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マネージャー=管理職の人が持っておくべき考え方、やるべきことについて述べてゆく

『強いマネージャーをたくさん育てたい!』

というのが僕の今の気持ちです。

まず大前提、マネジメントは営業等と違って徹底的にパクれるものがありません。

マネジメントは自分のスタイルを自分で見つけ、自分に一番フィットするものを自分で習得しないといけません。

営業であればチームで一番数字を上げている人のトークややり方をそのままそっくりパクり、練習すれば結果は付いてきます。

しかしマネジメントはこうはいきません。

たくさんの本を読み漁るのもいいでしょう。
たくさん人の意見を聞くのもいいでしょう。

しかし、それらを真似ようと思うと必ず失敗します。

人と人の思惑が交錯し、論理よりも感情が先行しがちな人間関係において、他人のやり方を自分もそっくり真似るなんてことは不可能です。

ですので、自分の価値観、自分の性格、スタイル、スタンスを大切にしてください。

飲み等で引っ張るマネージャーもいれば、そういうことを全くせずにマネジメントをおこなうマネージャーもいます。

もう一度言います、自分の価値観を大切にしてください。

このように考えると、そもそも自分の価値観や、自分は一体何を大切にしたいのか?ということがわかっていないと、自分のマネジメントスタイルを作ることなんて不可能です。

良い機会とし、自問してみるのもいいんじゃないかと思います。

これが大前提です。

次にマネージャー=管理職の仕事とは何か?ということについて述べます。

●チームの結果に責任を持て

マネージャーの仕事は『チームの結果に責任を持つこと』です。

『チームの結果』です。『個人の結果』ではありません。

誤解を恐れずに言わせていただくと、マネージャーは個人の結果にコミットする必要は全くありません。

仮にあなたが5人チームのマネージャーだったとしましょう。
自チームには月間売上1000万という目標が与えられています。

マネージャーの仕事はこの自チーム目標1000万を達成することですので、極端なことを言うと、自分1人で1000万を上げ、残り4人は0でもいいわけです。

部下Bに800万、部下Cに200万、部下Dと部下Eは0という設定をしてもいいわけです。

部下の能力、意欲、伸び代が全く違うのに、皆に平等に数字を割り振り、平等に時間を使う必要は全くないわけです。

これがまずマネージャーが絶対的に意識しないといけないことです。

チームの結果に責任を持つ、部下1人1人の結果に責任を持つ必要はない

とは言え、上記の話は割と極端です。

できない部下をずっと放置していては会社にとってデメリットしかないわけです。

では次に大事になる考え方。

●3ヶ月はかかる

それは『人は3ヶ月毎日言われ続けてようやくきっかけが掴めるくらい』と思っておくことです。

自分でも経験があると思います。
昔先輩に口酸っぱく言われたこと、当時は全然理解できずにだるぅと思っていたけど、今になってようやく意味や重要性がわかってきた、とか。

昔先輩に読めと言われて読んだ本、当時はクソおもんねぇと思っていたけど、今になってようやく意味や重要性がわかってきた、とか。

割とありますよね?

誰だってそうだと思います。人間は自分自身が本当に実体験として経験し、心から必要性を感じた時しか吸収しません。

なので、1回、3回、1週間、1ヶ月程度言っただけでは全然無理です。

人を変えることなんて当然無理で、ほんの少しの変化を起こすことも難しいと考えていた方がいいでしょう。

なので、まずマネージャー自身が、部下に何かを指導する時は、『3ヶ月毎日伝えて変化の兆しが少し見えればいい』という心構えが必要です。

ちょっと伝えたり指導しただけで人が変わるとか都合が良すぎるんですよ、シンプルに。

『20〜30年間全く別の環境で過ごした他人を変えるなんてもともと無理なことに挑戦しとるんじゃ!』くらいで思っておいた方がいいですよ。

そう思うことによって、伝えたことが部下ができていなくても、『そっだよね、まだちょっと難しいよね、次に活かそうぜ(ニコニコ)』と思っていられます。

ここまで読んでくださった勉強熱心なマネージャー方に、一旦まとめます。

●マネジメントは自分の価値観、スタイルを大切にする
●マネージャーの仕事はチームの結果に責任を持つこと、個人の結果に責任を持つことではない
●人は3ヶ月毎日言われ続けてようやくきっかけが掴めるくらいに思っておく

この3つを述べました。

これら、僕は凄く大切だと思います。
しかし、言いましたよね、『マネジメントは自分の価値観、スタイルを大切にする』と。

なので、この黒田の考えがあなたにそのまま当てはまり、しっくりき、真似できるかどうかは知りません。それは自問してください。

ここまでは割とマネージャー業務をおこなう方にとっての大前提部分です。

次に少しだけ具体的におこなっていくことについて述べます。

●120%の合意

まず、絶対にしないといけないことが、部下と『何をするのか、何を達成するのかについて120%合意すること』です。

僕は誰かに『黒田さん、業務◯◯についてアドバイスもらえますか?』などと聞かれると、いつも『◯◯さんは誰と何の約束について120%合意しているの?』と聞きます。

しかし、この質問に明確に答えられる人、結構少ないんですよ。

誰と何の合意をしているのか、それすらも答えられない、わかっていない状態で業務をおこなっている、これは非生産的、非効率的としか言いようがないと僕は思います。

その状態だと自分がおこなう業務について、何をして、何をしないのか、これの判断基準を持つことができません。

限られた時間で仕事をするためには、何をしないのか、を明確に持つ必要性が高いです。

これができない状態で仕事をするのはあまりにも無謀です。

ですので、まずマネージャーは部下と何について120%合意するのかを明確に定めてください。

そして部下にはその合意事項を達成するためのアクション、アドバイス、支援をしてあげる必要があります。

そのためにも、業務を開始する前に、120%合意事項を作ってください。

なるべくシンプルな方がいいですね。

部下の力量、おこなうべき仕事内容から考え、適切な120%合意事項を与えてあげてください。

そして次。

●組織図

この120%合意事項の達成を必ずおこなうためにとても大切になるもの、それが組織図です。

僕は会社の組織図は絶対に必要派です。
会社だけに限らず、家族でも必要です。

というか、何かしら人が集まり、同じベクトルで走る必要がある場合、必ず組織図は必要、というのが僕の考えです。

たまに、『組織図は必要ない』『組織図があることによってコミュニケーションが遮断される』、他にも『うちはフラットな社風だから、組織図は必要ない』といった声や意見も聞きますが、全く共感できません。

全ての目的は組織内の人と人で交わされる120%合意事項を達成し続けることです。

会社が目標達成をし続ける組織でありたい、部下に目標達成をさせたい、自分も絶対に目標達成する人物でありたいと思うのであれば、組織図は必要です。

逆に、目標は追わなくていい、目標達成はする必要ない、そもそも目標は必要ないんだ、という価値観に基づく組織であれば、確かに必要ないかもしれません。

その場合は、どちらが良い悪いでななく、住んでいる国が違い、価値観や文化も全く違うので、議論する意味がないと理解しましょう。

その上で、120%合意事項の達成には組織図が必要と僕は思うわけですが、なぜかと言うと、組織図がないとカオスになるんですよね。

カオスです、カオス。ぐちゃぐちゃ。

社長や役員含め5人くらいの組織ならカオスでもいいかもしれません。

しかし、もう8人、10人を超えてくるとカオスのまま走り続けるのは難しくなってきます。

実際の例で見てみたいと思います。

このような組織図の事業部があったとしましょう。

あなたは事業部責任者Sです。

あなたが120%合意する部下は、

アポイント責任者Aさん
クロージング責任者Bさん
CS責任者Cさん

の3人になります。

CS責任者Cの部下に当たる、Hさん、Iさんとは合意しません。してはいけません。

Hさん、Iさんと120%合意事項を交わし、そこにコミットさせるのはCS責任者Cの仕事です。

あなたの仕事ではありません。

組織図から見ていくと全然不思議な話ではありません。

しかし、組織図がないと、平気であなたがHさんやIさんにアドバイスや口出しをするわけですね。しちゃうわけです。

仮にあなたがCS責任者Cなら、JさんやKさんに直接口出しすることはお門違いです。

それはあなたの部下であるHさんの仕事です。

指示があるなら部下であるHさんに出し、Hさんから下に落としてもらう流れを作るべきです。

このように組織図を示し、指示の流れ、誰と何の合意を120%しているのかを明確にしておかないと、DさんやEさん、Gさんから事業部責任者Sに色んな要望や意見が入ってくることになります。

これを部単位ではなく、会社単位に変えてみると、そのヤバさがわかるでしょう。

(図が常に見れる方が理解しやすいと思うのでもう一度貼りますね)

Sのポジションが社長だったとすると、Dさんからの意見を社長が汲み取り、Eさんからの要望を聞き、などとしていると1日が一瞬で終わります。

社長の仕事はそれではありません。誰よりも遠くの景色が見える社長だからこそ、未来の種まきをおこない、そのための行動を起こすことが仕事です。

S社長がGさんに直接業務的指示を出す、アドバイスをするなんて最悪です。

間のポジションの責任者が死にます。

飲みの席で、S社長が部下の部下に当たるGさんに『おぉG、最近どう!?そうか!それならこんなことやってみるといいぞ!これはおれが上手くいった時の策や!』なんて言ってしまうのはもう最悪以外の何物でもないです。

Gさんの上司に当たるクロージング責任者Bには本人のプラン、シナリオがあります。

それを社長が壊してしまっては元も子もありません。

Gさんは上司の意見を聞かなくなるでしょう。
そりゃ上司よりも社長の方が影響力が強いんですから。社長ですからね。

これがマネージャーが伸びない大きな要因です。

このようなことを無くし、120%合意事項を達成し続ける組織になるためには、明確な組織図が必ず必要になります。

その上でコミュニケーションの不安があるなら、そもそもコミュニケーションの目的は何なのか?コミュニケーションって一体何なのか?などなどを考えてみるといいんじゃないかと思いますね。

組織はフラットである必要はあるけれど、業務においてはフラットである必要は全くないというのが僕の持論です。

そう考えると、『組織図』ではなく、『業務図』とかの方がいいかもしれませんね。

結構名前、ネーミングって大事ですからね。

ここまで組織図と呼んできたので、一旦は組織図と呼ばせてもらいます。

描いてみたいと思った方、個人的にはMindMeisterが便利です。
直感的に使えるので、触っているとわかります。

後、なぜか個人的に組織図は縦ではなく、横の方が見やすい、理解しやすい派です。そういう意味でもMindMeister。

まとめます。

●部下と、何をするのか、何を達成するのかについて120%合意すること
●組織図を明確に示す

これがマネージャーには求められます。

めちゃくちゃ大事なことだと僕は思いますね。

この先も書きたいことは多くあるんですが、ここまでで約5000文字書いてしまって、自分でもどこで終わりになるのかわからなくなってきたので、今回は一旦ここで終わります。

続きはまた書ける時に書こうと思います。

もしここまで読んでくださった方がいましたらありがとうございます。

感謝です。

凄い営業マン、凄いエンジニア、凄いデザイナーは探せばいるけれども、凄い管理者、凄いマネージャーって聞いたことないですよね。

ありますか?いますか?
僕が大きな組織で働いたことがないので、知らないだけですかね?

僕は『凄いマネージャーって誰かいますか?』と聞かれても、『この人!』って答えられないです。

でも、近い業務で、色々キャッチしているのはサイバーエージェントの取締役、曽山さんですかね。人事の責任者の方です。

マネジメント業務と人事ってリンクするところがたくさんあるなと思います。

マネージャー、管理職の方々、僕とお話しましょう。

『強いマネージャーをたくさん育てたい!』

一旦おしまい。

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