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本を読むべからず

川口市出身の自称読書家 川口竜也です!

連休明けの勤務。概ね予定通りのスケジュールで動けたため、初速としては順調と思われる。

会社に到着するまでに読みかけの本を読み終えてしまい、また会社で借りてから帰ろうか、はたまた家にある積読の解消を優先するか悩ましい。

連休前に借りた本の1冊に、西岡壱誠さんの「東大読書」東洋経済新報社 (2018)がある。発行当初から気になっていたものの、後回しにしてようやく紐解いた次第。

元偏差値35の著者が、東京大学に入学するまで学力が向上した「読む力」と「地頭力」を鍛える読書方法のメソッドを記す。一端の自称読書家と名乗ってはいるため、読む力と地頭力は身につけたい。

東大生のように、プロの読書家と呼べるようになるためには、「本を読まないでほしい」と記されている。

本を読まずして、一体どうやって読書するというのか。西岡さんは下記のように答えている。

本の内容を自分のものにするためには、「読者」ではなく「記者」にならなければダメなんです。本を読むのではなく、本を取材しなければならないんです。

同著 62頁より抜粋

つまるところ、本に対して受身の姿勢ではなく、積極的に関わっていくという姿勢で挑むことが大切なのだろう。記者のようになぜ?どうして?を追求することにより、より理解を深めていく。

では、追求することにより何が判明するというのだろうか。最終目的は、結局著者が伝えたかったことは何か?に気づくことである。

その旨について、西岡さんは本を魚に例えて解説している。

どんな文章でもどんな本でも、最初から最後まで1本、「骨」になる「主張」が通っているのです。…その「骨」になる「主張」には、さまざまな「身」がついている。…「身」を美味しく食べていると、「骨」を見失ってしまうのです。

同著 112-113頁より部分抜粋

ライティングもそうだが、読み手により伝わるように、具体例などを用いることがある。時折、具体例ばかり覚えてしまい、肝心な著者の主張を忘れてしまうことがある。

大事なのは著者が何を伝えたかったかのかであり、話の筋となる軸を見つけることである。

以前「川口さんこの本を本当に読んだのですか」と問いかけた方の真意は、そのようなことであったのかもしれない。ストーリーばかり読んでいたため、肝心な著者の伝えたかったことに気づかなかったのだろう。

つまり、この東大読書は教養を深める本や学術書のみに適用できるのみではない。小説や文学なども、著者の伝えたかったこと、表現したかったことを意識して読むことで、より文学を深く味わうことができるかもしれない。

私はどちらかと言うと、教わったことを素直にうんうん言ってしまうタイプである。教科書通りに答えることばかり鍛えてきたため、自ら問いを立てる力が不足している。

どんな本でも深く追求することにより、より世界を広げることができるかもしれない。

もっとも、この本に対して何の疑問視せず、うんううん受け入れている時点で、何も身についちゃいないかもしれないのだが…。それではまた次回!

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