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映画に愛された男
その男は、年間600本の映画を見るという。1日1本見ても追いつかない。どんな映画の話をしても確実に打ち返してくる。すさまじいまでの記憶力で、膨大な知識を蓄え、それを結節させて、映画を評論する。
3時間の生放送中、打ち合わせを全くしていないのに、映画の話は、温泉掛け流しのごとく、無尽蔵に湧き出し、僕を圧倒した。
この人は、映画に選ばれ、映画から愛されつづけているのだ。
先日、映画評論家の松崎健夫さんとラジオでご一緒させていただいた。bayfmの番組「シンラジオ ヒューマニスタはかく語りき」で、パーソナリティの鈴木おさむさんが、ベストファーザー賞をもらうことになり、急遽、代打でパーソナリティを務めることになったためだ。
ぼくはどうしても聞きたいことがあった。
松崎さんは、どのようにして映画評論家になったのか。
そもそも映画評論家には資格があるわけでもないし、どうやって世にでていくのか疑問だった。
子どもの頃から映画が大好きで、最初の思い出は3歳のときにテレビで見た「太陽がいっぱい」。それ以来、毎日のようにテレビで放送される映画を見続け、休日には3本立ての映画館で1日中過ごしていたという。そんな映画少年はやがて大人になり、一度は就職した。しかし夢を諦めきれず、思い切った行動にでる。その決断が、運命を動かし、映画の道を歩み始める。
そんな映画に選ばれし、松崎さんの数奇な人生はポッドキャストで聴くことができます。
またいつか松崎さんとたっぷり映画の話をしたい。
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