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毛玉ドブログ(3)レイシズムの話

先月、
質問箱を設置しまして…
ちょいちょい頂いたもの、あとはPixivでもらったもの
1つずつダラダラ答えていこうかと思いまして…
どうも7月ぼちぼち末のKedamaMiです。

質問箱、第一弾
「レイシズムの話」

なんですかね…
私もうちょいライトな質問くるつもりで
鼻くそほじってたら来る来る、ヘビーめのQ。
あの…私、メンタルくそ豆腐なんで
お手柔らかにお願いします。

※そして例のごとくクソ長です。
※クソ長です(2度目)


Q.ドイツで日本人であるが故に人種差別を受けた事ありますか?
知人がドイツに滞在時、差別を受けたと聞きました。
実際はどうですか?

A.主観で感じる差別の瞬間は
ままあります。


▲素敵な国、残念な現実。
まず最初にドイツの背景を話してもいいですかね…
私が知る限りの現実の情報をお伝えしたいと思います。

私はまじでドイツって先進国だなって感心してます。
働き方一つとっても、税金の使い道、文化へ対する投資、
不妊、子育て出産支援、すごい国です。
でも忘れないでください、「ナチスドイツの歴史」を。

NAZI(ナツィ)と言えば
レイシズムの代名詞的意味で全世界共通で使われます。

この国は過去の負の遺産を多く抱えて、それを反省し
改善しようと試みています。ほんの70年ほどの歴史です。
ベルリンの壁が崩壊したのもほんの29年前のことです。
子供達は学校で必ずNAZIの黒歴史を学びます。

だから、ちょっと前に日本のアイドルグループが
NAZIっぽい衣装で踊って世界中から叩かれたのを
ファン達は表現の自由と言って擁護していたのを
私は違和感を覚えました。

誰もが知ってます。当時のナチスドイツの
デザインが一等優れていたこと。
とても心揺れるものがあること。
中二病の私なんてもうね、たまらんです。ハスハス。
それもそのはず、ヒトラーは何が人の心を
掴み、動かすか、そういった実験や研究に惜しみなく
人材時間金をかけました。故のカリスマ性だったそう。

でも誰もNAZIの軍服なんて着ません。ドイツでは違法です。
NAZIっぽい衣装を着るキャラクターは悪として表現される
ことはあっても誰かをハッピーにする為の存在が笑顔で
着て良いものではないって、皆頭の片隅できちんと認識しているのは、
おそらく教育でしょう。

この国のニュージェネレーションは
負の遺産からの改善教育を受けていて、
当時の闇を目の当たりにした人たちも、
真剣に今のドイツの政治に関わってます。

先月、ベルリンで記録的な動員数のデモがありました。
元々は、AfD(極右政党、現代のナチス的立ち位置)が
デモをすると声明したのがきっかけで、反対政党や
一般の人がどんどん集まり最終的にはアンチNeo-Naziが
デモ、もといフロート車まで引っ張り出しての爆音テクノで
街中テクノフェスを行うという…デタデタ…ベルリン…的な
アレがあったわけです。(なんて頭悪そうな説明…)

じゃあ、今
ドイツにNAZIはゼロか?
誰も差別をしない国か?

そんな国、ないです。
多かれ少なかれ差別する心は誰もが持っていて、
どんなに学校で素晴らしい教育を受けても、
両親が差別主義者ならその思想を受け継ぐ傾向が強いし、
個人の人格に何が影響するかなんて誰にもわからない。
私はアンチレイシストですが差別がこの世から完全に
無くなる日は絶対ない、そう思っています。
少なからず、私が生きている内にはないでしょう。

せめて、
私は私とうちのスイス人といつか生まれる我が子に、
何が差別になって何をすると人が悲しむのか、
それぐらいは教えてやれる親になりたいですね。


▲地方は差別色がより強いと感じます。
より排他的に、閉鎖的に…

私が一番怖い思いをしたのも地方でした。
ベルリンも10年前まで東側エリアの一角が
Neo-NAZIの拠点があると噂され忌み嫌われていたそうですが、
私がワーホリしていた頃にはベルリン郊外北部に拠点があると
言われてました。私の漫画を読んで下さってる方なら
わかると思うんですが…私は一時期、家なし子で
住居を転々としていたもので、
勿論、噂の郊外北部にも住んだ事があります。

駅前にベトナム人が営むインビス(軽食屋)がある以外
白人以外を見かけないエリアでした。
バイトで終電を逃して、深夜バスを乗り継ぎ乗り継ぎ
深夜2時、ようやく最寄駅に着いて、近道しようと
森を早足で歩いている時に黒いフードを目深にかぶった
ドイツ人らしき男性2人が怒号をあげて走って追いかけて来た
事がありました。いやもう、超恐怖。
脳裏によぎったのが、え、もしかしてネオナチ…?
当然、私もガチで走って逃げます。
ヒールで夜出歩かないという反省を活かし、
10年選手のマーチンで爆走してタクシーを拾い
遠回りして当時住んでいた家へ。
捕まらなかったから今となっては彼らが何者だったのかは
もう謎です。ただ明らかに私を追ってた。
…モテ期だったのかもしれない。

ところで、ナチスとよろしくやってた日本国…
皆さんご存知の現在です。
ヘイトスピーチを平気でパブリックで述べる
政治家が税金でごはん食べている先進国って
先進国が聞いて呆れると私は思ってます。


▲よくある話
スーパーとか、買い物しててレジで私の前後の人には
にっこりハローから良い1日をまで言うのに、私の時だけ
目も見ない、シカト、金早く出せや感半端ない。
むしろ金むしりとる。…は、定期的にあります。
定期的、というのは結局、そういう露骨な差別する人って
一定数いるので、ランダムで入った店でエンカウントします。
そういうレジ打ちって、見ると他アジア人やアフリカンに対しても同じ。
ある意味ブレてない。


▲一応説明すると
そもそも、ドイツのスーパーのレジ打ちってだいたいどこも
無愛想だったりするし、
(商売慣れしてるエリアはちょっと違うな…という印象)
あと、誰とは限らず機嫌悪いのを露骨に顔に出してOKというか…
日本みたく、不機嫌だと周りに迷惑、とかそういう
察する文化がないので。(察するより話し合う文化)
「私、今機嫌悪いけど別にあんたに怒ってるわけじゃないから」
っていう事を、みんな生まれてからずっと共通認識してるから
レジ打ちが超ぶっきらぼうでも、あーはいはい…みたいな…
「今日は私の日じゃない」って言う、あれです。

なので、差別なのか、ただただその人が機嫌が
悪かっただけなのか、その境界線を見分けられない人って、
いつまで経ってもドイツ人ってレイシストでむかつくよね!
…とかよく愚痴ってたりします。腹たつのもわかるけど、
その個人主義で自然な生き方を共有するドイツ人の国に
惹かれて我々「外国人」はドイツに移るのもまた事実…。
(ビザが欲しいだけなら今時ドイツじゃなくエストニアが良い気が…)

私の場合もわからないです。
私の時や肌の色が濃い人の時だけ嫌なこと思い出して不機嫌な
だけかもしれませんしね。ただ、私もそんな所でいちいち
嫌な思いしたくないし金払いたくないから
ちょっと歩くけど、みんなニコニコしてくれるショップ行きます。
そんな年中機嫌悪いのはもはや心の病だからあなた、
セラピーに行ったらどうなの?という感じ。
安らかな眠りを〜にっこり


▲ドイツもいまだに
白人至上主義が見てとれます。日本国も、もちろん第一に
日本人至上主義ですが、白人の外国人はなんだかかっこよく思える…
けど、他の外国人は…という方、聞く限り多いです。

私も同じくそうでした。レイシストでした。
(でもそれがイケナイ事だという認識はあった。
夜職で差別主義だとろくに金が稼げないのも事実でした)
歴史の授業も不登校癖でろくに受けてこなかったので教養ゼロ。
自分、ゲイなのにゲイ嫌いとか、日本人至上主義。日本最高。
Made in Japan最強信奉者。でも白人文化かっこいい。
なんか英語で喋ってるだけでかっこいい。
文面にすると最強に頭悪そう。今思うと本物の世間知らずです。

そういう私がドイツに来て、少しずつ変わったのはやはり環境。
目まぐるしく色々目の前で起きるから、自分なりに噛み砕いて
消化しないと生き残れなかったんです。大袈裟な表現ですけど、
いや、本当に。くそー!とか思っても、知識が増えるごとに、
相手の背景を考えられるようになったな、
…と少し自分のイケてるエピをここでアピらせてください。
そんなKedamaMiのコミックエッセイ、
「ハナ、高飛び中です」
noteとPixivで更新し(以下略)


▲差別対象者同士の戦い
↑ものすごい嫌な表現ですが、上記の白人主義社会っていまだに
どうしようもなく根深いので、(人口多くないくせにね…)
その他の人種が差別の対象になりがちです。

そんな対象者同士の戦いが…当時よく行ってた定期開催の
ゲイイベントで勃発。withアフリカ系ゲイ(オネエ)

自分で言うのもアレですけど、EUのゲイ界隈において、
オリエンタル顔ジャパニーズ、ガチムチオネエアフリカン、
どちらも供給の割に需要があり何もお互いの商売敵(?)に
なるわけでもなし、交差する必要のない関係だというのに…

トイレの列待ってる時にそのオネエさんに悪絡みされ、
シカトきめこんだ後に、トイレに入ったら、上からビール
ぶっかけられて喧嘩勃発。いや普通に怒るよ…

聞けば、アジア人の女のくせに生意気!とか、
マ●コついてるからってイキってんなよ!とか
完全こじらせ系オネエで。

当然、まわりに居た女性陣が黙っているわけもなく、
大喧嘩はオーガナイザーまで出て来て仲介されたとか…
(途中で助けてくれたお姉さんにテイクアウトされ
私的には結果オーライの出来事となりましたが…)


▲これの場合は
奴はとにかく女に当たりたかった。
一人でいる弱そうなアジア女を的にしたのかも。
他のレズやヘテロ男女が加勢するとは思いもしなかったのでしょう
厳密に言うと、これはセクシズムや、ヘイトにあたるもの
なんでしょうけど、こういう小さなものが大きなレイシズムを
生み出すんだなぁ…と。

差別を受けた回数でいえば国内外問わず多いはずの
我々(白人主義目線の言い方をすれば)有色人種のゲイ同士。
レインボーフラッグを掲げ合うゲイ同士でも
こういうのが当然、起こるわけですから、
国単位で差別の有無を考えるのは無理があるのかな、
と。私は思います。


▲時に…
ぶっちゃけると、老害って言葉は本当に言い得て妙。
時代に追いつけず、古臭いミリタリースタイルが
お気に入りの一定の世代がレイシズムに拍車をかけて
いるのは言うまでもなく。だからこそ、クールなジジババ見ると
本当に良いな〜ってなりますよね。戦争はしちゃいかん。って
大好きな歌丸師匠も言ってたぜみんな。
ご冥福をお祈りいたします。

こう言う話になると北欧はすごいんだよ!とか言う方もいるでしょう、
北欧は北欧で闇がある。
私が見た限りは、日本並に全然ミックスカルチャーじゃないですし…。
何が言いたいって、どこも長く伸びてる所あれば短い所もあって、
光あれば闇がある。それは、どこも一緒なので、
SNSで見かける、

「これだから日本は、一方欧州は」

っていうよくある、アレ。その「一方諸外国は」の部分の
ソースがどこまで信憑性があるか。それを是非、疑って
日本を卑下するだけじゃなくて
日本を盛り上げていきましょう。
日本って素敵な国ですよ本当。
割と根深い超レイシストセクシスト国ではありますけど、
良い意味で柔軟なので、学べば吸うし、今の日本の若い人って
まじで面白いんですよね…今25歳ぐらいの人とか超絶面白いです。
だてに日本のアイスエイジを生きていません。
あとはやっぱり、思いやりのある人が多いのが日本っていう国の
素晴らしいところだなって。私はね、そう思ってます。ええ。
あと何食っても美味い。


▲私たちに何ができるか
「外国で差別受けてツライ。」
当たり前です。不当な扱いですから。
美味しい物食べて寝て下さい。
元気だしてください。
腐らないでください。
皆が皆そんなクソみたいなレイシスト野郎じゃないです。

じゃあ自称アンチレイシストの私は何をしているか。

「努めて、人を差別しない」

どんな肌の色してても、
どんな国籍でも、
お金なくても、
ゲイでも、
ヒッピーでも、
腕なくても、
言葉通じなくても、
目が合えば
あいさつはします。
意図的に目を合わせないシチュエーションも
世の中存在しますがね…

胸に手をあててみて下さい。人生で一度たりとも
誰かを差別してこなかったでしょうか?
誰かを傷つけてこなかった?
まじで太陽浴びれないぐらい私はたくさんあります。
今日もサンサン浴びちゃいましたけどね…。
太陽は平等に優しいの…

小学生の頃、今思えば家庭事情でしょう、体臭のきつい子が
隣の席になると心なしか机を離したり
同級生の南米人や中国人ベトナム人と仲良くできなかったのも
事実です。(国際都市・グンマー育ち)
言った事ができない職場の後輩に冷ややかな態度をとった事もあるし、
飲み会であんまりイケてない子を皆が無視するのを、可哀想だと
思いつつ助けなかった事もある。
これって、全ては自分と違う=異端、と見なして
排他しようとする差別心が根底にあったはずです。

だから私はある程度の差別を受けても、私がしてきた事だな
って今の所、割り切ってます。今のところですよ。
過剰な自己犠牲は悲劇しか産まないって過去の偉人達がもう
身を以て立証済みなので、今のところですよ?(しつこい)
日本外に住む以上、私は彼らからして外国人ですし
言葉も上手じゃないですから、この見た目でまごついた言葉を
話した日には、彼らの目には私はエイリアンに見えます。
我々もそうじゃないでしょうか…英語ならまだしも目の前で
突然スワヒリ語とか聞いた事ない言葉話されたらちょっと構えますよね。
(そう、言葉が通じないって通じない本人もだけど
話しかけられた人もかなり不安なものです。)

たとえ私がドイツで生まれ育っていたとしても見た目は
アジア人ですから。田舎に行けば容赦なくガン見してきます。
珍しくて。パンダじゃねぇわ。
私が変わればそのうち周りも変わる頃合いなんだと
私は勝手に思ってます。

見た目はアジア、
オリエンタル、
ラテン、
アフリカ、
でも生まれも育ちもドイツ。
そういう人ってたくさんいます。母国語がドイツ語でドイツの
教育を受けて、ただ家族とはそのオリジナルルーツの言葉を話し、
文化を共有する、いわゆるミックスネクストジェネレーションの
人達が今大人になってドイツでドイツ人と同等の権利を受けて
生活をしてこれから先どんどん人種や国籍へ対する偏見差別は
確実に減るでしょうけど、全ての人がそれを受け入れるようになるまで
まだまだ時間と教育は必要なんだと思います。


▲救いのある話をすると、
ちょっと前に知り合ったワーホリ日本人男子(23)
絵に描いたような大らかさで若いのに笑いジワまであって、
そんな彼は今まで外国で一度も差別を受けた事がないどころか、
困ってると必ず人が助けてくれるそうです。
英語もドイツ語もまるでできないけれど、彼がいると楽しいから
皆が可愛がるし助けたくなる。
もうなんていうか、人柄って大事だなぁ…という私にとっては
来世に期待するしかない現実を目の当たりにしました。
でも、そういう世界線も存在することに安心しました。
(※過去に私を助けてくれた人々は解脱クラスの心の持ち主)

ご安心くださいみなさん、
優しい人間が住む世界、存在するようですよ。
入界規約は「優しい人間であること」

…それができたら苦労しない。
精進したい所存です。

相変わらずのクソ長ドブログ。
最後まで読んで下さった方…ありがとうございました。
…時間は大切に(余計なお世話)
差別をしない、心豊かな生活を心がけたいですね。

KedamaMi

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