見出し画像

中国生活で感じたこと#8(3密とか)

誰がいいはじめたのかわかりませんが、私のまわりに「3密」を「集・近・閉」(しゅう・きん・へい)と言っている人がいました。「誰がうまいことを言えと~」という話ですが、「3密」よりわかりやすいですよね。

昨日は清明節という日本でいうお盆のような休日でした。この清明節に合わせて、新型コロナで亡くなった方への追悼の意を込めて午前10時より3分間の黙とうが行われ、警報、クラクションが鳴らされました。

それはそれとして、その通達があったのが前日の金曜日の夜でした。いつ、この黙とうを行うことを決めたのか分かりませんが、急遽決められたものに違いないでしょう。こういう急な決定をするのが中国らしいというか、中国にしか出来ないことだよな、と思う次第です。

1.平時に戻りつつある

この一週間を終えて、だいぶ元の生活に戻りつつあるように感じています。もちろんマスクをしないで外出することは許されませんし、いたる場所、タイミングで検温をされます。それでも、レストランを覗くと人は入っていますし、街の賑わいも戻りつつあるように思います。ジムなども営業を再開しています。

2.アパレル、飲食業は苦しんでいるところも多い

ただ、飲食店、アパレル産業なんかは大きな影響を受けているようです。

アパレル関係者に話を聞いていると、1~3月にかけての営業制限および一般消費者の外出制限および自粛の影響はとても大きいということでした。売上が前年対比5割以上減というところもザラのようです。

5割減というだけでも強烈ですが、問題はそれだけに留まりません。ご想像いただくと分かりやすいと思いますが、一般的にアパレルは冬物の方が高いです。水着やTシャツより、コートやセーターの方が単価が高く、利幅も大きいのです。その点、寒冷地真っ只中にピークを迎えた中国のアパレル企業や、中国にビジネス展開している外資系アパレル企業(高級ブランド)は大きな打撃を受けたものと思われます。今後、決算にもあらわれてくると思います(レジャーの自粛と合わせて、スノーボードウエアとか厳しい環境だったと思います)。

3.悲観的になりすぎてはいけない

今アメリカや西ヨーロッパ、そして日本は厳しい時期を迎えています。Facebookでは「拡散のお願い」みたいなチェーンメールのような投稿が増えていたり、ヤフーニュースのコメント欄が極論、陰謀論であふれていたり(ヤフコメは元々強烈に偏っていますが)、Twitterでも東日本大震災後のようなギスギス感が漂っているように思います。原発問題の際、『自分と同じ意見を持っている人を見方、そうではない人は敵』と見做すような人が大量発生しましたよね。敵・味方というモノの見方になると、建設的な議論は出来なくなりますよね。

また、この状況が、1年も2年も続くような投稿もしばしば目にします。楽観的と思われるかも知れませんが、私は1年も今の状態が続くとは思っていません。中国が徹底的な隔離政策を繰り返した結果、2カ月で大よそ沈静化に成功しているからです(過少報告等の報道はありますが、事態としては落ち着きあるのは間違いありません)。もちろん日本では中国のような徹底的な隔離、国民の行動管理はできませんが、日本でも、少しづつ自粛行動の効果が出てくるか、効果が出ないのであれば、より自粛した行動をとるようになるでしょう。中国のように2カ月というわけにはいかないと思いますが、日本の水回りの清潔さとか、清潔に対する意識の高さは中国の比になりません。確実に成果は出てくると信じています。

4.ボトムアップ型の社会の弱点

現在の日本の姿は、政府が力を持ちすぎないことを国民が望んできた結果でもあります。国民の多くはボトムアップ型の社会を望んできましたし、実際に草の根レベルでは、どんな分野でも世界最高レベルにあると思います(半分願望)。一方、ボトムアップ型の社会は、各人の守備範囲が目一杯に広げている状態ですので、この備範囲を超えるレベルの事象が起きたときに対処しきれなくなるという弱点があることも、今回の騒動を通して明らかになったように思います。ただ、否が応でもリーダーシップが求められる状況は、若くてリーダーシップを持つ人を発掘する機会にもなっており、日本にとってはある意味チャンスかも知れないですよね。それくらいプラス思考で行きましょう!

ではでは。



この記事が参加している募集

おうち時間を工夫で楽しく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?