永田圭子

3人の希少疾患・重度知的障害の息子と、離れて暮らす大学生の息子と、結婚22年にして温厚…

永田圭子

3人の希少疾患・重度知的障害の息子と、離れて暮らす大学生の息子と、結婚22年にして温厚に子育てに参加中の旦那と暮らしてきた22年。何の情報も役に立たない珍しい子育て経験を発信していくことで誰かのヒントに繋がれば嬉しいと、エピソードを発信していきます。

最近の記事

みんな大切だからうまくいく〜しあわせの元〜

日毎に蒸し暑さが増し不快指数は上がるばかり 重度知的障害の兄弟がいる我が家の不快指数は ただいま鰻登り⤴️ 息子たちは朝になると 休みたいポーズ ひとつ行動するたびリビングに転がる そしてなかなか起き上がらない ごはんは食べたくない そして思ってたんと違う!とパニック連発 はじめは きついよねー そんな日もあるよね と悠長なことを言ってる父と母 お弁当と朝ごはんを作りつつ ひとりずつタイミングを見計らって 声をかけていく 小3の息子はどんどん動かなくなっていく すると

    • 歯医者に行って押さえ込まれて亡くなるということ

      我が家には重度知的障害の息子たちがいる 先日障害者の方が歯の治療中 暴れるので職員の方が数人で 押さえ込んで治療したところ 圧迫死をした というニュースが流れていた 涙と震えが止まらない 人ごとではないからだ その時の状況を何度も考えてしまう 支援者の方々は 動くと危ないからと 必死に抑えていたのかもしれない どこを抑えるとその方が 苦しいかなんて 考える余裕もなかったのかもしれない 入院して全身麻酔しての治療が 難しい状況だったのかもしれない 亡くなられた方は

      • 障害がある息子との外食を楽しむためなら配慮する 〜解説版〜

        我が家の息子たちは重度知的障害がある 息子たちと外食をするときは 配慮が必要 楽しむには配慮事項は増える どうせなら楽しみたいと 外食に挑む 日曜日のこと 息子たちはご機嫌 それならばと 旦那、私、息子3人とうどんを食べに向かった カウンターの中では職人さんがうどんを用意し 天ぷらを揚げている 6人がけのテーブルに カウンターに背を向けて旦那が座り カウンターを見れる側に息子3人とわたし 変な構図だが我が家的には完璧! 少し早めの時間であったため 周りには誰もい

        • あなたが眠れない理由がやっとわかった夜

          我が家の息子たちは重度知的障害がある 息子たちは話すことができない 話せないが選ぶことを教えてきた それがこんな夜は特に必要だと感じる 長男がショートステイで眠れない日が続いた いつもと違うとわかっていながら 向き合う時間を取れずにいた 今夜久しぶり2人でドライブ ひとつずつ紐解きながら 話していくと 眠れない理由がやっとわかった わかってもらえたと彼が感じると 心がどんどん晴れていくのがわかる 弾むような声 喜びでいっぱいの表情 いつになくたくさん話をしだす (彼な

        みんな大切だからうまくいく〜しあわせの元〜

          親子で思い通りの人生を歩むために考えること

          あなたは思い通りの人生を過ごせていますか? 私には重度知的障害のある息子がいる 息子たちの思い通りの人生って何だろうと考えることがある 人それぞれ価値観は違うけれど 思い通りに人生を送るために 必要なことを挙げるとしたら 自己実現する   目標を達成する   能力を発揮する   学びや成長がある   意味や目的がある   自由と選択がある 満足感や幸福感を得る 仕事や健康、プライベートのバランス良好 人間関係が健全 経済的安定 これらをかみ砕き息子たちの生活にリ

          親子で思い通りの人生を歩むために考えること

          歯を食いしばって抱きしめる

          息子たちには重度知的障害がある きょうだいが部活活動に参加するというと とんでもなく大変だった どうしてもサッカーがしたかった小3の息子 悩んでいた私は先輩ママに相談した すると 今しかないんだからやらせたらいいよ! あっという間に大きくなっていくんだから! いや、でも、兄と弟は障害があるし 当番とかできないかもだし、 ママたちとうまくやっていけるかな? 送り迎えは? 試合中とか試合見れないし〔兄弟は全然待てないから〕 でも、でもでいっぱいだった私に なんとかな

          歯を食いしばって抱きしめる

          ぼくをみて!ねぇわかってよ!

          息子たちには重度知的障害がる 息子が4歳のとき  多動が激しく手を常に捕まえていた 食べないし寝ないし心配はつきなかった 初めての子育てな上に理解不能な息子の行動に疲弊していた そんなある日 本屋さんの店頭にあった絵本をみて 私は人目を憚らず泣き崩れた その本には ねぇ お母さん  どうしていつもそんな悲しい顔してるの? ねぇ お母さん どうしていつも心配ばかりしてるの? ねぇ お母さん どうして僕を見ないの? ねぇお母さん お母さんの笑った顔がみたいよ

          ぼくをみて!ねぇわかってよ!

          《嫌だなきついな》を長引かせないは誰にでも大切

          我が家には重度知的障害を持った息子たちがいる 息子たちを育てていく中で大切にしていることはこころの安定 負の気持ちが長く続くと 嫌な気持ちに心も身体も支配されてしまう いつもできることができなくなってしまう 誰もわかってくれない 気持ちの整理が難しい 解決できないとなると あっという間に自傷他傷に繋がっていく 子どもが発信したときは すでにたくさんの想いを抱えているだろうから嫌な気持ちを長引かせないようにすることを 大切にしている その方法は 事実を確認(状況

          《嫌だなきついな》を長引かせないは誰にでも大切

          それでも私はあなたたちを応援したい パニックが渋滞した日

          我が家には重度知的障害の息子たちがいる 小学2年生のたく 高校2年のよし 22歳のはる 息子たちは言葉を話さない 伝える表現が難しい息子たちは パニックになり取り乱すことがある パニックが起きたときは ひとつずつ解決していけば あなたの心も楽になるから と、心を尽くす それは夕方だった 一足早く帰ってきているはるが 弟たちが帰ってくるのを今か今かと家の中を 行ったり来たりしはじめ徐々に興奮していく 弟たちが帰ってくると興奮MAX 私の声は届かない そんな中弟

          それでも私はあなたたちを応援したい パニックが渋滞した日

          自分が知らないところで差別されてでも応援されて結果嬉しかった話

          息子たちは重度知的障害がある 長男が保育園在園最後の年にくじで 保護者会会長を引いて1年 それなりに楽しく盛り上げて終えた そんなある日の職員室 《総会、無事に終わりましたか?》 先生方は顔を見合わせて何か言いたげ 《何か問題でも?》 先生方話しにくそう 何かわからないけど とりあえずお礼しとこう 《先生方と保護者のみなさんのおかげで 1年楽しかったです。いい経験をさせていただきありがとうございました》 そう言った途端空気が変わった 《そうよねー!そういう

          自分が知らないところで差別されてでも応援されて結果嬉しかった話

          子どもの人生を豊かにするために

          我が家の息子たちは重度知的障害がある 彼らは健常に産まれてきた人よりできないことが多い だからこそ彼らの人生をより豊かにするために必要なことを考え抜いたことがある ありがとうの感謝の気持ちをもてること 素直でいること プライドが高かった若かりし私 息子たちを育てていく中で 支援してくれる人たちに してもらって当たり前 だってそれが仕事でしょ? プロなんでしょ? なんて思っていた 先生や支援者とうまくいかなかったことが多かった だが、彼らに私がしてあげられるのは

          子どもの人生を豊かにするために

          パジャマで登校した日

          我が家の息子たちは重度知的障害があります 長男が入学した小学校は制服がありました 入学して1週間が過ぎたある朝 どんなに着替えていこうといっても 全力で嫌がる 促す程に拒否が強くなり パニックになる息子を前になす術がなかった きっとね、毎日新しいことだらけで くたくたなんだよね わかってる わかってはいるけど さぁ、どうやって着替えさせる? 私の方がパニックになりそう 《わかった!じゃあ今日はこのままいこいか?》と息子に提案 快諾!! いいんかーい!とつっこみ

          パジャマで登校した日

          うたの力をかりて楽しいを感じる日 その2

          息子たちには、重度知的障害がある ことばを話すことはできない 我が家では全力で楽しむカラオケ会がある 息子たちは話すことはできないが うたは大好き 楽しい場がもっと大好き しかし! 大好きと楽しむが繋がるには 結構なハードルがある カラオケが楽しみできたくせに 部屋に入って始めるまでに 入りたくない ドキドキする やっぱり帰る と、座り込むし立ち止まるしで かなりてんやわんやする 楽しむことに全力で望まないと あっという間にしらけてしまう 見透かされたように

          うたの力をかりて楽しいを感じる日 その2

          旦那が入院したらオロオロしないが一緒に歳を重ねていこうと思う

          旦那が入院した 20年前に入院したときは 頭が真っ白になってオロオロした 20年経った今 旦那が入院してもオロオロしない 家のことや子どもたちのことは どうやってでも上手く回せていける しっかり度が増したことは否めない 1週間あなたがいない我が家は とっても静か だれも騒がない みんなボーっとしている そんな息子たちの心の成長に喜びながらも 全く日常がスムーズにすすまない!! あー、20年のあなたとの歳月は 悔しくて大変だったことも多かったけど あなたがい

          旦那が入院したらオロオロしないが一緒に歳を重ねていこうと思う

          みんなと違うと視線が気になるの

          息子たちは重度知的障害がある 一緒に出かけるとたくさんの視線が集まることは、日常茶飯事 周りの目より〈息子たちの今〉を優先してきた 周りの目を気にし過ぎて痛い目にあった過去があるからか そんな私のある日のこと 病院の駐車場 お父さんらしき人が 身体に麻痺があるらしい女の人を抱えて 車に向かっている お母さんらしき人が車のドアを開けに走る 向かった先は我が家の車のお隣 車の外にいた私は 《そうだよねぇ。大きくなったらお父さんの協力いるよねぇ。》なんて思っていた

          みんなと違うと視線が気になるの

          保育園最後の運動会マーチングは涙があふれた

          息子たちには重度知的障害がある 長男が保育園での最初で最後の運動会でのこと この保育園では、 最終学年がマーチングをするのが恒例 重度知的障害がある息子は 参加は難しいだろうなと覚悟をしていた 覚悟していたのに あの日、私はマーチングに 補助の先生なしで しっかり参加している姿を 涙で見えないほど泣いて見ていた 息子が保育園に入園するとき、園長先生に 何を1番望むかと問われた 迷って迷って絞り出した答え 《何にでも参加させて欲しいです。 諦めないで頑張れること

          保育園最後の運動会マーチングは涙があふれた