馬場秀樹 / 経営コンサルタント

小宮コンサルタンツの馬場です。中堅中小企業の経営のお手伝いをしています。「企業活動を通…

馬場秀樹 / 経営コンサルタント

小宮コンサルタンツの馬場です。中堅中小企業の経営のお手伝いをしています。「企業活動を通じて人の賢さを顕在化する」ことをミッションに活動しています。

マガジン

  • Good to Great ― KC B team

    • 1,977本

    小宮コンサルタンツのコンサルタントによる経営のお役に立つコラムです

  • 読書メモ

    読みっぱなしになりがちなので、ちょっとメモを残します。 ①読んでみて印象に残ったことを一つあげる ②そこから考えたことを書く てな感じで、時々書きます。

最近の記事

「楽楽精算」のラクスが、「勘定奉行」のオービックに学ぶべきこと

日経新聞の記事。ラクスの話なのですが、オービックのすごさが改めて際立っています。 #日経COMEMO #NIKKEI 記事は、ラクスの成長が成熟期に入りつつあるというもの。伸びが鈍化しているということで、衰退しているということではありません。ただ、ラクスが手本にしているというオービックと比べてみると… この開きはすごいですね。ラクスが…というよりオービックがすごい。どうやったらこのように労働生産性が高まるのでしょうか。 記事によると… さらりと書かれていますが、これ

    • 痛みの謎を解くプロフェッショナルスキル:整体師とコンサルタントの共通点

      右側のお尻…のような、脚の付け根の裏側のようなところがイタイ…。調子に乗って100mダッシュを12本というインターバルトレーニングをしたせいか…。 趣味のマラソン、色々とフォームを変えていきたくてスピード練習に励んでます。…が、ムリはいけませんね。 整体に行って診てもらいました。すると、痛い方とは逆の左足、しかもふくらはぎの方が張っているという。「いや~、そんなことないでしょう」と言いかけたが、押されるとものすごくイタイ…。整体師さんいわく、足の可動域の具合や張り具合を診

      • 組織のジレンマを成長の機会にするために

        イノベーションのジレンマでも出てくるこの曲線。 人や組織の成長をよく表しています。S字になっているのがポイントですね。 今までと違う何かを始めても急に結果は出ません。積み重ねていく中で、ある時グッと伸びていく時期があります。 運動でもそうですね。私はマラソンをするのですが、より効率的に速く、長く走るための身体の使い方をYouTubeで学んだりします。良さそうだと思い、練習で取り入れますが、すぐには結果はでません。頭で理解していることを表現できるような身体になっていないから

        • 偉大なリーダーは、意志の強さと謙虚さを持ち合わせている

          ここのところ経営者の心理的な成長について考えています。経営者を取り巻く環境は常に変わります。その中で、失敗や葛藤もあるでしょう。それを糧にいかにして成長するのか、そんなことを考えています。 そんな問題意識で調べ物をしていたところ、興味深い論文に出会いました。 Entrepreneurship Resilience: Can Psychological Traits of Entrepreneurial Intention Support Overcoming Entrep

        「楽楽精算」のラクスが、「勘定奉行」のオービックに学ぶべきこと

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        • 読書メモ
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          その「なぜ」は、「頭」で考える問い? それとも「心」で向き合う問い?

          経営者は、進む方向を定めていく意思決定が求められます。やることを決め、やらないことを決めます。組織の方向づけです。このとき、忘れてはならないのは、方向づけだけではなく「意味づけ」です。なぜ、わが社はそれをやるのか、やらないのかについての意味づけです。このときの「なぜ」には2つの種類があるように思います。 頭で理解する「なぜ」 一つは、頭で理解する「なぜ」です。この方が速いから、高いから、安いから、簡単だからなどなど、メリット・デメリットを明確にすることで、「なぜ」に対する

          その「なぜ」は、「頭」で考える問い? それとも「心」で向き合う問い?

          ケアレスミスというなかれ。

          「ケアレスミスって、違ういい方はできないんですか?」息子の塾の先生と面談していて、思わずそう問いかけてしまいました。 我ながら、自分らしい問いかけだと思いました。コンサルタントの自分として、です。なので、ちょっと場違いだよなあ…とも思いました。ややこしいお父さんだと思われたかもしれません(笑)。 妻と二人で面談していたのですが、妻が「うちの子、ケアレスミスがなくならないんですけど、どうしたら良いですか」と聞いたのが発端でした。これも、いかにも彼女がしそうな質問です。日ごろ

          ケアレスミスというなかれ。

          【読書メモ】なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない

          「コンサルタントって臨床家なんだよな」 そんなことを思いました。 「なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない」 著者は、東畑開人さん。臨床心理士です。 カウンセラーが提供する補助線 Amazonの紹介文には、こうあります。 いや「スッパーン」ではないでしょう(笑)。整理とも違う。細かいこというと、整理って捨てることですし…。心を捨てるわけじゃないし…。むしろモヤモヤと向き合うための補助線を提供してくれていると思いました。自分では引けない補助線によって、深く自分と

          【読書メモ】なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない

          松下幸之助に学ぶ経営理念とリーダーシップ

          経営には理念が必要だとつくづく思います。ここでいう理念は、お客さまや社会への約束であると同時に、自分たちが何者なのか、なぜこの事業をしているのかという信念であり、哲学です。つまり、自分たちの判断や行動のよりどころであり、原動力となります。 松下幸之助の実践知から考える経営理念の重要性 この理念がどのように経営のパフォーマンスに影響を与えるのか、ここのところアカデミックな知見を調べています。…が、実践知も大事だと思い、久しぶりに松下幸之助さんの著書を手に取りました。 手に

          松下幸之助に学ぶ経営理念とリーダーシップ

          【読書メモ】ユニクロ

          やはり、その問いが肝か。 「ユニクロとは何か」「ユニクロの服とは何か」 ユニクロが事業の節目を作ったのが、この問いであることに深い感銘を受けました。 ユニクロの創業期から現代までを詳細につづったドキュメントです。著者は杉本貴司さん、日経新聞の記者です。綿密な取材で、柳井さんをはじめとした人物一人ひとりの葛藤がつづられています。 葛藤や挫折からの学びが人生を豊かにする 人も会社も葛藤やときに挫折があって歩んでいくのだと思います。読んでいるうちに"Fail fast, l

          葛藤を超えて:組織と個人のレジリエンスと成長のダイナミクス

          マラソンのトレーニングをしていると、走りが変わったことに気づく瞬間が訪れます。「ああ、こういう動き方をすれば良いんだ」と実感するわけです。それまでは、「こういう風に動かそう」と体の特定の部分を意識しながら走るわけですが、すぐには思うようになりません。頭では分かっていても、身体は今までのままだからです。それでも、意識して繰り返しているうちに、無意識の領域で身体が変わっていき、いつしかできるようになります。 経営も似たようなところがあります。 たとえば、管理職がいつまでもプレー

          葛藤を超えて:組織と個人のレジリエンスと成長のダイナミクス

          挑戦と挫折:次世代のマネジメントチームに必要な学びと経験の価値

          リーダーには学ぶ習慣が必要です。トップは特にそうです。なぜなら、トップになってみないと分からないことがあるからです。 後継人事に関するドラッカーの実践的アドバイス 上記は、ドラッカーの言葉です。いくら今のポジションでのパフォーマンスが良くても、経営はやらせてみないと分かりません。そうなると、トップのポジションは一つですから、ほぼ準備できません。 座学で準備することもできるでしょう。しかし、経営者の仕事はマニュアルでできるものではありません。暗黙知がそのほとんどをしめます

          挑戦と挫折:次世代のマネジメントチームに必要な学びと経験の価値

          中小企業における経営幹部の育成と覚悟の重要性

          ここのところ、経営幹部育成の課題についてよくご相談をいただきます。私の場合は、中小企業の経営コンサルをしているので、その社長さんからの相談が多いです。 「なかなか次の幹部が育たないんだよね」 そんな素朴なボヤキから始まります。コンサルタントとして、その「育った状態」とはどういう定義なんだろうとまずは理解しようとします。一番多いのは、決めない、決められない、判断を委ねてくるといったものです。「結局、覚悟がないんだよ」とおっしゃることも度々です。 経営者は苦労して、覚悟を育

          中小企業における経営幹部の育成と覚悟の重要性

          AIツール活用レビューもかねて…:中小企業における変革的リーダーシップの主な特徴とは?

          中小企業の経営コンサルをしているとなんだかんだで、社長のリーダーシップが重要だと感じます。どんな先行研究があるのかAIのツールを活用して概観してみました。 Consensus で概観してみた結果 ”Consensus”というツールを使って論文を検索してみました。このツールは質問を投げれば、それに対応する全世界の論文を検索し、結果をワンセンテンスに要約してくれるAIツールです。 詳細はこの記事が参考になったのであわせてリンクを貼りますね。 使ってみると、質問文が検索結果

          AIツール活用レビューもかねて…:中小企業における変革的リーダーシップの主な特徴とは?

          リーダーシップの意外な盲点:組織の長期的な原動力を生むのは何か?

          リーダーシップ発生の起源 人が二人以上存在すると、リーダーシップが発生します。その二人が、持ち場を分担するだけなら話が早いのですが、仕事はそんなに単純ではありません。最初から答えやアプローチが分かっていることは、ほぼないからです。私たちの仕事は問題解決の連続です。問題が大きくなればなるほど、細かく分解して取り組んでいく必要があります。それを一人で片づけていくと物量的に終わりが見えません。分解して、一人ひとりが自分の持ち場で力を発揮していくことが求められます。 目標達成の重

          リーダーシップの意外な盲点:組織の長期的な原動力を生むのは何か?

          効率化の影で見失うもの: 仕事の価値と働きがいの再発見

          家のごみを出しに行ってふと思いました。 「エッセンシャルワーカーって言わなくなった?」 コロナ禍によって、浮彫りになったことの一つにエッセンシャルワーカーの存在があります。 家族が罹患して濃厚接触者になったときにすごく気をつかってゴミを出しました。その時、「確かにごみを収集してくださる方は危険と隣り合わせだ、しかも休めない、本当に有難い」と身に染みて思いました。 ところがいつのまにか意識していない自分に気づきました。 「やれやれ、今日もごみを出さないとな、よし、出した、仕

          効率化の影で見失うもの: 仕事の価値と働きがいの再発見

          朝の15分が育てた自己効力感:習慣の力と小さな一歩

          毎朝のルーチンがあります。 日記を書く、数ページずつ3冊の本を読むといったものです。起きて15分くらいの時間です。 上司が実践している内容を取り入れました。 日記は、3年連用日記を使っています。まもなく3年分が終わりそうです。つまり3年つづけています。 3日坊主を3日坊主にしないことが継続の秘訣 日記は、3日坊主の代表格(?)だと思います。過去も何度かトライしましたが、つづきませんでした。でも、今回は3年つづいています。習慣になりました。振り返ると「あ、忘れてた」なんて

          朝の15分が育てた自己効力感:習慣の力と小さな一歩