IDGs Summit 2022 参加レポート(2/7)(Being編)
前回、前々回に引き続き、IDGsサミット2022をレポートしていきたいと思います。今回は、5つのカテゴリの一つ目Beingのセッション。
記事まとめ
09:40 – 10.30 Theme: BEING
Aftab Omer, Ph.D., Brandeis University
Reneé Lertzman, Strategic Sustainability Consultant & Founder, Project InsideOut
Fredrik Livheim, Research and Content Strategist, 29k
Jonathan Rosen, International language-based artist
Being(あり方)について
思考、感情、身体とのつながりを深め存在するということ。
このパートからグググっと内面の探求に入ってくる感じがしました。
Beingは、最近よく聞く言葉になりましたが、「人間力」を高める話の中でもDoingとBeingで語られたりするのを聞いたことがあります。
「学習する組織」の中では、自己マスタリーという領域で志やビジョンを描くことを実践していきますが、通じるものがあると思います。
詩の朗読からスタート。
詩の朗読
”I am not I”詩人フアン・ラモン・ヒメネス・マンテコン
私は私ではない。
私は彼だ。
彼は私の傍を通るが見ることは出来ない。
時々、彼を見ようと思うこともある、
時々、彼を忘れることもある。
私が話すとき、彼は静かに、黙っている、
私が憎むとき、彼は優しく、許す、
私がいない所を彼は歩む、
私が死んでも彼は立ち続けるだろう。
Reneé Lertzmanさん内省のワークショップ
Reneé Lertzmanさんの講演は、内的な探索のワークショップを交えたものでした。
ゆったりとした雰囲気を作り、内省を促します。足に床が触れている感覚を感じて呼吸に意識を向け今ここにいるということに意識を集中していきます。
マインドフルネスや仏教瞑想の止観を思い起こす内容です。
※止観とは簡単にいうと「止」が一つのことに集中していくこと例えば呼吸の流れに集中していくこと。「観」が身の回りのあらゆるものを感じられる状態を作り対象をありのままに観察すること。
Googleに縁あって訪問させていただいたことがあるのですが、企業としては
いち早く取り入れていたGoogleのマインドフルネスも気になって読んでみました。ご参考まで。
話を戻して、
なぜここにきたのか、どのような衝動で来たのか。どういった生き方をしていきたいか。内省し言葉にして近くの人とシェアするワークを実施。リアル会場では近くの方々と思いをシェアする時間が持たれていました。
一人一人が内面のリーダーとなることは、イノベーションだとReneéさん。
スローダウンして自分を見つめて動くこと。企業で仕事をする人たちは、早急な課題を素早く解決しようとしますが、マインドフルに事に当たれていないことが往々にしてあります。行動することがどのようなことなのか枠組みを持って、思い入れを持つこと。行動するということは、人として進化し、コミュニティとして進化し、どうやって成長して進化していくのかに他ならないと。
あり方に繋がって、困難とともに居られること、自分自身と他の人と一緒にいることの大切さを語ります。
最後にReneéさんが昨日カフェで出会った若い女性からもらったEメールに記載されていた詩の紹介でワークショップを閉じました。
詩の紹介
“The Breeze at Dawn” by Rumi
The breeze at dawn has secrets to tell you.
Don’t go back to sleep.
You must ask for what you really want.
Don’t go back to sleep.
People are going back and forth across the doorsill
where the two worlds touch.
The door is round and open.
Don’t go back to sleep.
~ Rumi, translated by Coleman Barks, Essential Rumi
29KのFredrik Livheimさんのワークショップ
29Kは、私も初めて知りましたが、内面の成長を促すツールを提供する非営利の団体のようです。29Kの由来は、人生80年=約29000日というところに由来しているようですね。
内省のワークが続きます。90歳のワークを実施。
ワークの前のスピーチ。気候変動、パンデミック、戦争、怖いと感じました。今の状況で怖いと思うことは、おかしな状態に対する健全な反応です。今までのやり方ではダメだと感じている人が増えているのは希望だと思うとFredrikさん。その人たちが集まって世界に波を起こすことができると。
IDGsのフレームワークは成長しなければいけない領域を示しているからパワフルなツールであると言います。
介入の仕方そのものを変える方法としてアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の紹介もありました。
私は初めて聞きましたが、心理療法の領域で開発が進んでいるようです。色々ありますね。
ワークの内容は90歳の誕生日パーティーの想像。
場所を想像し、来て欲しい人たちを想像し、その中から、重要な人を選び、その人にどのようなことを言って欲しいか想像してみる。
言って欲しい事に自分が値しないとしても何を言ってもらいたいか想像してみる。
言って欲しいと思ったことを書き留めるというもの。
これが自分をインスパイアするものですよと。
お時間ある方は、想像してみると気づきがあるかもしれません。
アート作品紹介:Jonathan Rosenさん
テキストを使ったアート作品を作る方。今回のIDGs Summitでもアンケートがあり、作品にするようです。鏡とワードを使った作品は、タロットでランダムに他の方が回答したワードが映し出されるという仕掛けの鏡。
自分自身が映った鏡に他の人のワードが書いてあることで、何を感じるか。
内省を促す仕組みになっている様子。新たなあり方を考える作品の様子がわかるのはこちら。https://jonathanrosen.com/dream-machines-mirror/interactions/#masonry
家族でも友人でもアイデアを話して言葉を広めてくださいとジョン・レノン&オノ・ヨーコの言葉で締めました。
一人で見る夢はただの夢、一緒に見る夢は現実になる
A dream you dream alone is only a dream. A dream you dream together is reality.
(ジョン・レノン&オノ・ヨーコ)
以上、今回はいろんな仕掛けのあったBeingパートのレポートでした。
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