日向崎萱

日向崎萱か稲巳を見たら、それはきっと。 文章をだらだら連ねるのが好きです。語彙力が欲し…

日向崎萱

日向崎萱か稲巳を見たら、それはきっと。 文章をだらだら連ねるのが好きです。語彙力が欲しいのでいっぱいやります。忘備録とかそんなごたいそうなものではございません。 遠方範囲威嚇型ペンギン教の教徒です。

記事一覧

極夜の奥の温もりが

 北風と、それに連れられた雪の冷たさが、不意に背を撫でた気がした。油の浮いてギラついた銀色の毛並みに沿って、背を滑った雪が飛び去って喚いた。  大きく欠伸をして…

日向崎萱
5か月前
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【偽教典】ようこそ!遠方範囲威嚇型ペンギン教へ!

遠方範囲威嚇型ペンギン教(えんぽうはんいいかくがたぺんぎんきょう)へようこそ。 こちらは遠ペン教遠ペン宗(唯一の正統派)です。 現在の信者は私ただ1人です。 どうぞこ…

日向崎萱
5か月前
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『猫?持ってないっすよ』依存

猫を飼ったことはございません。猫を飼うというその状況を実現させようにも金がないので、たとえその気が起きてペットショップに行ったとしても、ただただ六面体に収容され…

日向崎萱
5か月前
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思想家とかいうバケモノ

記念すべき一投目の筆なのに、適当なことしか書けないこの愚かな若輩者を、どうか見逃してくださいませんかねぇ、神様。 といいつつ、『神様だなんてとんでもない。私が宗…

日向崎萱
5か月前
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極夜の奥の温もりが

極夜の奥の温もりが

 北風と、それに連れられた雪の冷たさが、不意に背を撫でた気がした。油の浮いてギラついた銀色の毛並みに沿って、背を滑った雪が飛び去って喚いた。
 大きく欠伸をして、顛末を見届けてなお真顔で立ち尽くす塀の上へと駆け上がった。もう三年も人の手が入っていない、伸び放題な木の枝に邪魔をされつつも、なんとかその弱った枝を足場にして、何度見ても変わらない世界を見渡した。
 一面に広がる瓦礫の山。体を侵す放射線。

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【偽教典】ようこそ!遠方範囲威嚇型ペンギン教へ!

【偽教典】ようこそ!遠方範囲威嚇型ペンギン教へ!

遠方範囲威嚇型ペンギン教(えんぽうはんいいかくがたぺんぎんきょう)へようこそ。

こちらは遠ペン教遠ペン宗(唯一の正統派)です。
現在の信者は私ただ1人です。
どうぞこちら側へいらしてください。地表の歩き方からじっくりと説き明かして参ります。

遠方範囲威嚇型ペンギン教(以降遠ペン教)は、遠方に範囲威嚇することしかできない『遠方範囲威嚇型ペンギン』(唯一無二)と、その周囲を漂う万年笑顔の『まんめん

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『猫?持ってないっすよ』依存

『猫?持ってないっすよ』依存

猫を飼ったことはございません。猫を飼うというその状況を実現させようにも金がないので、たとえその気が起きてペットショップに行ったとしても、ただただ六面体に収容された哀れな猫に当たり前の如く哀れみの視線を向けることしかできずに帰ってきてしまう。なんの生産性もないことをしている気分になるが、そもそも猫に生産性を押し付けること自体間違っているのだ。アレには、猫様には、生産性とは無縁の場所に居ていただきたい

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思想家とかいうバケモノ

記念すべき一投目の筆なのに、適当なことしか書けないこの愚かな若輩者を、どうか見逃してくださいませんかねぇ、神様。
といいつつ、『神様だなんてとんでもない。私が宗教に入っているみたいじゃないか。』と、そう思う。

否、確かに私は教祖であった。

高校のトイレは皆、荷物等をトイレ前の廊下に置いてから利用していた。しかし私はそれがどうも気に食わなかった。
『何故其方は己の荷物をトイレ前の床に置くのか。』

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