「話すこと 聞くこと」の大切さ(小学校低学年)
2022.11.3【136限目】
「話すこと 聞くこと」を学習するために大切な事
大切な事は、話す・聞くの環境を作ることです。子どもの心が解放され、話の出来る教室づくりが、担任としての大事な仕事だと考えています。
子どもが嬉しい時は一緒に喜び、悲しい時は一緒に悲しむことで、子どもを理解し、子どもの声を聞き、子どもに寄り添う事で、教室は安心できる場所になります。
話をして、それを聞くという関係は、子どもと子どもをつないでいきます。伝えたいことを話し、それを聞いて感想を言ったり、質問をしたりして「話すこと 聞くこと」の力が育っていきます。
「話すこと 聞くこと」の学習の進め方
~係活動で、話し合いの機会を作り育てる~
1年生の1学期頃は、子どもたちはお手伝いをするのが好きです。私の周りに来て何かとお手伝いをしてくれます。進んで仕事をしてくれた時は、褒めます。子どもたちは嬉しそうにやる気一杯でますます仕事をしてくれます。
・班で係活動を受け持つ方法
班は生活班の活動として、いつも一緒に行動する仲間であり、まとまって座っているので、係活動についても、話し合いがしやすいというメリットがあります。
どんな係を作るのかを子どもたちで決めます。(図書・朝の学習・体育・生活・保健・遊び・音楽など)係が決まると、班で話し合って自分たちの班はどの係を引き受けるかを決めていきます。
希望の係が重なったら、班でどんな仕事をして頑張るかを話し合って発表します。クラス全員でどちらの班に任せるかを決めてもらうというルールを作っておくと、そこでも話し合いが出来ます。
班で係が決まったら、どんな仕事の内容にするかを班で話し合います。班で同じテーマで話し合うので活発な話し合いをすることが出来ます。
・係活動を活発にするためには
① 係活動をする時間を確保する。(話し合いの時間、係活動の時間)
② 発表の場や機会を保障する。(帰りの時間などを使う)
③ 評価する。(頑張った所、進んで取り組んだところなどを褒める。)
子どもたちは、仕事をするのが大好きです。褒めるとやる気を持って係活動が活発になり、沢山の話し合いを持つことが出来ます。
係活動は他にもやり方はあります。たとえば、やりたい係に集まって、そのグループで係活動をします。人気のある係は人数調節が必要になりますが、それも話し合いのチャンスです。
学年が進むと、このグループ活動の方が多くなっていきます。係活動を通して、自分たちの力で楽しいクラスを作る集団を育てていくことが出来ます。
授業でも「話すこと・聞くこと」の力が生かされる
話し合いが活発になれば、授業の中でも自分の考えを伝えることが出来るようになり、お互いの話に関心を持ち、相手の発言を受けて、話をつないでいくことも出来るようになります。
また、話し手は、伝えたいことを相手に応じて、声の大きさや速さなどを工夫して話すことが出来るようになり、聞き手は興味を持って話を聞くことが出来るようになります。
日常生活でも生かされる
日常生活の中でも、人との関わりの中で伝えあう力を高め、自分の思いや考えを持つことが出来るようになります。
「聞くこと・話すこと」「書くこと」「読むこと」の各領域での学習がそれぞれ繋がっていて、日常生活に必要な国語の知識や技能を身に付けることが出来ます。
担任が出来る事
話すためには一歩前に踏み出す力がいります。そのためには担任は子どもたちが話しやすい教室の環境を作っていくことです。
教師と子どもたちの信頼関係、子どもたち同士のより良い人間関係を育てるためにも、子どもたち一人一人に向き合って、課題を見つけ支援していくことも大切です。
今回は係活動を通して「話すこと・聞くこと」の指導について書きましたが、日常の色々な場面や学習指導の中で、子どもたちはたくさんの事を学ぶ機会があります。
子どもが安心感を持って、心を開いた時、話し始めます。
【編集担当より】
小学校4年生くらいまでは、同じクラスの子供たちと話すことがあまり得意ではなかったです。いまだにその傾向がありますが、雑談が苦手です。なにしゃべったらええんやろうと、子供の時は思っていました。
小学校5年生のクラス替えで、同じクラスに近所に住む転校生がいました。3人兄弟の末っ子で、面白い子でした。それまでは、友達の家に遊びに行くことも少なかったですが、帰り道に寄れるのでよく遊びに行きました。おにーちゃんの買っているジャンプを読み漁ったり、ちょっとやんちゃな遊びをしたりと、初めてのことが多くて楽しかったです。
小学校の5、6年になると、友達と話すことも多くなりました。中学校にあがると部活の友達と毎日くだらないことではしゃいでいました。部活のはじめ1時間くらいは、だらだらしゃべっていましたね。(おかげであまり強くはなかったですが)
今思うと、ちょっとしたきっかけで、話すことが好きになるのかなと思います。最近では、おしゃべりすぎて弟などが辟易しているのをよく見かけますが。