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人を見抜くのは難しい。。と感じてるベンチャーの採用担当者におすすめの面接法。

今週、前職の採用担当者が都農町に。
久しぶりに採用談義で話がはずみました。

採用の仕事に関わって四半世紀近く
採用担当、人事責任者、社長とそれぞれの立場で採用を。
10人近いとこから400人近い社員数まで採用させてもらいました。
いったい何人、面接したんだろう。。?

採用に関わってる人から、
「人を見抜くコツは?」
「いつもどこを見てるんですか?」
「どうやったらいい人とれますか?」
とか聞かれることがあります。

何千人の面接してみてはっきりとわかったことは、
人を見抜くことはできない。
少なくてもぼくの能力では。

一応、努力はしたつもりです。
あの手この手で面接も変えてみました。

でも、面接で抜群だった人が、蓋を開けたら全然。。
現場からクレーム来たり、すぐ辞めちゃったり。
逆に、いまいちだけど人がいないからしょうがない、、
的だった人が、なくてはならないリーダーになったり。

そのたびに、採用担当者としては凹みっぱなし。
いつしか、ストレス耐性だけは強くなり。。

もちろん、採用のプロフェッショナルたちは見抜けるコツをもってるんでしょうが、世の中のほとんどの採用担当者はぼくと同じ、フツーの人だと思うので大変です。ぼくも今でも大変です。

採用の教科書に走ったり、
質問のしかた研修を受けてみたり、
検査などの科学の力に頼ってみたり、
その前に、いますぐできることからやっていきましょう!

下記の8つは、いまも現在進行形で、きわめて人を採用しにくい環境、会社で実践してることです。

1.採用は営業

これはもう、天下のリクルートさんをはじめ、ベンチャーの共通言語。
でも、案外、できてないことが多い。
採用担当者に営業経験がないと、実践できないかも。
まずは本当に営業をやってみるといいと思います。

基本は、
・こちらが相手を面接して判断を下すのではなく、
相手がこちらを面接して判断を下す
要はアピールしないとはじまらない
そのやり方は押してよし、引いてよしで。

2.事実より意図

いまどき、WEBやSNSで世に出てることはたいがいわかります。
なので、対外的に出している内容は説明するだけ時間の無駄。

せっかくの直接話せる時間は
「なんで会社つくったのか」
「なにを実現させたいのか」
「他の会社と何が違うのか」
「どうして採用したいのか」
について、行間、意図をコンパクトに語りたい

採用は営業だから、説明ではなくプレゼン

3.熱い話へのリアクション

ぼくの場合は、面接の時間中、自分のほうが話しちゃってます。
ぼくが話していることへのリアクションを判断材料にしてます。
(いくら質問して答えてもらっても見抜けないので)

自分が大切だと思って、温度熱めに話している時の様子を一番見てます。

この時に、
・明らかに興味なさそう
・すごくあいづち打つんだけど機械的
・笑顔で聞いててふとしたとき素にもどる
いろんな表情をみてとることが、自分なりの判断材料。

共感力が問われるいま、仲間が話していることに盛り上がらないようだと、いいチームになりにくいし、クライアント・お客様へ語ることも難しい。

4.質問ではなく問いを立てる

とはいえ、面接なのでこちらからの聞き方も重要。
過去や事実に対する質問より、未来のことで問いを立てる感じが好きです。

ことば遊びかもしれませんが、質問と問いは、正解に近い回答がありそうかとか、抽象度や時制の点で多少違うように感じてます。

「これからのまちづくりで必要なことってどんなことなんでしょうね?」
・自分も一緒に考えて
・相手の答え聞いて
・触発されて浮かんだ新しい気づきやアイデアをぶつけて
・そしたら相手も盛り上がってかえしてきて、、
みたいな感じで対話が続くかどうかでしょうか。

5.予定調和じゃない雑談

もうひとつ気をつけていることが、事前に相手が予測できないこと。
意表ついてやろうとか、キレッキレの質問してすごいって思わせようとか、そういうことではなくて、事前に用意できる質問はメールとかで済ませればいいので純粋に時間がもったいないなと。

昨日起きたこととか、今日、会社に来てから起きたこととか、こちらのエピソードをきっかけにする雑談って、たぶん予測しようもないことだから、相手の人柄が見えやすいかなと。

新卒の面接は、ほとんど雑談でした。
仕事したことない学生に、やりたいことやら強みやら、あれこれ聞いても、フンワリしたまま、かたまらなかったという実感から。

6.マインドvsスキル

採用担当者として永遠の課題

事業が順調に進み、組織の作り方やDNAの伝承性が求められてくるステージでは、マインド>スキルかな。。

一方で、再生・スタートアップ時は、スキル>マインドに。

企業のステージと時代環境で変わってきます。
いまの時代は、総じて、スキル>マインドだと感じてます。

1万人の小さな町で仕事してると、より実感しやすいのですが、すぐ稼げるスキルをもってないと、どんなに社風がよくても、経営がもたないなと。

とはいえ、スキルはすぐ陳腐化するから、ちまたでリスキリングなんてことばも使われてるんだと思います。
スキルを身につけ(ようとす)る力が、一番近いかも。
顕在化してなくてもありかなと。

7.ようするに好き?嫌い?

最終的には何で採用を決めるのかと聞かれたら、
迷うことなく好き嫌いと答えます。

自分が面接して、二度と会わないんならいいですが、ベンチャーの場合は、プレイヤーとして一緒に働くことがほとんど。

スキルvsマインド好きvs嫌いのマトリックスでいつも(いまも)悩んできました。

好き嫌いというと、イエスマンや仲良しサークルと捉えられがちですが、ニュアンスはちがって、反論された場合に気持ちよく受け容れられるか、とかの観点で「好き」が大事、という考え方です。
好きだったら許せる説

8.採用は社長の仕事

採用、特に新卒採用は社長の仕事だと思う派です。

人事担当者のまずもってのミッションは欠員補充。
いま必要な人、各事業部からニーズがあがってくる人の採用。

でも、未来の会社を引っ張る人、いまやってない事業を起こせる人も、会社には必要です。

いまいないタイプの人を採用するのは基準なんてないので、社員が判断するには無理があります。

なので、ぼくは必ず自分で面接してました。
もちろん、経営と一体で、意思疎通が十分なら社員でも対応できますが。


いまの会社のミッションを「人からはじまる、まちづくり」とうたってるように、面接に来てくれた人と話してみて、はじめて浮かぶ事業アイデアや組織づくりもおおいにあります(というかそれを頼りにしてる)

そんな「人依存」の会社にとって、採用面接は経営にとって最重要事項

東京から地方に来て、採用する人数や面接の数は激減しましたが、その分、1回あたりの面接や1人の採用に、より時間をかけられるようになりました。

自分たちのすべてを出し切れるよう、採用力をあげていきたいなと切実に思ってます。




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