見出し画像

子どものための性教育(幼児から小学生低学年)

2024.7.4【223限目】

性教育は子どもたちの年齢や能力に応じて、学校や家庭で学んでいく時代になっています。


もうすぐ夏休み

今年の梅雨は、激しく雨が降ったかと思うと、真夏のような暑さになるという気候を繰り返しています。

夏休み前に中高生は、期末テストも終わり、学校帰りも楽しそうで、夏休みモードに入っているようです。

暑くなれば、服も薄着になったり、水泳の授業も始まり、水着に着替えたりする機会も多くなります。性に関するトラブルも、ニュースでよく聞くようになりました。

先日、テレビで幼稚園児が先生からプライベートゾーンについてのお話を聞いていました。その後のインタビューで、子どもたちは、「タオルを巻いて着替えます。」とか「裸で歩き回らない。」など口々に話していました。

プライベートゾーンを教えるタイミングとしては、水遊びやシャワーなどの体の露出が増える夏の初めに、小学校では、水泳の授業が始まる前に話すのがいいと思います。

事前に話をすることで、子ども同士のプライベートゾーンのトラブルを防ぎ、トラブルがあったとき、なぜいけないのかを、理解しやすくなります。


プライベートゾーン

プライベートゾーンとは、口、顔、水着を着ている時に隠れている部分(胸、お尻、性器)で、「他人に見せても触らせてもいけない、性的に関係のある、自分だけの大切な場所」です。

身体や防犯の知識を学ぶためにも、まずは「プライベートゾーン」を知り、「他人に見せたり、触れさせたりしてはいけない」ことや、大切な場所であり、それは自分の体を大切にすることだと教えます。

ただし、幼稚園や保育園の先生などが、着替えの補助をするときや、お医者さんが診察する時は、見たり触ったりしてもいいことを伝えておくことも必要です。ただし本人が嫌がる時もあるので、声をかけてから始めることが大切です。

また、他の人のプライベートゾーンを見たり触ったりしてはいけないことや、身体のどこであっても少しでも触られてイヤな気持ちになったら「イヤ!」と、言ってもいいことを教えることも大切です。


家庭での性教育

日本では、まだまだ性教育が進んでいないため、家庭で性教育をどう教えていけばいいのか分からないという保護者が多いと思います。性の話をするのが「恥ずかしい」という人が多いと思います。

私が小さい頃は、性についての知識が殆どなく、思春期に友達やメディアからの情報で、正しい知識ではないないものも吸収し、性を正しく理解することも出来なかったと思います。性教育については、大きくなるにつれ自然と分かるものだろうという育てられ方をしたと思います。

子どもの時から保護者と性の話をすることで、子どもは自然に知識として正しい話が聞けて、保護者が信頼できる話し相手になります。

お風呂に入ったときなどは、女の子の体や男の子の体の違いや、子どもと大人の体の違いについて話す機会があります。

息子が年長さんのころ、一緒にお風呂に入っていた時、オチンチンの先が痛いというので、見てみますと、赤くはれていました。その先の皮を上に伸ばしてみると、垢のようなものがしわの中にたまっていました。「体の大切なところだからていねいに洗っていつもきれいにしておこうね。」と話したことがありました。

思春期の頃、胸が痛いと息子が言ってきました。乳首のまわりにしこりもあって触ると痛がります。息子は何かの病気にかかったのかもしれないと思ったようです。

大学の講義で、男の子の乳房が、思春期の時に少し大きくなり、痛いことがあるが、これはありふれたことで、男性ホルモンが働き始めると消えていく、と聞いていたので、心配ないと話しました。その後しばらくして、痛みは消えたと言っていました。

日本では成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、我が子が成人になったときに、身体や性のどんな知識を身に付けておいてほしいかを考えながら、小さい時から家庭でも性教育をしていくことも必要です。

子どもに性教育をしている時に、質問があった場合は、お父さん、お母さんは分かりやすく、きちんと答えてあげる必要があります。

幼児期は今後成長していく過程で、正しく性と関われるようになるための土台を作る時期です。はぐらかしたりせず、分かりやすく伝えることが大切です。

幼児の子どもからの質問は、シンプルに答え、一度にたくさんのことを伝えるのではなく、小さな話を分けて、日常の生活の中で繰り返し伝えていくのがいいと思います。


日本の性教育

日本の学校教育では、子どもが性や妊娠に関して、正しく知る機会が不足しています。(文部科学省が定める学習指導要領で、『妊娠の過程は取り扱わないものとする』とされており、「性行為」についても取り扱わないようになっています。)

そのため、小学校における性教育には限界があります。学校が子どもたちに伝えきれない性教育を家庭が日常の生活の中で伝えていける環境を作っていきたいです。

性教育は、人が生きていくために大切なものです。現代は、これまでの時代よりも性教育に向き合う必要がある時代になっています。インターネットなどから簡単にアクセスして、偏った性知識を身に付けてしまうことがあるからです。

40年ほど前に、我が家の子どもたちが性に興味が出るころに、本棚に1冊の本を加えました。子どもたちが読んだかどうかは定かではありません。

(参考)
思春期絵本  河出書房新社
『なにが はじまるの?』  かわりはじめる からだのほん 
ピーター・メイル 作  谷川俊太郎・たけむらみちこ訳


今年初めて咲いたアサガオです


【今週のけい先生】 *担当:夫(父)
28日は、三男の誕生日で、神奈川県に行って帰ってこられないので、宅急便でプレゼントや身のまわりに必要なものや、夏用の布団などを送っていました。

三男は、甘え上手、けい先生は甘えられ上手のところがあり1ヶ月ほど前から数回電話のある都度、双方甘えあって送る品物が増えて2回送っていました。

長男と次男は追加プレゼントを甘えて“ねだる”ことは今まであまりなかったので、甘え上手は三男の特技かな⁈と想って笑い合いました。


【編集担当より】
人の記憶と言うのは、曖昧なもので、当事者同士でも違った記憶になっていることが往々にしてあります。

文中に、「40年ほど前に、我が家の子どもたちが性に興味が出るころに、本棚に1冊の本を加えました。子どもたちが読んだかどうかは定かではありません。」とあります。

いやいや、ショッキングすぎてまだ覚えてるわ。

小学校4年生の時に、年子の弟と一緒に呼ばれて、この絵本を1から10まで説明されました。『マスターベーション』という言葉を母親から説明された息子は、そう多くないのではないでしょうか。

おかげさまで、中学の保険体育のテストは、いつも満点でした。

正しく知識を伝えること、伝え方、伝えるタイミングなど、人の成長のタイミングで適切な刺激を与えるためには、いろいろなことを考えるものですね。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?