見出し画像

日本で教育を受け、アメリカで稼ぐが超おいしい理由

僕は日本で全ての教育を受け、社会人になった後、アメリカに渡り、仕事を見つけ、リタイアするまで永住することにした。最初から全て戦略的に計画を立てて、今に至る訳では無い。ただ、今振り返ると、この「日本で教育を受け、アメリカで稼ぐ」は、超おいしい人生戦略だと思える。すでに中国人、インド人を始めとするたくさんの外国人がやっているこの戦略を、日本人もたくさん使えばいいのになと思っている。しかも、日本人には、日本特有のさらなるおいしい理由がある。

日本の安くてハイクオリティな素晴らしい教育制度

いろいろ言われる日本の教育制度だが、公立大学に年間50万円程度の授業料で行けてしまうのは、超破格だ。こんな安い授業料で専門知識を得ることができる国に生まれたことは、超ラッキーと考えていい。アメリカで同じ教育を受けようとしたら一桁変わってしまう。僕は親のスネをかじって6年一貫教育の大学の獣医学科に進んだ。もちろん、何の不自由もなく素晴らしい教育を受けさせてくれた両親には大感謝だ。ただ、もし僕がアメリカの一般家庭に生まれていたら、親が僕の教育をサポートしてくれたとしても、同じような教育を受けることができたかは甚だ疑問だ。

しかも、日本では一旦社会に出た後、大学に所属せずに、論文博士として博士号を取得することができる。そのおかげでとても早く社会に出て、仕事経験を積み、稼ぐことができる。4年制大学なら22才、2年のマスターコースの大学院に行っても24才で社会に出られる。アメリカだったら、4年制大学を経て、マスター、ドクターへ進み、さらにポスドクで安い給料で働かされた後、ようやく社会に出られるのは30才を大きく過ぎてからだ。それまでほとんど収入はゼロ。それどころか、返還義務のある奨学金でも利用しようものなら、社会に出た時点で莫大な借金を抱えることになる。

僕は、日本で獣医大学を卒業した後、日本の製薬会社に入社し、給料をもらいながら、論文博士で博士号を取った。博士号を取るための大学院の受領料は実質存在せず、ゼロだ。

こんな素晴らしい日本の教育制度・社会制度をうまく活用して自分の専門分野を磨けば、日本人は格安で早熟のプロフェッショナルになることができる。


ジョブ型雇用で成果に見合う報酬をくれるアメリカの会社

アメリカは、成果が出せなければ簡単に人を切る厳しい社会だ。だが、成果を出す人にはそれに見合った報酬を与えて、必死に会社に留めようとする。この成果主義が、アメリカ人と外国人で差別なく、ストイックなほど公平に貫かれている。アメリカの物価自体が大きく日本と差がついてはいるが、報酬はさらに日本とは数倍の差がついている。しかも、給料だけでなく、医療保険や401K(確定拠出型個人年金)なども駆使して、人的資本を守ろうとする。アメリカ国外から来た外国人でも、たとえ最初は出遅れても、会社に成果さえもたらせば、経済面でもアメリカ人に追いつき、追い越すことができる会社制度ができている。

日本のハイクオリティな教育から得た専門性は、アメリカでも全然通用すると実感している。しかも、日本で社会経験も積んでいれば、日本人特有の『約束を守る』『周りに気を配る』『礼儀正しい』などソフトなコミュニケーション術も、圧倒的な強みとなる。

僕は、日本の素晴らしい教育を受けた日本人がアメリカで高いパフォーマンスを発揮できる可能性はとても高いと思う。


失敗を恐れず、失敗しても諦めない覚悟は必要

「日本で教育を受け、アメリカで稼ぐ」は人生戦略であり、自己投資の一貫でもある。他の投資と同じように、上がる時だけでなく、下がる時もある。失敗はつきもの。失敗した時、下がった時に、それを糧にして、成功するまで、上がる時まで諦めないという覚悟は必要だ。








この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?