加藤 拓馬|教育のコラムとか移住ライフの近況とか

地元の課題を学びに変える。気仙沼で中高生が探究学習を通して起こすアクションを応援。東日本大震災を機に気仙沼へ新卒無職移住し、まちづくりの人材育成、移住支援、教育事業を起業。社会教育士 / 一般社団法人まるオフィス 代表理事 / 宮城県社会教育委員 / 政策起業家 / 早大卒

加藤 拓馬|教育のコラムとか移住ライフの近況とか

地元の課題を学びに変える。気仙沼で中高生が探究学習を通して起こすアクションを応援。東日本大震災を機に気仙沼へ新卒無職移住し、まちづくりの人材育成、移住支援、教育事業を起業。社会教育士 / 一般社団法人まるオフィス 代表理事 / 宮城県社会教育委員 / 政策起業家 / 早大卒

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【10/8 輪島レポート】気仙沼にはなかった感覚

ティーンラボさんの泥かき手伝うんですけど、来ます?と、しょうたくん。 はい、よろこんで! 「わじまティーンラボ」のご近所のお家の床下をキレイにするワーク。床下のガレキを拾い、残ってる釘を抜き、こびりついてる泥を取り、カビないようにひたすらタオルで拭き上げる。 あきおさんやゆうくん曰く、ここを将来、誰でも集まれる場所にしたい、と。コミュニティスペースであり。食堂もやりたいな。二階は泊まれるようにしたいなぁ。夢が広がってる感じ。 気仙沼の唐桑で、被災したお家の片付けをして

    • 【10/7 輪島レポート】カタリバの付き人

      零細NPOは悲しいかな、被災地に滞在しようとしても足がない、宿もない。 「なんでもしますので、私を置いてください」 というわけで、NPOカタリバのみなさんのご厚意で、拠点の一軒家にそのまま転がり込みます。9日までフリーだったので、いろいろ現地を見てまわって感覚を掴むチャンス。 7日は、カタリバのたけしさん&しょうたくんと、七尾まで車両を取りに行ったり、ついでにオムツを大量に車に詰め詰めしたり。 この日はまた雨が降り続きまして。輪島市町野地区に入るのは、正直怖かったです

      • 【10/6 輪島レポート②】変わらずただ遊んでくれる人

        メンバーが向かったのは、前日に続き再び町野の仮設住宅。9時が約束の時間で、午後まで子どもたちと遊んで来ました。 3歳の女の子の手を引いてくれているのは小学生のお姉さんたち。 以下、大学生の感想です。ちょっとずつでも続ける意味を感じています。 「子どもの声が聞こえてきて嬉しい!」という住民さんのお話が印象的でした! ただただ遊んでくれるという存在が、目の前の子どもだけではなく、保護者の方や仮設の住民さんにまで影響を与えるんだなぁとじわーっときました。 気候の変化、公費

        • 【10/6 輪島レポート①】かきまざるチャンス

          朝メンバーと別れ、一人とぼとぼと倒壊家屋が続く道を歩き、輪島のカタリバハウスを目指します。路地に入ったところにある、奇跡的に損傷の少ない一軒家。 この日は朝から、わじまティーンラボ、能登高校コーディネーター、NPOカタリバのみなさんが主宰してくれた高校生の伴走者ミーティング。 まず、あきおさんのガイドで水害の酷かったエリアをぐるっと見に行きます。 「地震で屋根がズレて雨漏りするから1階で暮らしていたら、今回1階が浸水。もうどこで暮らせば分からない、という人がいる」 二重

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        • 遠東記2
          20本
        • 教師じゃない僕が教育現場で思うこと
          25本
        • もうひとつの「ただいま、つなかん」
          4本

        記事

          【10/5 輪島レポート】何かはじまる予感

          輪島の中でも最も豪雨被害が酷いと言われているひとつ、町野(まちの)地区。 10/1に続き10/5も現地へ。町野の仮設住宅を訪ね、農家でこの仮設に住む柳田さんに協力いただき子どもの遊び場を企画。 …企画ってほどのものでもなく。とりあえずまずは、私たちがお世話になった彼の太鼓チームの子たちに声をかけてもらいました。 仮設の談話室のカギも借りていただいて。 最初は柳田さんところのお子さんとフリスビーして遊んでました。 (まぁ、もし子どもたちが集まらなかったら泥かきに行こう

          【速報】能登の高校生が気仙沼の復興をめぐる「問いストーリーCAMP」開催

          能登の高校生を気仙沼に招待する夏キャンプ。参加してくれた高校生や運営企画の大学生、地元気仙沼の協力者のおかげで大成功でした!一体何が行われたのか、写真で伝える速報レポートです。 「もし能登の高校生が気仙沼の復興の物語を見に来たら、何を感じるだろう?」という問いがからはじまったこのプロジェクト。気仙沼出身の大学生を中心とした学生チームと企画してきました。みな、高校時代に気仙沼でプロジェクトを起こし探究してきた学生です。 今回参加してくれた能登の高校生は11名。8月4日〜6日

          【速報】能登の高校生が気仙沼の復興をめぐる「問いストーリーCAMP」開催

          小学生と海へ、中高生と探究を、そして能登…な一週間

          島根大学の社会教育主事講習でゼミをひとつ担当することになりました。ゼミを受け持つなんてどきどきです。本講習を修了すると「社会教育士」を名乗れるようになり、私も3年前に履修しました。なんで島根なの?とよく聞かれますが、この業界で島根は先進地で、かれこれ10年ほどせっせと東北から通っています。 7月13日、14日と松江で開講式に臨み、15日、地域・教育魅力化プラットフォームで打ち合わせをして、翌16日気仙沼に帰りました。 小学生と海へ 17日は朝から気仙沼・唐桑半島の滝浜で

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          能登の高校生「問いストーリーCAMP in 気仙沼」へYahoo!基金の助成が決まりました

          いよいよはじまります!能登の高校生を気仙沼に招待する夏キャンプ企画。気仙沼みなとまつりの海上打ち上げ花火と打ちばやし大競演が合図です。 「もし能登の高校生が気仙沼の復興の物語を見に来たら、何を感じるだろう?」という問いがからはじまったこのプロジェクト。気仙沼出身の大学生を中心とした学生チームと企画してきました。みな、高校時代に気仙沼でプロジェクトを起こし探究してきた学生です。 キャンプのテーマは「リフレッシュと探究」 輪島や七尾に下見に行って、高校生たちの話を聞き、意外

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          どんな人になりたいの?

          「なんか(しりとりとか)やろうよ」 それより、おしゃべりしようよ。今日あったこととか教えて。 ゲームの話をしはじめたので、適当に相槌を打つ。 「どんな人になりたいの?」 ふと、不意をついてきた。 うーん。おれは人の役に立ちたいかな。 どんな人になりたいの? 「おれは仕事して仕事してしまくりたい」 なんで? 「貧乏になりたくないから。へへ」 仕事しまくるとお金もらえるの? 「うーん。わかんない」 「おれも人の役に立ちたいな」 そっか。 話は一度ここで途切れ

          【仲間募集】もし能登プロジェクト

          もし能登の高校生が気仙沼の復興の物語を見に来たら、何を感じるだろう。 いま漠然と不安を感じている高校生。復興に無力感を感じていた。 こんど、彼らを気仙沼に呼ぼう。復興は答えのない探究だったと伝えよう。 ここにはきっと将来への糸口があるはず。 もし能登に気仙沼の大学生や高校生が復興のお手伝いに行ったら、何ができるだろう。 あのとき小学生だったわたし。ボランティアの大学生に遊んでもらった。だから楽しかった記憶もたくさんある。 こんどはわたしが能登に行って小学生と遊ぼう。 あ

          小学生と大学生は相性がいい

          気仙沼の唐桑半島で小学生の平日放課後クラブをはじめて数ヶ月、参加者はどんどん増えてます。 「たんけんから探究へ」 中高生の探究の基になるのは、小学生時代の遊び!かもね、と思いまして。 そして昨日は。 放課後下校してヒマしてる小学生と 春休み帰省してヒマしてる大学生を かけ合わせると。 「唐桑小学校を8年前に卒業しました大学生でーす」 相性いいです。 どちらも力がありあまってます。

          高校生マイプロ2023が感動的だったワケ

          2023年12月3日、気仙沼でプロジェクトを起こし探究してきた高校生のプレゼン大会「気仙沼の高校生MY PROJECT AWARD 2023」が開催された。2017年より毎年企画してきたが、AWARDとして市長賞を一人選ぶことの意味が初めて分からなくなった。というくらい感動的だった。7年経って見えた到達点が、企画としての自己否定だった。 考えられる理由は2つ。今年エントリーして登壇した12名の高校生が、全員「自分ゴト」として語っていたこと。「気仙沼学びの産官学コンソーシアム

          2011年→2023年、12年でひと回り

          2011年、私がFIWCというチームの一員として気仙沼の唐桑半島で復興支援ボランティア活動を始めたとき、とある民家のお宅のはなれを借りて活動拠点としていた。その家族は「唐桑半島のために活動してくれるなら」と自分たちも被災しているのにも関わらず、私たちボランティアを受け入れてくれた。そのお家には三人の小学生がいて。被災した直後から数ヶ月に渡り、入れ替わり立ち替わりボランティアが自宅にやってくるもんだから、相当なストレスをかけたに違いない。実際、特に4年生になる二番目の子には負担

          Dance with the Issueを体感してきました

          下北沢の映画館を目指して宮城県の北の端・気仙沼から新幹線でびゅーん。 太田直樹さんの紹介で知りました「Dance with the Issue」という映画。 電力というエネルギーの課題について、コンテンポラリーダンスを通して感じる映画。 頭じゃ分かっていることを、もうちょっと深いどこかで感じ直してみる、という感じ。 さらにおもしろいのが、映画の最後に瞑想タイムがついてること。 監督は舞台挨拶で「映画館って暗いし静かだし瞑想にぴったりじゃんと気づいた。全ての映画がこん

          おいでよ大学生インターン

          まるオフィスっていうNPOは、立ち上げ直後からずっと大学生インターンがいた会社で。インターンシップの期間は短くて数週間、長くて丸1年間。 毎年2,3月になると「大学休学するんでまるオフィスで1年間インターンさせてくださいー」と急に言ってくる人がいたんですよ。ホントに。なぜか毎年。 それがコロナでパッタリ音沙汰なくなっちゃいまして。大学がない気仙沼の小中高生にとって大変有り難い存在だったんですよね。大学生って。 失って気づくありがたさ。 ところが去年今年あたりから、初め

          “麻薬”の話〜学びの伴走とは?〜

          島根の松江にて3月「伴走者のための共学共創フォーラム in 島根」が開かれまして、学びの伴走とは?というテーマで午前中パネルディスカッションに登壇させてもらいました。 NHK朝ドラ『おかえりモネ』のセリフで「あなたのおかげです、という言葉は麻薬です」というのがあって。 たくまさんのおかげでやりたいことが見つかりました。 たくまさんのおかげで人生変わりました。 学生から言われるこの言葉はもう麻薬的な快感と中毒性をもたらします。その瞬間、伴走者は気をつけないと。 伴走を