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企業のSDGs、Beyond SDGsを知る

2022年7月からサステナビリティカタリストとして活動し始めて約1か月。7月末に株式会社エスプールさま主催セミナー「持続可能を考える」で「企業のSDGs、Beyond SDGsを知る」というテーマで事例紹介する機会を頂戴しました。


株式会社エスプールさま主催セミナー「持続可能を考える」
セミナーの様子


障がい者アート展示会「COLORS展」

セミナー「持続可能を考える」と同時開催だったのが障がい者アート展示会「COLORS展」。
SDGsの「8.働きがいも経済成長も」の「8-5.2030年までに若い人たちや障害がある人たち、男性も女性も、働きがいのある人間らしい仕事をできるようにする。そして、同じ仕事に対しては、同じだけの給料が支払われるようにする。」を表現した温かく優しい空間でのセミナーでした。

障がい者アート展示会「COLORS展」
障がい者アートの作品の数々


企業のSDGs、Beyond SDGsを知る

グレタ・トゥーンベリさんの自分事としての問題提起

SDGs、ESG、サステナビリティ、カーボンニュートラルなど、持続可能性に関する用語をテレビやインターネットで目にしない日がないくらいの最近。
今夏も猛暑日が続いて地球温暖化を実感する日々が続く中、グレタ・トゥーンベリさんの話題から説明しました。
2018年、当時15歳だったグレタ・トゥーンベリさんが地球の持続可能性を自分事として考え、他人事と考えている上の世代に問題提起して「未来のための金曜日」というストライキをし始めました。その様子を描いた映画『グレタ ひとりぼっちの挑戦』は予告編だけでも色々と考えさせられます。


トレードオフからトレードオンへ

持続可能性を考える上で環境問題は不可避ですが、SDGsの17の目標を構造化したSDGsウエディングケーキモデルからは「環境資本」に加えて「社会資本」「経済資本」「個人資本」も対象であることが分かります。

SDGsウェディングケーキモデル


資本主義のシステムでは経済資本を優先して地球環境や個人の幸せをトレードオフで犠牲にしてきました。新型コロナウィルス感染症(COVID-19)を景気にポスト資本主義への動きが加速する中、環境・社会・経済・人的の全ての資本を同時に満たす「トレードオン思考」への転換が必要となっています。

トレードオフからトレードオンへ


全ての活動の基点となる「パーパス」

これまでも企業はCSR→ESG→CSV→SDGsと目的や表現を変えながらも社会的責任を果たしてきました。大切なのはパーパス(企業の存在意義)であり、社会の中でどんな価値を提供するために存在するか?
SDGsのための企業活動ではなく、パーパスに基づいた企業活動の結果、SDGsにも貢献できるということ。

パーパスが全ての企業活動の中心となる


企業のSDGs・ESGへの取り組み

企業のSDGs・ESGへの取り組みとして「パーパス経営」「マテリアリティの特定」「統合レポートの発行(財務・非財務)」「イノベーションによる新規事業創出(CX・DX・GX)」「マルチステークホルダーとの関係構築と共創」の5つの視点で紹介しました。

企業のSDGs・ESGへの取り組み


「統合レポートの発行(財務・非財務)」では丸井グループ様の事例を紹介しました。私自身、とても共感するのは現代社会の課題を捉えて実現したい2050年の未来像「ビジョン 2050」を描くバックキャストのアプローチです。

ビジョン 2050
ビジネスを通じて
あらゆる二項対立を乗り越える世界を創る

https://www.0101maruigroup.co.jp/sustainability/vision2050/

現代社会は経済と環境のトレードオフのように様々な二項対立が存在しているので、それらをビジネスを通じて乗り越えていくというビジョン。丸井グループ様の『共創経営レポート』(統合報告書)では、2018年はダイバシティ&インクルージョンに向けて「包摂」、2021年はZ世代との社会価値の共創に向けて「将来世代」「インパクト」というテーマを設定するように、毎年度、パーパスに基づいたテーマが設定され、一貫性と計画性に沿った活動がされていることを理解できます。

丸井グループ様の事例


各社のBeyond SDGsへの取り組み

2016年に施行されたSDGsも15か年計画の中間地点を迎えていますSDGsの達成も重要ですが、その先の未来を考える活動も活発になってきています。

各社のBeyond SDGsへの取り組み


SDGsで世界中の社会課題が解決されるのであれば、Beyond SDGsでは私たちが叶えたい未来社会を実現していく時代となります。課題を解決するためにはデザイン思考が有効ですが、私たちが自分事・自分たち事として叶えたい未来社会を描くにはアート思考が有効となります。

そして重要なのが私たち一人ひとりの未来社会に向けたMyパーパスと、それを叶える場である会社のパーパスを接続することです。

デザイン思考からアート思考へ

総括

企業のSDGs、Beyond SDGsの取り組みを通じて総括として4点を挙げました。大切なのは冒頭に挙げたグレタ・トゥーンベリさんのように未来社会を自分事・自分たち事として考えることだと思います。言い換えれば、それがMyパーパスであり、会社のパーパスと接続されることで個人のウェルビーイングも、会社のブランドも大きく向上するからです。

①not only カーボンニュートラル
サステナビリティは「環境」「社会」「経済」「人的」資本をトレードオンで実現する

②脱・SDGsウォッシュ
SDGsのための企業活動でなく、本気のパーパス経営が持続可能な未来社会を実現する

③半径5メートルから始める社会事・世界事・未来事
従業員のMyパーパスと会社のパーパスを接続し、未来社会を自分事化・自分たち事化して取り組む

④SDGsの先にあるBeyond SDGsの活動も活発化
社会課題が解決された先の世界をアート思考で描いて実現していく

総括


今回の事例紹介も含めてリクエストがありましたらお気軽にお声かけください。今後とも、よろしくお願いします。

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岡本克彦(オカポン)
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