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もうひとつの「ただいま、つなかん」

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映画『ただいま、つなかん』というある民宿の女将のドキュメンタリーが公開されました。気仙沼は唐桑半島にある民宿です。 2011年、震災復興支援ボランティアとして唐桑半島にやってき… もっと読む
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【復刻】#やっぱりつなかん〜もうひとつの「ただいま、つなかん」④

映画『ただいま、つなかん』公開に合わせて、民宿「唐桑御殿つなかん」にまつわる昔の記事を掘り起こしてきました。もうひとつの「ただいま、つなかん」もこれにて最終回です。 2017年、民宿「唐桑御殿つなかん」が再出発します。そのときの不安と何よりも喜びを当時の私(28歳)は記していました。 #やっぱりつなかん [2017年06月24日(土)] 3月25日、事故の2日後から仲間内でちょこちょこと連絡をとって集まり始めた。 りょうすけさんを囲んで今後どうするか話し合うカンジ。 い

【復刻】何が復興だ〜もうひとつの「ただいま、つなかん」③

今から6年前の3月、春のお彼岸。朝の日差しはすっかり春めいているのに、海から吹く風は強く冷たく体を突き抜けます。 まるオフィスというNPO(非営利型の一般社団法人)を立ち上げて丸2年が経とうとしていましたが、私は相変わらず迷走していました。それでも「唐桑半島の復興まちづくりのため」に動いていると信じることで、心を保っていたんだと思います。 半島の崎の方にある大山(だいやま)商店という空き店舗をお借りして事務所にしていました。午前、電話がかかってきたのでケータイ片手にふらっ

【復刻】いい景観でメシが食えるのか〜もうひとつの「ただいま、つなかん」②

2011年の秋、半年かかったがれきの片付けがようやく終わり、ボランティアたちもずいぶん減る中、私は唐桑半島に残り、コミュニティ誌づくりを始めます。 ハード面では見る見る片付いていくまちとは裏腹に、被災した人たちの心はむしろ疲弊感を増すばかりで、よし、今こそ「夢を語る地元の人にスポットを当てよう」と意気込んで取り掛かりました。 初回のインタビュー先は決まっていました。そう、学生ボランティアの拠点「ツナカン」の一代さんです。被災しながらも、いつかここを民宿にしたい!と夢を語る

【復刻】ツナカン物語〜もうひとつの「ただいま、つなかん」①

映画『ただいま、つなかん』というある民宿の女将のドキュメンタリーが公開されました。気仙沼は唐桑半島にある民宿です。 私もそのドキュメンタリーにちょろっと出てくる関係で、いろんな方からメッセージをいただいています。ありがたいですね。 いってらっしゃい、「ただいま、つなかん」という心境で。風船を括り付けられ、ふわふわ空に飛んでいく感じ。横では、主人公の一代さんやえまたちが手を叩いて喜んでる。監督の風間っちは一生懸命地上から風を送ってる。 私にできることを考えたとき、東日本大