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【かすみを食べて生きる 26 リハビリ病院1か月目③】ワレンベルグ症候群による嚥下障害のリハビリなどの記録

脳梗塞 発症24日目:リハビリ病院3日目
・食事:飲み込みができないため絶飲食。食事は鼻からの経管栄養。
・状態:歩行訓練中。終日、車いす自立。
・嚥下:嚥下訓練中。首を左に向ければごく少量の水を飲み込める。

これまでのお話はこちら『かすみを食べて生きる 序文と目次』
発症23日目:リハビリ病院1か月目②
 
発症25日目:リハビリ病院1か月目④>


日中、歩行器解禁!

今日は朝から廊下で、理学療法士田中さん(仮)のリハビリ。
手すりを持ってスクワット、つま先立ち、片足立ち。
ポータブルな自転車こぎマシンを持ってきてもらって、椅子に座ってペダル漕ぎ。
なかなかきつくて、終盤は心の叫び声が口から出てしまう。
「おなかすいたー!!なにかたべたいー!!」
病棟の真ん中で、空腹を叫ぶ。
そして歩行器で病棟をぐるぐる歩行練習。
日中は車いすではなく、歩行器で歩いてよいことになった。やったー!
そしてリハビリの最後に、田中さん(仮)は私を車いすにのせて中庭に連れて行ってくれた。
「ウクレレを弾きに行きましょう」
久しぶりのウクレレ!外だから普通に鳴らしてもそこまで響かない。
ウクレレを弾きながら少し歌ってみる。
思ったより少し声が出にくいけど、なんとか歌えそう。
植え込みと芝生のある庭園で風に吹かれてウクレレを弾くと、病院の中にいることを少し忘れることができた。
田中さん(仮)連れてきてくれてありがとう。

やっと会えた言語聴覚士さん

3日目にしてやっとお会いできた、言語聴覚士の担当下浦さん(仮)。
ワレンベルグ症候群の患者さんを担当された経験もあるとのこと。
「その方は常食を食べて帰られました!」
光る笑顔がたのもしい。
今の段階で私は、普通の食事が食べれるようになるイメージが全くない。
食べれない状態から食べれる状態になった患者をサポートしたことがあるという下浦さん(仮)の方が、食べれるようになるイメージがありそう。
全力でついていくことにしよう。

お風呂評価は作業療法士さん

こちらもはじめまして。作業療法士の花井さん(仮)。
今日は早速のお風呂評価。
入浴の状態を作業療法士さんが確認して、一人で入れるのか、介助が必要か、必要ならどの程度の介助が必要かを確認してくれる。
セラピストさんと一緒にお風呂に行くという発想がなかったので驚き。
そうか、お風呂は日常生活動作で作業療法士さんの守備範囲なのか。
今日はシャワー浴のみ。
急性期の病院で二回目に入った時のように、シャワーを頭の上で固定して半身ずつ洗う、頭を動かさない作戦で頭と体を洗う。
前に入った時よりも体力はついた感じがしたが、終わるころには疲れが出てきた。
花井さん(仮)は私に、一人で入ることにもできそうだけど、どうしたいか聞いてくれた。
前にお風呂で気持ち悪くなったこともあったので、介助はいらないけど見守りはいてくれると安心だと伝えるとそのようにしてもらえることになった。
これで週2回、見守りのもとシャワー浴ができるようになった。


ーー振り返って

リハビリ病院での担当の皆さんがそろいました。
言語聴覚士の下浦さん(仮)は落ち着いた優しいお姉さん。
理学療法士の田中さん(仮)は元気でガッツのあるお姉さん。
作業療法士の花井さん(仮)はまじめで頑張り屋なお姉さん。
『若草物語』に出てくる、長女メグ、次女ジョー、三女ベスみたいだなと思っていました。(四女エイミーはいませんでした。)
急性期病院のリハビリチームは音楽療法士森崎さん(仮)以外皆さん男性だったので、世界が変わった感じがあっておもしろかったです。
どちらがいい悪いは全くなかったです。
みんなちがって、みんないい。

そしてウクレレ。
急性期の病院からのリハビリ病院への申し送りの中には、音楽療法士森崎さん(仮)からの書類もあったそうです。
リハビリ病院のチームはそれを受け止めて、早い段階で私にウクレレを弾く機会を作るように考えてくれたようでした。
リハビリ病院にウクレレを持たせてくれた森崎さん(仮)に感謝感謝、配慮してくれたリハビリ病院のチームの皆さんにも感謝感謝でした。


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