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【ピン留め本】『意識をデザインする仕事』。ピープルデザインとコミュニケーションチャーム。当時、人生二毛作目の8歳。

ユニバーサルデザイン、インクルーシブデザインに続いて知ったのがピープルデザインでした。2013年に開校した「こすぎの大学」を通じて、僕が住む武蔵小杉や川崎との接点が増えました。川崎市副市長(当時)三浦淳さんと初めてお会いした際にデイバッグに着けていたのがピープルデザイン研究所のコミュニケーションチャームでした。

ピープルデザイン

2014年7月、川崎市と街づくりで包括協定を締結したピープルデザイン研究所。代表 須藤シンジさんによる著書『意識をデザインする仕事』

僕のピープルデザインとの出会いは川崎市副市長(当時)三浦淳さんとの出会いと一緒に訪れました。2014年2月に「こすぎの大学」の先生役を受諾してくださった三浦淳さんに挨拶にお伺いしました。三浦淳さんがデイバッグに着けていたのがピープルデザインのコミュニケーションチャーム。三浦淳さんからワクワクドキドキする街づくりの構想と共に、コミュニケーションチャームを紹介していただきました。

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ワクワクドキドキする街づくり

2014年5月の第9回「こすぎの大学〜武蔵小杉を知る、つくる〜」で三浦淳さんからワクワクドキドキする街づくりを紹介していただいた以降、川崎市議会でピープルデザインとの提携が紹介される瞬間を目の当たりにしたり、グリーンバード川崎チーム×ピープルデザイン研究所コラボのゴミ拾いに参加するなど、川崎市に関わる機会、ピープルデザインを意識する機会が増えてきました。これらの活動を通じて感じたのは、自分が主体的に携わることの楽しさ、そして、主体的に携わることでさらに魅力的な地域としてデザインできるのではないか?という当事者意識でした。

20200808_グリーンバード

心のバリアフリー

ユニバーサルデザインを意識してケータイを商品企画していましたが、「インクルーシブデザイン」と「ピープルデザイン」を知って僕の考えは一変しました。

「ユニバーサルデザインは健常者が障がい者を想像しながら設計する手法、インクルーシブデザインは障がい者をデザインプロセスの上流から参画する手法。だからこそ、課題の本質を解決できるんです」。
ー株式会社インクルーシブデザイン・ソリューションズ 取締役(当時)松村道生さん

ピープルデザインが主張しているのは「心のバリアフリー」
例えば、車イスが通りづらい道路の段差などのハード面のバリア、制度や文化などのソフト面のバリア。日本だと道路の段差はスロープにして対処することを考えがちですが、石畳の道路など文化資産を残す欧州では誰かが手助けするそうです。ハード面やソフト面でバリアを解消しなくても、自らが誰かを手助けすることで解消できるバリアは少なくないです。これが「心のバリアフリー」。

もう一つ、印象的だった言葉が「違いは個性、ハンディは可能性」。心のバリアフリーを意識できたならば、違いは個性と認識し、ハンディは可能性と捉えてダイバシティ&インクルージョンな社会が一気に浸透するはず。

コミュニケーションチャーム

ダイバシティ&インクルージョンな社会、障がい者と健常者が混ざり合っているのが当たり前の社会を実現すべく、ピープルデザイン研究所では健常者も使いたくなるようなファッションやデザインにこだわったプロダクトを開発しています。コミュニケーションチャームも、その一つ。純粋にカワイイのでコレクターになっています(笑)。

街中で、「困っていたら私に声をかけてください!」、「私、何でもお手伝いします!」、「ハンディがある方をサポートをします!」という意思を表明してくれた方に、そのサインとして身に付けてもらうチャームです。
日本に来た外国人の方が、言葉が通じなくても指差しで、対話できる様、困った時に良く使うという6つをアイコン化し、デザインしたコミュニケーションカードに、カラフルなゴム製のストラップを付けました。
編んだりカスタマイズしたり、腰からぶら下げたり、バッグのチャームとして使用したり、その日のファッションにあわせて、様々なアレンジで着用できるようになっています。
ちょっとした思いやりの気持ちを行動にかえる。”make somebodyshappy!”
ーピープルデザイン研究所

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不思議なことにコミュニケーションチャームをバッグに着けるようになったら色々な人に話しかけられる機会が増えました。

まいばすけっとのお酒コーナーにいたら年配の女性から「酎ハイというのはコレですか?酔いますかね?」と話しかけられ、「これはアルコール度数が6%と高めなので3%の方がいいかも」と答えると、「友だちと一緒に酎ハイを飲んでみようという話になって買いに来たんだ。あなたはお酒も詳しそうだし優しそうだから質問してみたんだ。ありがとう。」と言われたり。

コミュニケーションチャームを着けていると自然と人を受け入れる雰囲気を醸し出すというか、自分自身の意識や表情が少し変わるのかもしれないですね。

『意識をデザインする仕事』を通じて学んだこと

心のバリアフリー。ハードやソフトでの解決を考える前に、まずは自分自身の意識を変えることでの対処を考える。そのためには主体性と当事者意識が大切。誰か(others)の問題でなく、私(I)と私たち(we)の問題として捉えること。


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