セックスとジェンダーの海に浮かぶ孤独なラッコとしてのわたし
セックスとジェンダーを思うとき、わたしのまぶたの裏にはいつも海が映し出される。その海の端と端には“男の島”と“女の島”がそれぞれあって、各々の離島もあって、あとはそのあいだとかまわりに大小も形もさまざまな島がぽつぽつと存在している。
その海の中で、わたしはどこの島にも所属していない。“女の島”と“男の島”のちょうど中間あたりを、孤独なラッコとしてぷかぷか浮かんでいるのだ。生まれは“女の島”だけど、どうも居心地が悪くて定住できず、物心つくころにはすたこらさっさと“女の島”を逃