河瀬大作

NHK → 株式会社Days 代表。よりよい世界をつくる。プロデューサー「突撃 カネオ…

河瀬大作

NHK → 株式会社Days 代表。よりよい世界をつくる。プロデューサー「突撃 カネオくん」「ズームバック×オチアイ」「おやすみ日本」。「FUKKO DESIGN」代表理事。「design-DesignMuseum」理事。https://daysinc.jp

マガジン

  • プロデューサー 仕事の流儀

    「突撃 カネオくん」「あさイチ」「おやすみ日本」「アナザーストーリーズ」など数々の番組を手がけてきたプロデューサーの仕事術。考え方を変えれば世界はかわる。嫌われる勇気と愛される理由。明日からのあなたの仕事を面白くするために。

  • 日経COMEMO

    • 12,534本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

  • FUKKO DESIGNはこんなことしてます。

    • 82本

    被災地の復興支援を考える団体「FUKKO DESIGN」の活動記録です。

  • シンラジオ 鈴木おさむ×河瀬大作 アーカイブ

    bayfmで毎週火曜16-19時でオンエアしている鈴木おさむさんの「シンラジオ」。週替わりパートナーとして参加している回をアーカイブ。トップの写真は、写真家の幡野広志さんにご出演いただいた時に撮っていただいたものです。

  • 暮らすように旅をしたい

    時には世界の果てまでも。見知らぬ場所に行き、見知らぬグルメに舌鼓をうち、見知らぬ人に出会う。傍にはいつもカメラ。そんな旅を記録していきます。

    • プロデューサー 仕事の流儀

    • 日経COMEMO

      • 12,534本
    • FUKKO DESIGNはこんなことしてます。

      • 82本
    • シンラジオ 鈴木おさむ×河瀬大作 アーカイブ

    • 暮らすように旅をしたい

    • すべてのマガジンを表示

最近の記事

  • 固定された記事

もし火事にあったなら、読んでほしい。

 誰にでもおきる可能性があります。あるサイトによると、住宅火災が起きる確率は、0.024%なんだそうです。確率はあくまで確率。火事の当事者になれば、その瞬間から人生が大転換します。何をしていいのか、まったくわからないほど混乱します。そして、助けになる情報はほとんどありません。だから僕の場合、何がどうだったのかをできる限り具体的に記しておきます。家はほぼ全焼でしたが、近隣への延焼はほぼなく死傷者もありませんでした。不幸中の幸いでした。 この記事を読んでくださった皆さんにお願い

    • やりたいことが見つからないことに悩んでいるとしたら、ビールでも飲んで、お風呂にはいって寝たほうがいい。

       あなたのやりたいことはなんですか、ってよく聞かれますよね。  大人になってもこれよく聞かれますし、特に就活にのぞむ学生はずっと問い続けられるやつです。やりたいことがあって然るべきで、それがないなら可及的速やかに探すべきである、という風潮はどんどん強まっているように感じます。もはや現代の呪いのような言葉です。  でも、といつも思います。そんなに若いうちから、やりたいことがはっきりある人、どのくらいいるのでしょうか。  ぼくは学生時代、何をやりたいのか、さっぱりわかりませ

      有料
      500
      • 「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組を作っていなければ、NHKをやめていなかっただろう。

         ぼくは、ずっと”それなり”のディレクターだった。  ネタを探したり、取材をしたり、それになりにできたし、ロケも、構成も、編集も、それなりだった。でも人をアッと言わせるようなスクープをとれる訳でもなく、インタビューがずば抜けてうまいわけでもなかった。  2005年、「クローズアップ現代」という番組をつくる制作班にいた。そこには、綺羅星のようなスターディレクターが何人もいた。そんな先輩たちに憧れ、ずっともがいていた。  ある日、あるプロデューサーから声をかけられた。 「

        有料
        500
        • 本を読んで泣いた話を、ラジオで聞いて、また泣いた。

           その文章を読んで、どうしても会ってみたいと思い、実際に京都まで会いにいった作家がいる。そんなふうに思ったのは、後にも先にも、彼女だけだ。  その人が、前回のシンラジオにゲストで来てくれた。  作家の岸田奈美さん。  漫画「宇宙兄弟」をはじめ数々のヒット作品を世に送り出してきた編集者の佐渡島庸平さんをして「誰も傷つけない面白い文章が書ける珍しい人」と言わしめた。僕自身は、彼女のことを”時代が必要とする才能”だと思っている。  彼女の作品には、家族とのエピソードがたくさ

        • 固定された記事

        もし火事にあったなら、読んでほしい。

        • やりたいことが見つからないことに悩んでいるとしたら、ビールでも飲んで、お風呂にはいって寝たほうがいい。

          有料
          500
        • 「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組を作っていなければ、NHKをやめていなかっただろう。

          有料
          500
        • 本を読んで泣いた話を、ラジオで聞いて、また泣いた。

        マガジン

        マガジンをすべて見る すべて見る
        • プロデューサー 仕事の流儀
          河瀬大作
          ¥500 / 月
        • 日経COMEMO
          日経COMEMO公式 他
        • FUKKO DESIGNはこんなことしてます。
          fukko_design 他
        • シンラジオ 鈴木おさむ×河瀬大作 アーカイブ
          河瀬大作
        • 暮らすように旅をしたい
          河瀬大作
        • 東京日々日記
          河瀬大作

        記事

        記事をすべて見る すべて見る

          チャンスの女神には、後ろ髪がない。

           会社にいたときに、よく言われた言葉がある。 「今は時期が悪いから、ちょっとタイミングみようか」  野心的なプロジェクトの企画を出したりすると、上司からいわれがちだ。時期が悪いというのは、社内的に、という意味だ。上層部の意向がうんぬんかんぬんとか、世の中の風向きがとか、まあそんな類のことである。  そういわれると、時期がよくなるときまで待とう、と一旦諦める。しかし経験上、その時期はほぼほぼやってこないまま、そのアイデアは雲散霧消することになる。  それにはいくつかの理由

          有料
          500

          チャンスの女神には、後ろ髪がない。

          有料
          500

          ハワイは、ものすごくハワイだった。

           ハワイと聞いて、どんな印象をもつだろうか。ぼくは若い頃からずっと苦手だった。芸能人が行って、はしゃぐとこでしょ、とか、バナナボートでワイワイしちゃうとこでしょ、とか、それはもう”無知による偏見”にみちてた。そもそもキラキラしたものが苦手なのだ。もともと文学部だし、ほんとは根暗だし。生涯行くことはないと思っていた。  しかし人生とはわからないものである。Grobal Rideという世界のファンライドの記事が掲載されるWebサイトで記事を書くために、ホノルルセンチュリーライドに

          ハワイは、ものすごくハワイだった。

          ランニングなんて続けられない。

           継続は力なり、ってわかっているけれど、ずっと続けることって、ほんと難しい。いや不可能だと思う。走れない理由は山のようにある。暑すぎる。寒すぎる。眠すぎる。ダルすぎる。忙しすぎる。血と骨を書いたのは、ヤンソギル。  年をとるごとに、走り始めがつらくなっている。40代後半ぐらいからだろうか、スピードもどんどん落ちていく。早く走れないから無理をする。つらいから走らなくなる。これの繰り返しだ。  ぼくにとって、ここ数年のランは、敗北の歴史だった。  今から2ヶ月前、ぼくの人生

          有料
          500

          ランニングなんて続けられない。

          有料
          500

          あの頃、彼と出会っていなければ、ぼくの人生は全く違っていただろう(無料記事)

           人には、人生を変える出会いがある。  それは恩師だったり、ライバルだったり、伴侶となる異性だったりする。星野リゾートの社長、星野佳路さんは、ぼくの人生を大きく変えた一人だ。いつも笑顔で、誰に対しても丁寧で、そしてどんな時も明晰な人だ。  そんな星野さんを招いての、bayfmのシンラジオ。いつもより早く幕張に向かった。星野さんを出迎えたかったからだ。bayfmに着いて、駐車場に車を停めると、後ろから、星野さんの声がする。 「あ、河瀬さん、どうも」  星野さんは、秘書を

          あの頃、彼と出会っていなければ、ぼくの人生は全く違っていただろう(無料記事)

          汗をドバドバかきながら食べた、秋田のレバニラが忘れらない。

           旅の印象を決定的に左右するもの、それは食事である。なにを食べたかで、その土地の印象はガラリと変わってしまう。この夏、旅先で食べたモノのなかでは、秋田で食べたレバニラが圧倒的だった。正確にいえば、あのレバニラを食した、あの店での出来事すべてがとんでもなかった。  これまで秋田とはほとんどご縁がなかった。知っていることといえば、きりたんぽとあきたこまちと壇蜜となまはげ。あまりの無知さに、「わるい子いねか」ってなまはげがきたら、真っ先に差し出されそうだ。しかし今、秋田ときけば、

          汗をドバドバかきながら食べた、秋田のレバニラが忘れらない。

          はだかの王様

           4年前のことだが、あるプロジェクトを手伝ってほしいと呼ばれ、打ち合わせに参加した。参加者は4人。その部署を統括する部長が、ひとり熱弁を振うミーティングだった。やれやれ、これは打ち合わせというよりは、独演会だな、そう思いながらぼくはリュックからパソコンを取り出した。大事なことをメモしようと思ったからだ。  その人の話を聞きながら、パチパチとキーボードを打っていると、その人が突然、怒鳴り出した。  なぜだかわかりますか?  その人は、こう怒った。 「人が話をしているときに

          有料
          500

          はだかの王様

          有料
          500

          東京で、父とうなぎを食べた。

           父と母をつれて、うなぎを食べにいった。愛知に住む2人が、十数年ぶりに東京に出てきたからだ。かなり奮発した。目が飛び出るような値段だった。だんだん食が細くなっているという父だが、この日はぺろりと平らげた。ニコニコしながらうなぎを口に運ぶ父の姿を見ながら、あと何回、こうして一緒に食事をすることができるだろう、そんなことを考えていた。  ぼくは、ずっと父が苦手だった。頑固で、強い人だった。若い頃はよくぶつかった。疎遠になった時期もあった。だが数年前から耳が遠くなり、記憶も少し曖

          東京で、父とうなぎを食べた。

          なぜ、あの人の仕事は面白いのか。

           仕事柄、いわゆる”モノを作る人”にたくさん出会う。今、ぼくの仕事はプロデューサーなので、自分でモノを作る訳ではない。企画を立て、予算を確保し、スタッフを集め、コンテンツを作る、それが仕事だ。  どんなスタッフにお願いするかで、プロジェクトの成否は大きく変わる。それがすべてだといってもいい。テレビの場合であれば、ディレクターがその中心だ。それが誰になるかによって、当たり前の話だが、出来上がるものは全く違うものになる。だから誰と仕事をするのかは、いつも慎重に考えて結論を出す。

          有料
          500

          なぜ、あの人の仕事は面白いのか。

          有料
          500

          どこで働くかは、ちゃんと考えたほうがいい。

           GoogleやMicrosoft、Metaなど、世界を席巻したグローバル企業が、軒並み難しい状況にある。ネット企業の成長に限界はないとことが「幻想」だったという当たり前のことに多くの人が気づいた。    この状況は、ぼくらが「働き方」を考える上で、大切な命題をつきつけている。大英帝国の時代に、株式会社というものができてから、信じられてきた概念が根底から揺らいでいるように思う。

          有料
          500

          どこで働くかは、ちゃんと考えたほうがいい。

          有料
          500

          プロであるということ。(無料記事)

           先日、ジャーナリストの長野智子さんの番組「テレビなラジオ」に呼んでいただいた。Audeeで配信されている音声コンテンツだ。  過去には、元日本テレビの土屋敏男さん、吉川圭三さん、そしてNHKの後輩である神原一光さんなどがゲストとして出演している。  収録は金曜の夕方。その日は都内を仕事で転々としており、移動時間に、土屋敏男さんの回を聞いた。いい具合に力の抜けたトークが心地よい。番組の冒頭、ゲストの土屋さんが開口一番「これもう本番なんですよね?」とつぶやいているのが印象的

          プロであるということ。(無料記事)

          人生を変える旅。

           人生を変える旅がある。こう書くと大袈裟かもしれない。  身体中の細胞がザワついて、恋をしている中学生のように、気持ちが高まってしまう。その後の人生を変えてしまう力を持つ。そんな特別な旅がある。  印象的な旅は沢山ある。  作家の浅生鴨さんといったロンドンでは、airbnbに泥棒に入られた。ラスベガスではairPodsをホテルに忘れ、位置情報ではそこにあるのがわかっているのに、取りに帰る時間がなく飛行機にのった。パリの空港では、カメラマンがチケットをなくした。上海では、

          人生を変える旅。

          忙しいと後回しにしがちだけど、大切なこと。

           仕事にのめり込みすぎちゃうと、いろいろ後回しにしがちですよね。爪を切るとか、お風呂にはいるとか、きちんとしたご飯を食べるとか、本来とても大切なことなのに、めんどくさいって思っちゃう。  「プロフェッショナル仕事の流儀」の立ち上げをやっていた30代半、寝食を忘れて仕事してました。編集ともなれば、明け方まで毎日のように編集室に篭ることも少なくなかったです。編集室のソファとか、会議室の椅子を3つ並べてベッドがわりに仮眠したりしてました。今思うと、よくあんなことできたなぁって思い

          有料
          300

          忙しいと後回しにしがちだけど、大切なこと。

          有料
          300