あの時の、あの約束!の巻📚
【はじめに】
そう、会社の先輩 青鬼こと川じぇが卒業されましたが、その後どうされているのか。
気にならないと言っちゃ~話が終わってしまいます。
なのでここは一つ、気になるというていでお願い致します。
仕事もせずにフラフラしているのか。
さすらいの流し屋で凌いでいるのか。
はたまた、公園に住み着き子供相手に飴ちゃんで手懐け歌っているのか。
今や近づくことも出来ない大スターになっておられるとか?
それはないか。
髪の毛はホワイトホースのケツ毛のように!?
いや、シッボのように?
たてがみのように靡かせているのか。
気になりますよね。
あの人は、今!
では、川じぇの登場です。
【本 編】
あれから何年の月日が過ぎ去っただろうか。
川じぇとの約束。
レレと歌の練習を継続すること。
そして川じぇの活動が再開する。
練習の場として選んだのは、カラオケBOXでした。
そして半年前くらいから取り入れたボイストレーニング。
タピオカを飲むための太目のストローがあるじゃない。
その、ストローで吸わずに吹くんですよ。
するとコップの中に空気が送り込まれブクブク言うじゃないですか。
これっ!
これなんすよ。
コップの中でタピオカが踊り出すでしょ。
子供が拗ねて飲み物で遊んでる風に。
コップからタピオカが飛び出さないくらいの強さでロングブレスをやるんですよ。
そうする事で喉が鍛えられるんです。
練習後は、そのままタピオカも、食べれますし一石二鳥でしょ。
あれっ。
なんか説明間違ってますぅ。
練習し過ぎるとタピオカが温かくなって、ちょっと気持ち悪い。
それって、ちょっとなんですよね。
温められたタピオカの柔らかなのどごし。
これもまた、おつ。
しかし、これをしないと喉は鍛えられない。
川じぇはいつも真剣に取り組まれているのでした。
一度、川じぇの歌声を聴いて下さいませ。
何と言うことでしょう。
これまで痰が絡みガラガラ蛇の声であったのが、ウソのように迫力のある伸び艶やかな声に。
ごっつい声質が変わっていたのです。
そして、会う度に、電話で話す度に。
ホンマ、声質変わったと思えへん。
そう思うやろ。
なっ、そうやろ。
っと、何度もお聞きしております。
すると私の耳に異変が!
何か硬いものがあるんですよ。
そう、耳にタコが出来てたんです。
うわっ!ビックリした~。
ゆっ、夢か。
私は練習の度に川じぇからダメ出しをいただき、その宿題を日々練習しております。
目尻に光るものが・・・。
寝ては枕を濡らし悪夢でうなされることも、、、しばしば。
でも私は負けません。
屁、たれません。
ブリッ。
くさっ!
これは、思ってたんと違う屁やな。
なんか身が出たんとちゃうやろかと思わせる。
私はもっと可愛く、プゥ〜くらいやと思ってたんだすけど。
ちゃう、ちゃう。
なんか話が逸れてるがな。
川じぇのダメ出しには屈しない!
手抜きの練習では、到底川じぇに追いつくことなど出来やしない。
高笑いする川じぇに対抗するためには練習あるのみである。
今、川じぇはMAXに絶好調なのです。
これまでにない歌声を手に入れ皆さんにお聴きいただきたくてしょうがないのです。
川じぇは、喋るは歌うは張り切り過ぎて、舞い上がってしまうことでしょう。
皆さん、お耳にお気を付け下さい。
あまり熱心に聴き入ると。
帰り際には、もれなくお土産のタコが勝手に付いて来るかも知れませんよ。
声出しトレーニング。
音階。
低音、高音。
すると、何処からか迷い猫の鳴き声が聞こえて来ました。
にゃ、にゃ。
にゃ~、にゃ~。
迷い猫、何処におるんやろね。
ねっ、川じぇ~。
っと、顔を上げたその時!
そこに見たものは。
顎が外れるかと思いました。
川じぇ、何をやらかしてはるのですか。
なんと!
川じぇの口から猫マネの『 にゃ〜 』が連発されていたのでした。
お気を確かに!
ボケるには、まだ早い!
こんな唐突にボケが始まるだなんて。
何言うてんねん。
ちゃうわ!
高音を出すためのボイストレーニングや!
私は、ほっと胸を撫で下ろしました。
作用でございますか。
ご乱心かと思いましたよ。
必殺、猫じゃらし!
にゃ、にゃ。
にゃ〜、にゃ〜。
これが効くねん。
だいぶん高音も出るようになって来たやろ。
なっ、なっ、そうやろ。
そこっ。
なに笑っとんねん!
川じぇは、いつも真剣なのである。
ほんで、その猫の鳴き声はどちらの猫さんですか。
そんなもんない。
では、サザエさん家のタマにしましょう。
私は、じゃりん子チエちゃんの小鉄で行きます。
では、行きますよ。
『にゃ、にゃ、にゃ~』
にゃ~の大合唱である。
今、誰かに見られたら、、、どうしよう。
狂気の沙汰である。
誰も来ない事を祈る!
あっ、ひょっとして音漏れして聞こえてしまっているのではあるまいか。
気が気でならないにゃ~。
あっ!
既に洗脳されてしまっている。
恐るべし、川じぇ。
通報された場合には、山上兄弟のテジナ~ニャの練習であることにしよう。
余興の手品も練習中と言うことなら怪しまれることはないだろう。
毎日、日曜日の川じぇに比べると私の練習量など足元にも及ばない。
川じぇは朝ドラ観賞の後、ボイストレーニングからその一日の練習が始まる。
そのまま気が済むまで練習は続けられる。
カラオケBOXには月金の週2で通っている。
色んなサークルにも参戦し体感も鍛える。
しかし、川じぇにしっくり合う相方はいないらしい。
やはり、相方は私にしか務まらないのであろう。
なんでかって、皆まで言わせるんじゃねぇよ。
暦にも記されている同じ星。
私は、五黄土星、7月生まれの蟹座。
これ以上の相性は無いであろうと。
赤い糸で結ばれていたのですよ。
って、ことにしておきましょう。
だれっ、そんなこと言うの。
決して介護してるのでは無いですよ。
私が教わっているのですから。
練習は続くよ、どこまでも。
ちがう!
違うっ!
リズムが違ってますか。
違う。
リズムと違う。
メロディーが違うねん。
ここは、こう。
こう、こう、こうや。
一回歌うから、聞いといてみ。
歌い続ける。
私の歌う番が来ない。
流石に練習量が半端ないことが分かる。
私も何度もYouTubeを聴きながら練習しています。
そう、演奏が完璧ならメロディーもちゃんと合うんですよこれが。
と言うことは、私のウクレレ演奏に問題があるのか!
そっ、そんなこと・・・あるはずが・・・。
気付くのにそんなに時間は必要ありませんでした。
私は、なんと編曲を手掛けていたのでした。
そう、私の歌いやすいように編曲し私のオリジナル曲に仕上げていたのでした。
素晴らしいー!
ブラボー!
しかし、川じぇの評判は悪く違和感でしか無い、気分が悪いと駄々こねられてます。
直ちに原曲に戻すようにお叱りを受けている次第であります。
私の才能が閉ざされようとしているのではあるまいか。
しかし、私は素直に編曲をやめて原曲に戻そうとするがクセの強い編曲が身に付いて中々脱がすことが出来ずに奮闘中なのです。
練習すること1時間。
違う曲の練習も行う。
何曲か練習の後に初めの曲に戻って、体得したかを確認する。
違うっ!
また元に戻ってるやないか。
あんなけ練習したのに!
『だって、しょうがないじゃないか』
えなり君ぽく言って見せても、川じぇはスルー。
本気モードなのでした。
仕事以上に真剣に取り組まれている。
これくらい仕事も一生懸命にやってればよかったのにな~。
その言葉を呑み込んだ。
今、何か言った?
えっ、知らぬ間に心の声が漏れていたと言うのか!
慌てて。
って、『 誰かが言ってましたよ 』と言ってみた。
しかし、その場には私しか居なかった。
練習は続行。
その後もダメ出しをいただきながら、16:00過ぎに本日の練習を終えることにした。
川じぇは、私が何か落ち込んでいるように見えたのか、ガス管くわえて楽になろうなんて思うなよって、ハゲましてくれます。
なんて優しいお言葉。
私は帰ってからもダメ出しを思い出しながら練習に取り組むのでした。
するとスマホに着信が。
川じぇ、からである。
私がガス管くわえてないか探りを入れて来たのであろうか。
かなり、酔っている。
今日の振り返りを一通りお聞きした後に。
なっ、だいぶん声出るようになって来たやろ。
前とだいぶん違うやろ。
ふと気が付くと私の耳にタコが2つくっついていました。
まだ、川じぇは話し足りなさそうであったが、
タコ3つになる前に電話を置くことにした。
今日のところは、これくらいにしといてやろう。
一晩寝てもきっと忘れないだろう。
明日も繰り返し練習する。
あの時の、あの約束は今も忘れない。
by まるまるの虫 カメさん
【あとがき】
練習は続けてゆく。
私がウクレレを手放すことはないだろう。
そう、明日に向かって、未来に向かって走り続けるのだ。
私がウクレレのスパースターとなる日までにゃ~。
あかん!洗脳されているやん、やん。
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