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努力という「投資」を才能という「資産」にする

巣ごもりのゴールデンウイーク。部屋の片づけをしているとあれこれ出てきます。しばらく読んでなかったマンガに遭遇。少年ジャンプのバレーボールマンガ「ハイキュー!!」です。ものすごく好きなシーンで「才能は開花させるもの、センスは磨くもの」というセリフがあります。研修などで勢いあまると引用することがあります。努力をしないうちから自分には向いてないなんて思うものではない、「自分には才能がない」とあきらめるのはナンセンスだということです。

努力というのは、ある意味投資です。「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は皆努力している」。これもボクシングマンガ「はじめの一歩」に出てきます。この言葉に出くわしたときには、強烈なインパクトがありました。実はこれはベートーベンの言葉だそうです。また、努力にはこんな式もあります。「才能×努力=スキル  ⇒ スキル×努力=達成」。これはアンジェラ・ダッグワースの『GRIT』の中に出てきます。何かを達成するには努力が2回影響するのです。これはまさに「才能は開花させるもの」ということを表しています。

努力を投資とするならば、バランスシートの表現でいうと才能は純資産のようなものかもしれません。才能に努力を投資してスキルにし、さらに機会を作って活用することで才能を開花させ、自己資産を大きくしていくのです。企業経営では、才能・センス・努力をどのように評価していくかがテーマになることがあります。これらにはもちろん価値があるのだけど、資産としては無形資産で、バランスシートには表れない(にくい)ものとなります。そもそも、人は企業の所有物ではありません。財務上、人件費として表れるけど、モノのようにカネに置き換えて計上されることがないのです。所有物ではないけど資産。有形資産ではなく、無形資産。無形ゆえに、外からは見えにくいし、真似しづらい。つまり、差別化要因になります。ただ、資産とはいえ、買ってきてもずっといてくれるとは限らないわけです。したがって、才能のある人材をたくさん雇えば良いという捉え方だとうまく行きません。才能を開花させようとする人が集まりたいと思える会社になっているかどうかが大切なのです。

企業の目的は利益をあげることです。これは、社会から人をはじめとした財産を預かっている責任があるからです。しかるべき投資をして、お客様が求める商品・サービスを提供し、社会に貢献することがその使命となります。このとき、所有物ではない「人」の才能を開花させることもその責任の一つであると私は考えます。

そのためにはどのような取組みが必要となるのか、引き続き発信していきたいと思います。

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