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受講報告 T2S~Takahashi 2days Seminar~

先日、T2S~Takahashi 2days Seminar~に参加してきた。
T2Sは、株式会社AWARENESSの代表である高橋敏浩マスタートレーナーが、2日にわたって幸せについて語り、『心の底から幸せを感じる人生』を手にするセミナー。セミナーとはいえ、私は、知識を得たり、勉強するというより、アーティストのライブに行くそんな感覚で、これまでも妻と一緒に繰り返し受講しており、受講するたびに、本当に幸せとは何かに立ち返り、自分の人生をより豊かにするきっかけをいただける時間。ここでは、T2Sで私が学んだこと、気づいたことを共有したい。

幸せの定義

幸せとは主体的幸福度 主体的であれ

幸せとは何かを掘り下げていくと、宗教や哲学に行きつくが、それぞれの幸せの定義を比べると、様々な形があることがわかる。T2Sでは、幸せとは「主観的幸福度」と定義し、誰でもない、自分にとっての幸せを明確にすることを提案している。そして、幸せのためには、「主体的である」ことが重要で、幸せは、誰かや、何かに与えてもらうものではないと断言していた。幸せは自分の中にあるものであり、自分が見出したり、作り出していくものだからこそ、自分にとっての「本当の幸せ」(一般的な幸せとか、社会的に見てとか、誰かと比べてではなく)が何かを明確にし、自分の人生は自分で作るという生き方が重要なのだ。
より豊かで幸せな人生に手にするためには、まず自分がどこ(なに)を目指していくのか、その目的を明確にすることの重要性を強調していた。目的とは、「何のために、誰のために、なぜ」を明確にしたもので、自分の人生の目的(意義や意味)を明確にしている人ほど、確実に幸せを手にしているとのこと。幸せでない状態は、不平不満から生じるが、今あるすべてに感謝し、人と比較することなく、自分の人生の目的を明確にすることで、不平不満に陥らず幸せを手に入れやすくなる。

本物の幸せ

本物の幸せをみつけるために、本当の幸せではないものとして、

  • キリのない幸せ

  • 続かない幸せ

  • 死を前に重要と思わない幸せ

をあげ、今の幸せだと思っているものが、本当の幸せだろうかと問いかけていた。案外、本当の幸せでないものを優先している自分がいるなと感じた。

幸せを心理学的に定義すると

T2Sでは、幸せの定義を、心理学的、脳科学的、量子学的の3つ視点からとらえて解説していた。
幸せを心理学的に定義すれば、欲求を満たしたときに起こるポジティブ感情とのこと。感情は、ポジティブ感情のみなず、ネガティブ感情もあるが、感情とは、生存に有利な行動を起こす機能であり、どの感情にもそれが生じる意味がある。ネガティブ感情は、人類が生存するために危険を避けるために必要な生存感情であり、目の前の苦痛を避けたり、自分に現在地を知るメッセージでもある。ポジティブ感情は、仲間を増やし豊かになるためのものである。そして、ポジティブ感情は、幸せ感情ではあるが、さらに短期的なポジティブ感情である「快楽」と長期的なポジティブ感情である「幸福」に区別化される。心の底から感じる幸せは「幸福」だが、「幸福」を中心にしつつ「快楽」を合わせていくことで、より豊かで長期的な「幸福」になる。
T2Sでは、幸福な状態を毎日手にするために、愛と感謝に生きることに注目し、すべての出来事が当たり前ではないととらえるそれを思い出す感謝日記と、与えてもらったことを思い出す愛され日記をつけることを提案している。

幸せを脳科学的に定義すると

幸せを脳科学的に定義すれば、幸せの脳内物質が分泌されている状態であり、主にセロトニン的、オキシトシン的、ドーパミン的に大別される。セロトニン的幸せは、健康な心の身体の状態に基づくもので、朝日を浴びて散歩したり、深呼吸することなどを高めることができる。オキシトシン的幸せは、つながり・愛・いとしさに基づくもので、好きなものとの関わりやスキンシップなどで高めることができる。ドーパミン的幸せは、成功や達成感などに基づくもので、成果や報酬、ご褒美などで高めることができる。このうち、セロトニン的幸せとオキシトシン的的幸せは、いくら高めても問題ないが、ドーパミン的幸せは、依存性があり中毒になる可能性があるので、適度に制限し、使いこなすことが大きな幸せを手にし続けられるかがポイントである。そのためには、セロトニン的幸せとオキシトシン的幸せの土台に上にドーパミン的幸せを高めていくことが重要で、日々の出来事を愛と感謝をもって受け止めるとよいとのことだった。実際、日々の生活を振り返ると、そのなかに、人に中をしてもらったり、幸せだなと思う出来事がたくさんあると気づけるし、自分がそこにいること、一緒にいてくれる人がいるということも当たり前ではないということに気づくことができた。

幸せを量子力学的に定義すると

幸せを量子学的に定義すると波動が高い状態とのこと。量子学的な視点では、すべて物質はその最小単位の素粒子から構成されているととらえ、人が観測(意識)していない時と、観測(意識)している時で、状態が異なる特性があり、観測(意識)の仕方次第で、どんな状態にもなりうる。つまり、今生きていると思っている現実世界と、並行して無限のパラレルワールドが存在しており、できると思えばできるパラレルワールドに移行し、できないと思えばそのパラレルワールドに移行するとのこと。だから人は無限の可能性があるのだと説いていた。無限の可能性があるという立場をとれば、「できるか、できないか」ではなく、どうやったらできるかという見方ができるようになと考えた。

幸せの攻略法

T2Sでは、幸せを手にする攻略法として、

  • 世の中を支配している原則をマスターすること

  • 自分をコントロールする習慣を身に着けること

  • 自分の幸せのコンパスをもち生きる

を3つを挙げている。ここからは、その3つに触れていきたい。

原則をマスターする

世の中は、物が上から下から落ちるよう、私達が理解しなくても、受け入れなくても必ず存在する自然の法則で、時代に関係なく人間の社会においてもあらゆる側面において存在しているものである。その原則を理解し、それに自分の価値観を近づけることが欲しい結果を作るために重要なのだ。様々な原則が紹介されていたが、特に今回のメインは、「無限大の原則」について紹介していた。前段でもでていた量子学的な視点から、宇宙も地球も人も素粒子によって構成されているが、もとは一つの素粒子から始まっている。対の量子はどれだけ離れていても、一方が確定するともう一方も確定するという量子もつれという現象があることに基づいて、すべての素粒子、すなわりすべての宇宙は関係しあって存在しており、我々一人ひとりは無限の宇宙とつながっているのだと説明していた。人には無限の可能性があるというこの原則を理解することで、人は自分らしい志の高い幸せを手にすることができるとのことだった。
また、人の行動の90-95%は潜在意識によるものだという「潜在意識の原則」についても紹介があり、潜在意識に重要なことを入れ込むことで、幸せを手にすることができると話していた。実際、自分の行動を振り返っていると、意図せずに出てくる言葉や行動がたくさんあり、それが日々の生活を作っていると気づけた。
さらに、目に見える世界はすべて思考から始まり、良くも悪くも思考するとすべて現実化するという「思考の原則」の紹介では、前代でも述べた量子力学的な視点を使い、自分の意識・認識が現実を決定していると説明していた。だから、欲しい未来を明確にし、すでに手に入れている状態を鮮明にイメージすることが重要だと述べていた。

自分をコントロールする習慣

幸せの攻略法として次に挙げられたのが、唯一自分の幸せをコントロールできるのは、自分の人格・能力であることから、「自分をコントロールする習慣を身に着けること」。幸せを手にするために、自分がコントロールできることに集中し、自分が豊かになるために「パラダイム」「考え方」「言葉」「イメージ」「感情」「行動」の6つを習慣化することだと述べていた。
多くの人は、自分がコントロールできるのにしていない事に目をむけず、他人を変えるなどの自分がコントロールできないことに意識を向けがちである。しかし、改めて自分の日々の生活を振り返ると、もっと自分でコントロールできるのにしていないことがあると感じた。
6つの習慣化については、小さく、楽しく始めることが重要だと話されていたが、普段の行動を止めたり、感情的に揺さぶられるのはこの習慣化が大きいなと改めて気づかせてもらった。

幸せのコンパス

幸せの攻略法として最後に挙げられていた「自分の幸せのコンパスをもち生きる」については、先に述べられた原則や自分の本当に欲しい感情や信念から逆算された自分の人生の目的やビジョンを持ち、それに向かうための目標設定、計画立案をして日々の行動を習慣化するという一連の流れで、一貫性をもって生きることの重要性の説いていた。そのために、定期的に自分は何のために誰のために生きるかという自分の人生のコンパスを持つことが大事だとことだった。実際、この教えをもとに以前から定期的に自分のコンパスをつくり、振り返る習慣を作っているが、日々の生活で周囲や環境から様々な影響を受けるなかでも、コンパスがあることで、自分の意志で、自分にとってほしい未来のための選択がしやすくなったと感じている。

振り返り

改めて2日のT2Sを振り返ると、あっという間の2日間だったが、内容はとても濃く、深かったと感じる。私にとっては、必ずしも初めての内容でないものもあったが、それでも繰り返し話を聴くことで、今の自分だからこそ気づくけたこと、学べたことがあり、人生の軌道修正になる時間だった。
次回もすでに2024年1月11~12日に開催が決定しているとのこと。あなたにとって引っかかることがあれば、ぜひ、参加していただくことをお勧めしたい。



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<著者について>
野﨑卓朗(Nozaki Takuro)
 
日本産業衛生学会 専門医・指導医
 労働衛生コンサルタント(保健衛生)
 産業医科大学 産業生態科学研究所 産業精神保健学 非常勤助教
 日本産業ストレス学会理事
 日本産業精神保健学会編集委員
 厚生労働省委託事業「働く人のメンタルヘルスポータルサイト『こころの 
 耳』」作業部会委員長
 
 「メンタルヘルス不調になった従業員が当たり前に活躍する会社を作る」

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