見出し画像

11月25日 読書会報告

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

11月25日の夜に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!

この日は新規の方が5名、リピーターが6名の合計12名でお酒を飲みながら読書会、その名もBOOK & BOOZE! 珍しく哲学や経済に関して話が膨らむ会でございました(*^^*)

読書会終了後に撮影

・紹介して頂いた本

今村夏子「むらさきのスカートの女」朝日出版社

近所には「むらさきのスカートの女」と呼ばれるちょっと変わった女性がいるのだが、私はその人とどうしても仲良くなりたい。どうにかして自分の職場に来てくれないかと、毎日求人雑誌をいつもの席に置いていた。

だがいざ入社すると、働きぶりは普通だし、全然変わり者とは思えない。むしろ変わっているのは、この物語の主観である"私"こと「黄色のカーディガンの女」な気がしてならない。

辻村深月「この夏の星を見る」KADOKAWA

緊急事態宣言が発令され、部活の活動制限や自粛を強いられた高校生たち。当たり前にできたことが、当たり前ではなくなった時代に、天文部として集まった主人公たちが一つの目標に向かって頑張る青春物語。

感染症という事実に対してネガティブな解釈ばかりだけれども、それがあったからこそ出会えた縁もあるし、必ずしも悪い解釈ばかりではないんだって思う。辻村さんにしては、ぐさっと刺さらないタイプ。

瀬尾まいこ「戸村飯店 青春100連発」文藝春秋

大阪は戸村飯店における兄弟の物語。兄が急に東京に行くから、弟は自分が店を継ぐもんだと思っていたが、兄は兄で家業の店に思い入れがあって、まぁそんな兄弟の青春群像劇。ちなみに100連発感はない。

高瀬隼子「犬のかたちをしているもの」集英社

とあるセックスレスのカップル、ある日彼氏から呼び出される。彼氏がお金を払って抱いていた女が妊娠するも、その子どもを育てる気はないらしい。だからその子を彼女の方で育ててほしいと持ちかけられる。

その時私が思い出したのは、昔飼っていた犬のこと。自分より確実に先に死ぬのだから、絶対に幸せにしてあげたいと。雨の日よりも晴れの日が続きますようにと。少しでも、私のことを考えてくれますようにと。

だとしたら、私は彼氏のことを愛していないんだって。表現が素敵で、重たい話題であるはずなのに、何度も読みたくなる言葉で溢れている。

又吉栄喜「豚の報い」文藝春秋

沖縄 女性が働くスナックに豚が突然やってきて、何か不吉な予感を覚えたという。大学生と女性3人が、主人公の出身の島へ禊に行く。その島で豚を食べたら、女性たちは豚にあたってしまう。

別の読書会で紹介された本らしく、人間の老廃物を豚が食べ、その豚を人間が食べるという循環に対する報いを描いてるのでは。

内田樹「疲れすぎて眠れぬ夜のために」KADOKAWA

どうして私たちは疲れてしまうのか。それは今の世の中の「ロールモデル」が間違っているのではないか。年収を上げて、結婚して、いい家に住んでというロールモデルは、誰にとって得なの?

別に頑張らなくても良いんだって。資本主義にどっぷり浸かる必要もないんだって。そういう生き方や考え方も悪くないんだって思える。

高階秀爾「近代絵画史」中央公論新社

上野は西洋美術館のキュビズム展が良かったので、絵画に対して興味を持った紹介者。自分が良いと思った面を描くという視点が、ヒップホップでいうサンプリングに似ている。文化的創造というものはつながるんだなと。

瀧川裕英 他「法哲学」有斐閣

なぜ法律というものを制定しなければならなくなったのか、法律に正義はあるのか。法律のバックグラウンドにある、考え方や権利について。事例をもとに考えるから、抽象的な哲学よりかはとっつきやすいか。

12月の読書会スケジュール

12月9日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会
12月16日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK & BOOZE!

ご興味ありましたら、コメントやPeatixにて是非お待ちしております。皆沢に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)

皆様とお話しできるのを、心よりお待ちしております。

今日もお読みいただきありがとうございました。いただいたサポートは、東京読書倶楽部の運営費に使わせていただきます。