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2024年7月発売の気になる本たち

7月は中央公論新社の文庫や新書が気になるラインナップ。


7月5日発売分

📖ごめんあそばせ 独断日本史 著:永井路子・杉本苑子  朝日文庫

奈良時代の律令制度もある意味“押しつけ憲法”/凡人・藤原道長の強運と女運/考える女・紫式部と感覚する女・清少納言の本当の仲は?/公平な勤務評定があった鎌倉武士団/定家は出世亡者/清盛と田中角栄の日中国交回復/貞奴と一葉は女性史の表と裏――古代から明治まで、埋もれた歴史の事実を掘り起こす日本史対談集。

Amazon書籍紹介より

📖人間栄養学とジャパン・ニュートリション 著:中村丁次 第一出版

筆者はアフリカの視察でネズミの干物を食べて現地の生活を体現し、日本の子どもたちにはパンダはなぜ笹の葉だけで生きていけるのかを話し、あらゆる場面で人間による人間のための栄養の在り方を探究し、発信しています。
日本が栄養状態の改善に成功した経験は、アフリカ、アジア、ヨーロッパなど、栄養問題を抱える多くの国々にとって役立つ知見を提供することができます。
横浜で開催された国際栄養士会議は、世界各国の専門家が集い、栄養に関する最新の研究成果や政策の方向性を共有する貴重な機会でした。
その国際栄養士会議を誘致し、栄養の力で人々を健康に・幸せにすることに取り組んできた筆者が、多くの問題解決に貢献する日本の栄養「ジャパン・ニュートリション」を紹介します。

Amazon 書籍紹介より

7月8日発売分

📖自由思考 著:中村文則 河出文庫

ユーモアからシリアス、物語の誕生秘話から文学論、政治思想まで。著者22年の思考が1冊に。文庫版オリジナル&書き下ろしを収録。

Amazon 書籍紹介より

7月9日発売分

📖精選女性随筆集 須賀敦子 編:川上弘美 文春文庫

1960年代、イタリアでコルシア書店の仲間たちと運命的な出会いがあった。
最愛のペッピーノと結婚、霧の街ミラノに暮らす。
知り合った人々との邂逅を慈しみ、優しい眼差しと誠実さに溢れる独自の表現で、
多くの人々に愛されるエッセイを紡いだ。
まだ海外渡航が珍しい時代、果敢に道を切り開いた著者の名随筆。

解説・岡本太郎

Amazon 書籍紹介より

7月11日発売分

📖賄賂と民主政 古代ギリシアの美徳と犯罪 著:橋場弦 講談社学術文庫

参政権の平等と民衆の政治参加という理想を追い求めた古代ギリシアの人々。しかし、政治の暗黒面を避けて通ることはできなかった。それが賄賂である。では賄賂とは、いつから、なぜ、「犯罪」とされるようになったのだろうか――。

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7月17日発売分

📖限界突破の哲学 なぜ日本武道は世界で愛されるのか? 著:アレキサンダー・ベネット 集英社新書

日々の鍛錬を積み重ねることで、体力と年齢の壁を超える。
日本武道は今や国境を超えて世界的な注目を集め、実践者を増やしている稀有な身体、精神文化であり、人生百年時代といわれる現代に必須の実践の道だ。
17歳で日本に留学して以来、武道に魅せられたニュージーランド人の著者がその効用と熟達について考える。
剣道七段をはじめ、なぎなた、銃剣道等各種武道合わせて三十段を超える武道家が綴る、人生の苦難をも乗り越える限界突破の哲学。

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7月18日発売分

📖パナマの仕立屋 ㊤、㊦ 著:ジョン・ル・カレ ハヤカワ文庫

英国の諜報員オスナードは、パナマ運河返還後の政情を探るためパナマへ向かう。彼は要人御用達の仕立屋ハリーに目をつけ……。 

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📖モンゴル帝国 草原のダイナミズムと女たち 著:楊海英 講談社現代新書

近年、モンゴル帝国に関する研究が文献、考古学ともに長足の進歩を遂げ、従来の「野蛮、残虐」といったイメージは大きく修正が迫られています。とくに遊牧民によってユーラシア世界が統一された結果、情報の伝達と交易が飛躍的拡大、それによってはじめて「世界史」が生まれたとみる考えかたは常識となりつつあります。
また、遊牧民の世界は定住農耕とはまったく別の論理に基づく社会システムであって、そこに優劣はありえないことを多くの人が理解しはじめており、なかでも女性の役割がきわめて大きかったことが注目されています。たとえば2010年に刊行されたアメリカの文化人類学者ジャック・ウェザフォードによるThe Secret History of the Mongol Queensは欧米人のモンゴルやユーラシアの遊牧民に対する偏見、ヨーロッパ中心主義を打破するために書かれ、ベストセラーとなりました。。
本書も同様にチンギス・ハーンの征服とその子どもたちによる勢力拡大がどのようになされていったか、武力だけに頼らない婚姻政策の実態、また権力闘争の舞台裏を描き出します。

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7月22日発売分

📖対談集ーあなたが子どもだったころー完全版 著:河合隼雄 中公文庫

子どもが創造力を発揮するとき、嘘をつくとき、自分の世界にこもるとき……。〈心の問題〉を見つめ続けてきた著者が、各界を代表する十七人とユニークな子ども時代を語り合う。その対話からは、個性豊かな個人史とともに戦後日本人の歩みが浮かび上がる。同テーマで二期にわたって行なわれた対談を合本にする完全版。〈解説〉小川洋子

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📖ジョセフ・フーツェ ある政治的人間の肖像 著:シュテファン・ツヴァイク 中公文庫

この男、陰謀好きにつき――
フランス革命から帝政、さらに復古王政へ。この激動期に現れた「完全なマキアヴェリスト」ジョゼフ・フーシェ(一七五九―一八二〇)。ある時はギロチンよりも効率的な方法で反動者を殺戮し、ある時は秘密警察を駆使し、ナポレオンをも心理的に追いつめる。陰謀と変節と裏切りの限りを尽くして生き抜いた政治的人間の生態を浮き彫りにする本格評伝。
『マリー・アントワネット』と並ぶ著者の代表作。改訳版。

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📖占領神話の崩壊 著:西鋭天・岡崎匡史 中公文庫

日本の敗戦前後、あまたの公文書が焼却されたと言われている。しかし、決裁文書などを除く多くが「私文書」として個人の手許に残されていた。これらの資料を、占領期に積極的に収集したのが、フーヴァー研究所東京オフィスであった。
 フーヴァー研究所は、スタンフォード大学の第一期卒業生であった第31代米国大統領ハーバート・フーヴァーが1919年に設立した研究機関。戦後、フーヴァー自身、占領下の日本、ドイツに赴き、占領政策にコミットした。その一環として、資料収集計画があった。
 駿河台の東京オフィスを拠点に、1945年11月から1951年3月まで、書籍・専門書・新聞などを含む1468箱が海路米国に持ち出された。これらの資料には、「GHQ直筆・日本国憲法の原文」「東京裁判の宣誓供述書」「関東軍特務機関の阿片政策」「日本共産党員の獄中手記」「特高警察の極秘史料」などの一次史料が多数含まれ、「フーヴァー・トレジャーズ」(Hoover Treasures)と呼ばれることになった。
 本書は、こうして形成された「フーヴァー・トレジャーズ」から占領秘史にせまろうとするものである。そこで浮かび上がるのは、日本国憲法制定をめぐるGHQと吉田茂の取り引き、東京裁判における天皇免訴をめぐる暗闘、満洲国の財政を支えた阿片政策とそれを担った三菱・三井、日本国内での阿片栽培……などの新事実である。
 戦後に改竄された「歴史の欺瞞」を炙り出す試みであり、『國破れてマッカーサー』の続編、発展版とも言える著作である。

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📖波のかたみー清盛の妻 著:永井路子 中公文庫

政争と陰謀の渦中に栄華をきわめ、西海に消えた平家一門を、頭領の妻を軸に綴る。公家・乳母制度の側面から平家物語の時代を捉え直す。〈解説〉永井 紗耶子

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📖サンスクリット入門ーインドの思想が育んだ「完全な言語」 著:赤松明彦 中公新書

仏や卒塔婆はもちろん、ジャングルもアバターも、語の起原はサンスクリットにある。紀元前4世紀ころにパーニニがその文法を完成させたサンスクリットは、プログラム言語のような厳密さと正確さを持つ。これによって多種多様な思想や文学作品が生み出された。日本にも仏教と共に伝わり、50音の配列はサンスクリット由来とされるように、その影響は大きい。「完全な言語(サンスクリタ)」の文法を学びながらインド文化の精華に触れよう。

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📖吾妻鏡ー鎌倉幕府「正史」の虚実 著:薮本勝治 中公新書

鎌倉時代を舞台とするドラマで描かれる挿話の多くは『吾妻鏡』に基づく。史料に潜む虚構を洗い出し、隠された意図を明らかにする。

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