河瀬大作

TVプロデューサー NHK → 株式会社Days 代表。「突撃 カネオくん」「ズーム…

河瀬大作

TVプロデューサー NHK → 株式会社Days 代表。「突撃 カネオくん」「ズームバック×オチアイ」「おやすみ日本」。「FUKKO DESIGN」代表理事。「design-DesignMuseum」理事。https://daysinc.jp

マガジン

  • プロデューサー 仕事の流儀

    「突撃 カネオくん」「あさイチ」「おやすみ日本」「アナザーストーリーズ」など数々の番組を手がけてきたプロデューサーの仕事術。考え方を変えれば世界はかわる。嫌われる勇気と愛される理由。明日からのあなたの仕事を面白くするために。

  • 日経COMEMO

    • 13,400本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • 旅するように暮らしたい

    時には世界の果てまでも。見知らぬ場所に行き、見知らぬグルメに舌鼓をうち、見知らぬ人に出会う。傍にはいつもカメラ。そんな旅を記録していきます。

  • シンラジオ 鈴木おさむ×河瀬大作 アーカイブ

    bayfmで毎週火曜16-19時でオンエアしている鈴木おさむさんの「シンラジオ」。週替わりパートナーとして参加している回をアーカイブ。トップの写真は、写真家の幡野広志さんにご出演いただいた時に撮っていただいたものです。

  • FUKKO DESIGNはこんなことしてます。

    • 84本

    被災地の復興支援を考える団体「FUKKO DESIGN」の活動記録です。

最近の記事

  • 固定された記事

もし火事にあったなら、読んでほしい。

 誰にでもおきる可能性があります。あるサイトによると、住宅火災が起きる確率は、0.024%なんだそうです。確率はあくまで確率。火事の当事者になれば、その瞬間から人生が大転換します。何をしていいのか、まったくわからないほど混乱します。そして、助けになる情報はほとんどありません。だから僕の場合、何がどうだったのかをできる限り具体的に記しておきます。家はほぼ全焼でしたが、近隣への延焼はほぼなく死傷者もありませんでした。不幸中の幸いでした。 この記事を読んでくださった皆さんにお願い

    • 超絶技巧の美...本のコロッセオ...金沢デザイン旅(無料記事)

       初夏のある日、ブロンプトンを持って金沢にでかけた。大好きな街のひとつで、これまで何度も出かけているが、今回はひとつのテーマを持って旅をしようと考えた。それは「デザイン」だ。加賀百万石という豊かな土地は、工芸をはじめさまざななデザインを産んできた。今回はデザインという目線で金沢を自転車で巡る旅だ。 ルートは金沢駅を起点。この駅も美しい。金沢はシェアサイクルも整備されていて場所によってはヘルメットも貸してもらえる。自転車輪行が面倒だという人はぜひ利用してみてほしい。  ま

      • これから会社は社員に残ってもらうのに必死になるだろう。

         「働かないおじさん」とか「逃げ切り世代」とか、シニア社員を揶揄する言葉が飛び交うようになったのは、いつ頃からだっただろう。しかしそれも無理はないことだ。若者たちは給料が伸び悩むなかで、年功序列というシステムで高い給与や退職金が保証されている。その一方で、その高い報酬が経営の足枷になりかねないと、多くの企業が早期退職や役職定年を導入してきた。   しかし今、その潮目が変わり始めている。  明治安田生命が定年を70歳に引き上げるという、先週のニュースを聞いた時に、「いよいよ

        • オープンカー

           会社を辞めた時に、オープンカーを買った。  これから始まる新しい人生の花向けに、普通だったらしない”なにか”をしようと思ったのだ。まず考えたのは長期の旅行。しかしフリーランスになってすぐに長期休暇を取れるほど余裕はないぞと自分を戒める。でも長く会社勤めをやめ、自由の身になったんだから、ひとつぐらい思い切ったことをしてみたい。そこで思いついたのがオープンカーを買うことだった。  友人の作家・浅生鴨さんが乗っていたMINIのコンバーチブルがずっと気になっていた。中古のMIN

          ¥500〜
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        記事

          映画に愛された男

           その男は、年間600本の映画を見るという。1日1本見ても追いつかない。どんな映画の話をしても確実に打ち返してくる。すさまじいまでの記憶力で、膨大な知識を蓄え、それを結節させて、映画を評論する。  3時間の生放送中、打ち合わせを全くしていないのに、映画の話は、温泉掛け流しのごとく、無尽蔵に湧き出し、僕を圧倒した。  この人は、映画に選ばれ、映画から愛されつづけているのだ。  先日、映画評論家の松崎健夫さんとラジオでご一緒させていただいた。bayfmの番組「シンラジオ ヒ

          映画に愛された男

          まるで魔術のように、それはスーツケースにおさまった。

           ブロンプトンでマンハッタンを疾走する。  そんな想像するだけでついつい顔がゆるみがち。  だって、自分のブロンプトンで、SOHOとか、セントラルパークとか走っちゃうんだから、まさに薔薇色のマンハッタンなわけですよ。「ことりっぷ」とか「マンハッタンでしたい100のこと」とか、ガイドブックも数冊買ったし、デニムジャケットも新調した。飛行機のなかで見るNetflixもiPadにダウンロードした。もう準備万端だ。   そんなある日、はたとあることに気づく。 ところでブロンプトン

          まるで魔術のように、それはスーツケースにおさまった。

          先の予定なんてないほうが旅も、仕事も、そして人生も面白い(無料記事)

           何も決まっていない事は不安である。  先が見通しが立たないということは、かつては生存の危機を意味した。狩猟採取の時代には、人は食糧を探し続けなければならなかった。農耕という技術を手にしたことで人類は爆発的に増殖した。見通しの立たないことへの不安は、DNAに刻まれた”危機の記憶”ゆえなのかもしれない。  現代においても多忙であることで安心感を得る人は多い。昭和でいえば、手帳にびっしり予定が書いてある、令和でいえばGoogleカレンダーがテトリスみたいになっていることが、自

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          ぼくの好きなおじさんをお見舞いにいった。

           ぼくが生まれた頃から、おじさんはずっとお寿司やさんだった。  小学生の頃、学校帰りに、ふらっと遊びにいくと、ほいっ、とカウンターごしに、鉄火巻きをくれたりした。大人になってからも帰省するたびにお寿司を食べさせてもらった。出世払いだぞって言われて、パクパク食べていたので、莫大なツケがたまっちゃっているはずだ。  板前としてのおじさんは、研究熱心だった。自分でからすみを作っちゃったり、焼いた鷹の爪と大葉で焼酎のお湯割を飲ませたり、時折ハッとするような味を作り出す。そんなおじ

          ぼくの好きなおじさんをお見舞いにいった。

          仕事ってなんなんだろう 2024.

           フリーランスになって、まもなく2年になります。東奔西走の日々です。テレビ番組だけでなく、スマニュー+で編成統括をさせてもらったり、CM制作やSNS戦略などパブリックリレーションをプロデュースしたり、ラジオなどに出演したり、審査委員をしたり、最近では写真を撮るとか文章を書く仕事もしています。  そんななかで、ふと考えることがあります。  仕事をするって、どういうことなんだろう。  昭和生まれの僕がずっと考えてきた「働くこと」と、令和の今では、その意味合いは大きく変わってい

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          ブロンプトンに恋をして。

           折りたたみ自転車って、ずっと憧れだった。  でもロードバイクで自転車にはまった僕としては、小径車なんて物足りないんじゃないかと思っていた。ロードバイクなら時速30kmオーバーなんてへっちゃらだし、距離も100キロぐらいなら軽々といけちゃう。そんなロードバイクじゃなきゃ、つまんないじゃん、って思ってた。  でも、ロードバイクにだって苦手はある。  街中を走ることだ。  信号で停まるたびに、うんざりする。車輪の大きなロードバイクはストップアンドゴーが苦手だ。スピードに乗

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          お前の代わりなんていくらでもいる、が死語になったのはなぜなのか問題。

           こんなこという上司、今はさすがにいないですよね。コンプライアンス全盛の2024年のジャパンでは不適切にもほどがあります。しかし、今から30年ぐらい前の、2億4千万のジャパーンでは、ここぞという時につかわれていた記憶があります。リアルな職場でも、そして青春ドラマやスポコン漫画などでは、叱責の言葉として、たびたび登場するクリシェといっても過言ではありません。    これ、現代ではとてもショックな言葉ですよね。。  そんなふうに言われたら、なかなか立ち直れないぐらいのハードパン

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          人は、不安より不幸を選びがち...でも不安を選んだ方が人生は楽しい。

           人は、不安よりも不幸を選ぶ。  ジェーン・スーさんがポッドキャスト番組「Over The Sun」で紹介していた言葉です。この番組は、スーさんと堀井美香さんとの”ぶっちゃけな”やりとりが大好きでよく聞いているのですが、2022年3月のepisode77でこの言葉が出てきたのです。それまでTBSのアナウンサーだった堀井さんが「沖に出る」、つまりお辞めになることになることを発表し、そんな流れでこの言葉がでてきたのでした。  当時、数ヶ月後に会社を辞めることが決まっていたぼく

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          人は、不安より不幸を選びがち...でも不安を選んだ方が人生は楽しい。

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          ひとつのキャリアで生きていける人は、それほど多くはない2024ニッポン。

           ずっと今の会社で働き続けることができる、って思えている人ってどのくらいいるのだろうか。サラリーマンであれば、転職とか独立とかが頭を掠めたことのない人ってあんまりいないだろう。  もはや、ひとつのキャリアで生き抜くのはしんどい時代だと感じる。  ぼくが社会に出たのは1993年、まだバブルの残り香がそこかしこに残っていて、大企業が倒産するなんてことはないと思っていた。  しかしこの30年、それとは別の世界線をぼくらは生きてきた。  この数年間だけをみても、パンデミックが

          ひとつのキャリアで生きていける人は、それほど多くはない2024ニッポン。

          那覇の街をサイクリングするのは、想像以上に楽しいって話。

           旅にでようと思い立った。    どこかの街でのんびりと過ごしたいと最初はシンプルに考えていた。しかし次第に欲望がむくむくと大きくなる。美味しいものをいっぱい食べたいし、東京での生活とのギャップがあったほうがいいし、なにより過ごしやすい場所がいい。  で、選んだのが沖縄の那覇だった。  そしてもうひとつ、大きな欲望があった。  サイクリングだ。  首里城や牧志公設市場、県立博物館などが点在する那覇の街。ずっと歩いて回るのは億劫だし、そのたびにタクシーにのるのはお金がか

          那覇の街をサイクリングするのは、想像以上に楽しいって話。

          じーっと猫が...サクサク天ぷらが100円...沖縄の小島をロードバイクでめざす旅。

           急に日常から離脱したくなるときってありますよね。仕事をするのが嫌なわけじゃないんだけど、環境を変えたいっていうか。そんな時は自転車を担いで、どこかにでかけるようにしている。見知らぬ土地を風をきって走れば、もやもやなってすっ飛ぶし、あなたの人生をより豊かにしてくれるだろう。  ということで、ある日、ロードバイクとともに那覇へと向かった。  2023年の12月、東京はもうコートが必要な寒さだった。しかし2時間弱のフライトで降り立った那覇の街は、Tシャツに短パンで十分だった。

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          妻に黙って、大金を持ち出し...マカオのカジノで人生を学んだ話。

           マカオって、どんなイメージがあるだろうか?  世界遺産になったオールドタウン?  沢木耕太郎の深夜特急にでてくるリスボアホテルのカジノ?  そんなあなたは、きっと驚くだろう。今やマカオには、世界最大のスーパーカジノタウンがあるのだ。埋め立てられた広大な土地に、ビカビカのカジノが所狭しと立ち並び、メインランドからお金持ちが押し寄せ、ビックマネーがごうごうと集まってくる街なのだ。  そんな街に、なぜか大金を握りしめていくことになった。  きっかけは、元日本テレビのTプロ

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