Kazuo Yoshida

京都に生まれ育って今は東京に住んでいる山と庭と花と本と写真と美術とカフェと自転車が好き…

Kazuo Yoshida

京都に生まれ育って今は東京に住んでいる山と庭と花と本と写真と美術とカフェと自転車が好きな素人。美術や京都や山の話などを綴ります。 @kazuoy.bsky.social

マガジン

  • 芸術に触れる

    芸術に触れて心が喜んだ感想など

  • 山の写真とお話

    趣味の山の写真と登山に関するお話など。

  • 花にまつわるお話

    四季折々の花が好きでよく愛でたり写真を撮りに出かけます。 その私の主観による好みも偏っていますが、そんな好きな花の写真や、その花にまつわるお話なども書き散らす素人の散文。

  • 京都 温故知新

    以前作っていたWebサイト「京都 温故知新」の何となくの余韻です。

最近の記事

市ノ川 倫子さんの作品展でその世界観に耽溺する ソニーイメージングギャラリー銀座

104 GALARIEを後にして、人通りの少ない道を選んで夏の渋谷を徘徊し、銀座線に乗ってソニーイメージングギャラリー銀座へ。 お目当ては市ノ川 倫子さんの作品展「Even if the sky cracks and drops lies」。 私は、いつも美術展を拝見する際に、その説明文をまずは読まずに作品に対することが多く、ひどい時は、説明を読まず終いということも度々です。もちろん例外も多いのですが。 ですが、市ノ川さんの作品展では、是非とも入り口すぐに飾られているその詩

    • 104 GALARIEで平松 麻さんの作品に出会う

      104 GALARIEで開催されている「グループ展:ローバと・ボンシオ、平松 麻、ドナータ・ヴェンダース」を訪れました。 こちらは以前も訪問し、その際に開催されていたKOMOREBI DREAMSでドナータ・ヴェンダースさんの作品に惹かれ、そして、それをきっかけに映画「Perfect Days」を知ることができたのでした。その折の顛末は以下のnoteに記した通り。 それで、今回もお目当てはドナータ・ヴェンダースさんだったのですが、今回一際惹かれたのは平松 麻さんの作品たち。

      • 芦田みゆき氏「午後4時の森」 銀座奥野ビル Gallery Camellia

        実はこの写真展、本日19時までが会期ですので、このnoteが書き終わる頃には終了してしまいます。会期が終わって訪れられない写真展をnoteでご紹介してもどなたの参考にもならないと思うのですが、作者の今後の写真展を訪れるきっかけになれば、また、自身の備忘的な意味もこめて書き記しておきます。 この写真展を知ったきっかけは、先日訪れたMONO GRAPHY Camera&Artさんに置かれていたポストカード。森の水辺と枯れた倒木という私ホイホイなテーマと、その色味と言いますか世界

        • ワタスゲがふわりと揺れる湿原の風

          先週の土曜日、再び山の中を歩いてきました。 お目当てはふわりふわりと風に揺れるワタスゲの風情。 場所は吾妻山系の谷地平湿原。こちらで度々ご紹介している鎌沼や魔女の瞳の近くです。とは言え、ワタスゲの群落として有名なのは田代湿原や駒止湿原。谷地平を選んだのは、2位年前の秋に東大巓までの道すがらに立ち寄った際に、今度はワタスゲの頃に訪れたいと言う、果たしたい宿題のようなものであったから。 湿原の一面を覆うかのようなワタスゲには少し早かったようですが、そのぽわぽわとした愛嬌のある姿

        市ノ川 倫子さんの作品展でその世界観に耽溺する ソニーイメージングギャラリー銀座

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        記事

          18人の写真家を通して富士を感じる 「Wonder Mt.FUJI」 東京都写真美術館

          昨日にnoteを書いた日本画の美術展を観終わった後、ふらふらと中目黒や代官山の横道を散策しつつ、恵比寿に向かいました。 お目当ては東京都写真美術館で開催されている「Wonder Mt.FUJI」。18人の写真家の方々の目を通した富士山のイメージの写真展とのことです。 富士山は山を登る人ではなくても、また、日本人でなくともその雄大かつ優美な姿を愛する方々も多いと思います。私もその一人。天皇陛下と共に日本の象徴とも言える山ですね。 やはり私は雪化粧をした富士の山が好きで、丹沢あ

          18人の写真家を通して富士を感じる 「Wonder Mt.FUJI」 東京都写真美術館

          絵画の森を逍遥 「FROM - それぞれの日本画 - 」  郷さくら美術館

          先週末は山の中の森を堪能。 そして今週末は絵画の森の中をそぞろ歩きしてきました。 場所は中目黒の郷さくら美術館。こちらは現代日本画を専門とする美術館。以前もこちらのnoteでもご紹介したことがあります。 今回は好みの作品、特に森や木々の日本画が展示されているとの情報を事前に得ていました。梅雨に入って山に入りづらくなる頃に伺おうと思っていましたが、我慢できずに中目黒の混雑がひどくなる前の午前中に訪問。 さほど混雑はしていませんので、いつものように一通り全ての作品を鑑賞した

          絵画の森を逍遥 「FROM - それぞれの日本画 - 」  郷さくら美術館

          花の当たり年と裏年を思う

          例年ですと、新緑で山が笑い転げている頃からしばらくは、私は白八汐(しろやしお)こと五葉躑躅(ごようつつじ)で浮かれています。noteで振り返ってみると、昨年などは短期間に2回も白八汐について書いています。 我ながら本当に好きだなと呆れるほど。 しかし今年は白八汐の花見には足を向けようとしないまま花期を過ぎようとしています。理由は今年が徹底した白八汐の裏年だから。 昨年はまた躑躅系の花が全般的に数十年に一度と言われる当たり年で、その中でも白八汐の狂ったような絢爛たる咲きぶりは

          花の当たり年と裏年を思う

          星野 富弘氏作 「山笑う」 富弘美術館 笑う山々の余韻と共に春の花々と言葉を心に

          星野富弘氏の、穏やかでありながら深みのある言葉の添えられた花の絵。これらの作品は群馬県の山の登山口に飾られていることが多く、群馬の山々を愛する人々にはお馴染みのものです。そんな星野氏の美術館があることを恥ずかしながら最近まで存じ上げませんでした。つい先日、美術館の存在と共に、「山笑う」という名の特別展が開催されていると知り、訪れたいと思っていました。 山笑うとは私の好きな言葉。私の好きな山の姿。  春山淡冶而如笑  夏山蒼翠而如滴  秋山明浄而如妝  冬山惨淡而如睡 中国

          星野 富弘氏作 「山笑う」 富弘美術館 笑う山々の余韻と共に春の花々と言葉を心に

          山の水辺の心地よさを再び思う

          今年のGWはほぼ暦通りに好天となり、皆様お楽しみになったのではないでしょうか。私はと申しますと、人混みや渋滞が嫌いなものですから(お好きな方はあまりいらっしゃらないでしょうけれど)、あまり遠出をせずに近場をサイクリングするか読まずに積み重なった本を読むことを計画をしていました。以前は、GWに入る一日前に休暇を取ってフライングで北アルプスにテントを担いで入ったりもしていたのですが、昔以上にテント場などが混雑するようになっていますので、やや敬遠気味。 そんな中、魔女が目を覚まされ

          山の水辺の心地よさを再び思う

          MICHAEL KENNAさん 「JAPAN」 代官山ヒルサイド・フォーラムにて5/5まで

          少々雨模様のゴールデンウィーク初日。 朝、雨後の清々しい緑の匂いに満たされた明治神宮の御苑に伺い、心を解きほぐし。 会期の終了が迫っている高木由利子さんの写真展を堪能した後。 極力人混みを避けたルートを選びつつふらふらと散策し代官山ヒルサイド・フォーラムへ。こちらも楽しみにしていたマイケル・ケンナさんの写真展を訪れました。その名も「JAPAN」。 ヒルサイド・フォーラムという空間もゆったりしていて魅力的です。 従来より日本の主に北海道の写真をよく撮られていて存じ上げてい

          MICHAEL KENNAさん 「JAPAN」 代官山ヒルサイド・フォーラムにて5/5まで

          高木由利子さんの写真展 カオスコスモス 弍 -桜- GYRE GALLERYで4/29まで

          GYRE GALLERYで開催されている高木由利子氏の「カオスコスモス 弍 -桜-」へ。タイトル通りにカオス(混沌)とコスモス(秩序=宇宙)をテーマに、桜を題材とした展覧会に。 行きたいと思いつつ、人の多い表参道と言う立地に躊躇していたら展覧会の最終日が4/29と迫ったので訪問。来てよかった。 館内は写真撮影可でしたので、まずは作品と会場の雰囲気をご紹介します。 カオス、混沌は以前より強い関心を持っているテーマです。バタフライ・エフェクトや風が吹けば桶屋が儲かると言う親し

          高木由利子さんの写真展 カオスコスモス 弍 -桜- GYRE GALLERYで4/29まで

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          鳴神山は低山ながらアカヤシオの花咲く上州の名峰

          鳴神山は低山ながらアカヤシオの花咲く上州の名峰

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          福田平八郎さん 没後50年展覧会 大阪中之島美術館 対象を引き出す色彩と表現

          帰郷の際のnote第三弾(?)。 今回の帰郷で楽しみにしていたミッションの最後、福田平八郎さんの展覧会をお目当てに大阪中之島美術館を訪れました。アート作品に無知な私でも知っている漣(さざなみ)。タイトル写真の通りキービジュアルにもなっている作品。京都の方であったにも関わらず他の作品を存じ上げず、どのような作品を描かれているのかを知りたく、楽しみにしていました。 ところが、その漣が作品保護の為に4月24日まで展示を停止されるとのこと。 作品が損傷したのかと思い尋ねたところそう

          福田平八郎さん 没後50年展覧会 大阪中之島美術館 対象を引き出す色彩と表現

          新緑の京 東山

          ひとつ前のnoteで、この時期の京都への帰郷について触れました。 この時期の帰郷時の楽しみのひとつが、山笑う朝の東山の散策。 学生の頃からのお気に入りの散歩道です。 まだ人気もまばらな早朝の南禅寺の境内をぬけ 水路閣を潜って山に分け入ります。 東山に限った話ではありませんが、早朝の光は優しく心地よいですね。この時期の少し冷やりとした空気の中であればなおさら。 少し歩いて高度を上げると、この時期の東山トレイルはミツナツツジが新緑の中で目を楽しませてくれます。 何度か

          新緑の京 東山

          KYOTO GRAPHIE そして KG+ 2024

          定期的に郷里の京都には帰っていますが、亡父の命日にあわせて帰郷する4月は、楽しみにしていることが色々あります。 墓参の他には、行きつけにお料理屋さんで旬の筍などに舌鼓をうつこと、笑う東山のトレイルを散策すること。。そして近年では、KYOTO GRAPHIEと付随するKG+も楽しみのひとつとなっています。 双方をあわせると期間が区切られた開催もあり、会場数も多く、限られた時間ではなかなか巡ることができません。それで、あらかじめ公式サイトを確認して、観たいと思う会場をピックアップ

          KYOTO GRAPHIE そして KG+ 2024

          染井吉野と神代曙 そして山桜

          今日4月7日日曜日は早朝こそ雨が残っていましたが、日が高くなるにつれ青空に。光に満ちた花見日和となりました。 私はと言えば、運動不足の解消も兼ねて武蔵野の西の方をサイクリングした帰路、小金井公園に立ち寄りました。 (タイトルの写真は前日の家の近所の染井吉野です) 小金井公園では染井吉野が最盛期を迎えていました。 今年は染井吉野の花期は短いと予想するのですが、その最も最盛期に青空から光が溢れ、しかも日曜日というのはなかなかに稀有なことではないでしょうか。 しばし自転車を置いて

          染井吉野と神代曙 そして山桜