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夜、キッチン

グラスが割れた。夜、キッチンで、暗かった。電器はつけてなかった。電器をつける前だった。電器をつけようと、頭で考えたわけではなく、半ば自動的に、体が、電器のスイッチに、壁の、手を、右の、伸ばそうとした時に、足元、裸足の、指の、爪、すぐ前で、耳は、僕の、音が、繊細な、と、後に、今になってそう、思えるような、砂が、の、イメージ、を聞いた。同じ時に、でもたぶん、前に、一瞬、小さな、インパクト、足は、の裏と、足は、の指は、床の、キッチンの、感じ、触感とか、冷たさとか、が、一瞬、動いた、と、脳が、一センチとか、五ミリとか、ずれた、ずれる、前より、一センチとか、五ミリとか、違うところに、ように、ということを、感じた。左手のことは、忘れていた。左手の、お盆、とお盆、の上に乗っている、グラス、僕が乗せた、自分で、グラス、のこと、忘れてしまって、右手に、電器をつけようと、頭で考えたわけではなく、自動、でも、左、グラスが、ワイングラスが、本当はそれは、シャンパングラスと呼ぶの、かも、しれない、細い、頼りない、一本の足の、グラス、のことを、グラスは空で、僕は、飲んでしまって、左手の、お盆、の上に、乗せていた、こと、左の、左手が、肩、の下、にある、ということ、忘れてしまって、その時は、いて、小さな、インパクト、足の、床の、ずれ、一センチとか、五ミリとか、のずれ、の前、一瞬、左の、お盆、の上の、グラスが、の、重みの芯、位置が、角度とか、グラスの、が、変わった時、左手の、お盆、とお盆、の上に乗せている、いたと、グラスを、グラスと、左の、左手を、思い出した、だけで、それ、だけで、右手は、右の、壁の、電器をつけようと、まだ、自動的に、継続、床のずれ、一センチとか、五ミリとか、繊細な、砂が、足元、裸足、指、爪、から冷蔵庫、の下、食器棚、の下、洗濯機、の下、広がる、円、一瞬、夜、キッチン。それは、イメージ。


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