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スコアを5打縮める為のフットゴルフマネジメント~アンジュレーションを読む①~

~前回の記事はこちら~


~アンジュレーションがある仮想コースをマネジメントしよう~

以前の記事で、ゴルフ場にはアンジュレーションがあると書きましたが、今回はこのアンジュレーションを攻略するマネジメントを考えて行きたいと思います。具体的にイメージして頂く為に、以下の写真をご覧ください。

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この写真は、一般的なゴルフ場です。フットゴルフの常設コースではない為、頭の中で仮想コースを作って、考えてみましょう。

まず、ティーグラウンド(新しくなったゴルフのルールではティーイングエリアと言います)は、手前の写真から見切れているところだとしましょう。そしてカップは、グリーン奥の窪みのところにあるとします。ティーイングエリアからはカップの穴は見えず、旗だけが見えている状態とします。ティーからカップまでの距離は160ヤード、グリーンの縦の長さは40ヤードとし、風は無風です。

このとき、皆さんなら1打目はどこに蹴りますか?イメージできたら、頭の中で蹴ってみてください。

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~マネジメントする為の情報は、歩測で得られる~

皆さん、ナイスキックはできたでしょうか。ナイスキックができた方は、ボールがどこに止まったか、イメージしてみてください。そのボールはフェアウェイにありますか?ラフにありますか?2打目はカップを狙える位置ですか?

こうして、色々なことを考えるようになると、この写真一枚だけでも、フットゴルフの奥深さに触れることができ、個人的にはワクワクしてしまうのですが、それはさておき、本来はどうするのがベストなのか、一緒にマネジメントを考えていきましょう。

ちなみに私なら、このコースを見た際、まず初めに、カップを見に行きます。なぜなら、このアンジュレーションの上をボールが転がったときに、どう転がるかわからないからです。どう転がるかわからないのに闇雲に蹴るのは、マネジメントとは言いません。ただの自殺行為です。1打を争う真剣勝負の世界に飛び込んでいきたいと考えている皆さんは、必ず歩いてカップを見に行く習慣を身につけましょう。このとき、カップ回りはどうなっていて、2打目をどこに蹴れば寄せやすいのか、大きなトラブルはないのかなどを確認するだけでなく、1打目をどこに蹴るのが良いかを考えながら歩測すると、プレーファーストにもなって紳士的です。

なお、ゴルフ場のコース設計者は、プレイヤーを欺く為の数々の仕掛けを用意してコースをセッティングしています。わかりやすく言えば、ティーイングエリアから230ヤードのところに池やハザードを設置したり、グリーン周りにバンカーを多数配置したりしてプレイヤーの判断を惑わせてくるのですが、ときには目の錯覚を用いて距離感を狂わせたり死角にハザードを作ってティーイングエリアからは見えないようにしたり、ティーイングエリアでは風を感じないのに、木の上はとんでもない風が吹いていて、打ってみたらボールが風に押し戻されて全然飛ばない等、多種多様なトラップを用意してゴルファーを迎え入れるわけです。ここまで来るともはや嫌がらせのような気もしますが、ゴルフとはそういうスポーツであり、ゴルフ場でプレーするということは、コース設計者の罠をかいくぐりながらベストスコアを目指すスポーツだということを知っておくと、その面白さは倍増すると思います。ゴルフと同様、フットゴルフにおいても、設計者はコース上のあらゆるハザードを駆使して様々な罠をしかけています。特に、目の錯覚は本当にその場所まで行ってみないと気づかない場合が多いので、コース設計者に騙されない為にも、必ずカップは見に行きましょう。

なお、歩測についてはまた改めて記事をまとめますので、そちらをご覧頂ければと思いますが、実際に見に行くのと行かないのとでは判断材料となる情報量に大きな差が出ますので、必ず歩測は行い、同時にコースの細かいところまでチェックするようにしてください。


~ボールの置き場所を見つけ出す~

実際にカップを見に行く間に見えた、1打目の置き場所の候補は以下の通りだとしましょう。(実際に歩いた場合は違う可能性がありますが、ここでは写真の情報だけで判断していきます。以降も同様に進めていきます)

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これらの置き場所を候補にした根拠はこれから一つずつ述べていきたいと思いますが、その前に、コース全体のアンジュレーションを読む場合の手順を以下の通りに示しますので覚えてください。

1.コース全体を俯瞰して眺め、安全そうなエリアを探す(的を探す)
2.次に、安全そうなエリアの中から、ボールの置き所を探す(的を絞る)
3.いくつかの置き所から、最終的な置き場所を決定する(的を決める)


それでは実際にやっていきましょう。まず、このホールを俯瞰して見ると、フェアウェイ左側のラフ(下の写真の赤線枠内)は危険地帯だということが想像できます。なぜ危ないのかというと、傾斜がきつそうで、ここにボールが転がっていった場合に、左側の林の中にまで転がっていってしまいそうだからです。実際に林まで転がるかどうかは、蹴ってみるのが一番手っ取り早いのですが、練習ラウンドでもなければここに蹴りこむのはなかなか難しいので、通常のラウンドのときは仮想プレーを頭の中で続けることで取捨選択を繰り返し、最良のプレーを選択していくようにしましょう。

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次に、この赤いエリアにボールを蹴りこまない為に、どこに蹴っていくかの狙いどころを探していくのですが、右側のカート道の回りの傾斜(下の写真の青線枠内)は、ボールを蹴っていっても下に転がっていきそうなので、まずは仮に狙いどころは右の傾斜と定めます。

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ただ、こうして、安全そうな場所と危険そうな場所をエリアリングしてみると、新たな気づきを与えてくれることがあります。

下の写真の白線があるところの距離(赤線内と青線内の距離)を見てください。この間の距離が近い為に、青線枠内にボールを蹴ったとしても、山の傾斜におされてボールが転がり落ちてきて、下の赤線枠内にまで転がってしまいそうです。ラフならばともかく、フェアウェイはボールも転がりやすく、かつ止まりにくいので、見た目以上にリスクは高い可能性があります。結果として赤線枠内にボールが転がり落ちてしまっては完全なるマネジメントミスなので、青線枠内にボールを蹴ることは一旦考え直したほうが良さそうです。

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では次に、赤線枠内にボールを落とさない為に、青線枠内以外のところでボールが止まりそうなポジションを探していきましょう。写真の中で、明らかに窪みがあるところが2か所あるのが見てわかると思います。また、手前のフェアウェイになら、簡単に止められそうですよね。これが、一番最初の写真にあった、3つの赤い丸のエリアです。これが、現時点での1打目の置き場所の候補を探し出すまでの思考の手順です。

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長くなってしまったので、この続きは次の記事でまとめます。


~次の記事はこちら~


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