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第1話「ひみつの部屋」
このお家にはひみつの部屋がある。
玄関からながーい廊下を歩いて角を2回右に曲がった一番奥。
そこにはいつも扉がしまっている部屋があった。
桂ママは言う。
「この部屋はモノがたーくさんあって危ないから入っちゃダメだよ」
ひみつの部屋にはいれるのは桂ママとばーちゃんだけ。
桂ママは一日に何回もそこをはいっては出てきて、そのたびに手に何かを持っている。
とっても楽しそうな桂ママ。
きっとあの
マイ・フェア・レディおチョロ
チョロははじめの頃、体がとても黄ばんで汚れていて、臭いもかなりあった。
とくに臭いは名古屋のシェルターから引き取って1〜2ヶ月くらいは消えなかった。
目ヤニや耳クソもかなりあり、大切に保護されていたとはいえ沢山の猫たちを限られた予算でかつ少人数のスタッフで世話しなければならないシェルターでは、どうしても完璧な衛生環境の維持は難しいんだろうと思う。
下半身不随だから汚れた床を擦って歩くことになるし