕事 #子どもに教えられたこと

この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

よろしければ、ぜひサポートをお願いしたいと思います。