かーやん

稀代のボンクラDJ あるいは プラモデルおじさん

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マガジン

  • かーやんの「歌謡曲って何だ?」

    DJかーやんによる歌謡曲解析であり昭和歌謡批評です。何卒。

  • DJかーやん エッセイ『セックスと昼寝』

    DJデビュー10周年を機に、なんか想いを綴ってみたくなりました。DJとセックスはスポーツだ。

最近の記事

かーやんの「歌謡曲って何だ?」第18回「歌謡曲の継承者・桑田佳祐」

先日NHKで桑田佳祐のソロライブの模様が放映された(そしてBSでは その拡大版がオンエアー)。 古今の日本の歌謡曲をミニマムなJAZZアレンジで聴かせるという趣向のライブパフォーマンスなのだが、見る人によっては「へぇ、桑田佳祐って歌が上手くて器用だから何でも歌えちゃうのね」という興味で終わってしまう可能性があるが、僕が着目したのは そこではない。 ポイントは「何故に桑田佳祐は あえて歌謡曲を歌うのか」という点だ。 あえて名前は出さないが、数年前に いわゆる「歌ウマ」な男性

    • かーやんの「歌謡曲って何だ?」第17回「僕そ〜君と語る『J-POPって何だ?』」

      以前この連載で 同い年のDJ仲間である ぽんさんや アイドルラヴァーな じゅんじゅん(淳平)さんと対談・鼎談した模様をお届けしましたが、今回はスピンオフとして新たなスピーカーをお招きして この昭和歌謡を語るシリーズで あえて90年代以降のJ-POPについて大いに語ろうというスペシャル企画になります。つまり歌謡曲とJ-POPのブリッジを紐解いていこうという試みです。 で、今回 私かーやんと 一緒にJ-POP語りをしてくれるゲストは Xで自ら所有する膨大な量(博物館クラス)の

      • かーやんの「歌謡曲って何だ?」第16回「魅惑のやさぐれ歌謡」

        ども、かーやんです。 今回は僕の大好物でもある「やさぐれ歌謡」のお話を。 以前ここで80年代に入ってウーマンリブのムーブメントも頂点に達し松田聖子の『瞳はダイヤモンド』のような「強い女」の曲が花開いたという話を展開しましたが、それ以前の女性の恋愛歌は ほぼほぼ悲恋の曲です。男にフラれて…というよりは捨てられてメソメソシクシクみたいな。そして90年代以降は元気が出る応援ソングで満たされる訳ですから、如何に80年代以前の音楽が暗かったかという事です。特に70年代は学生運動や あ

        • かーやんの「歌謡曲って何だ?」第15回「昭和歌謡界の巨人・阿久悠」

          今まで散々せこちんとか松本隆なんかを語ってきましたんでね、そうなるとこの人の事も語らねばなるまい。 で、今回は かーやんオススメの阿久悠詞作曲を3曲ご紹介。 まずは阿久悠の代表作とも言えるピンク・レディーから1曲。 タイトルは1949年の大映映画『透明人間現わる』からの引用(透明人間の特撮は円谷英二によるもの)。 この曲のパンチラインといえば やはりこの 透明人間 あらわる あらわる 透明人間 あらわる あらわる 嘘をいっては困ります あらわれないのが透明人間です だ

        かーやんの「歌謡曲って何だ?」第18回「歌謡曲の継承者・桑田佳祐」

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        • かーやんの「歌謡曲って何だ?」
          18本
        • DJかーやん エッセイ『セックスと昼寝』
          64本

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          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第14回「松本隆DJイベント『風街ないと』」

          6/15(土)、亀戸・IN THE AIRで開催されました松本隆関連楽曲DJイベント『風街ないと』にDJとして参加させて頂きました。 主催のnaoco.さん、IN THE AIRのマスター・ノブさんをはじめ 参加DJ諸氏、そしてお越し頂き 一緒に「風街」を楽しんでいってくださったみなさんに感謝申し上げます。本当にどうもありがとうございましたー!! こうした松本隆縛りイベントに参加するのは実に7年ぶり。なので かーやんさんの松本隆愛をめちゃぶつけしてきました(笑)。 で、今回

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第14回「松本隆DJイベント『風街ないと』」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第13回「新しい歌謡曲のリーダーズ」

          新しい学校のリーダーズが好きだった。 いや、もう早くも過去形になっていますが(笑)。 『オトナブルー』がSNS等でバズった時に すっかり魅了されてしまい、今や廃盤になってしまっている前レーベルのCDなんかもメルカリで入手する等、短い期間ではありましたが とにかくハマっておりました。 やっぱメインボーカルのSUZUKAちゃんに すっかりヤラレちゃったんですね。ショートで眼鏡っ子に とにかく弱いもんで(笑)。 まぁよく言われている通り『オトナブルー』は まさに『古い日記』なワ

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第13回「新しい歌謡曲のリーダーズ」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第12回「風街の詞人・松本隆」

          今回 取り上げますのは、僕がDJを始めるようになってから ずっとリスペクトし続けている作詞家の松本隆先生です。 まぁ細かい説明は不要かと思いますが、はっぴいえんどで日本語ロックの道を切り開き、それ以降も作詞家として日本の歌謡界を牽引してきた現役のトップランナーな訳ですが、今回は松本隆フォロワーの私かーやんがオススメする松本隆楽曲を6作ご紹介致します(本当は4曲ぐらいにしようかと思っていたのですが、絞れんかった。それぐらい好き)。 ①『七夕の夜、君に逢いたい』Chappie

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第12回「風街の詞人・松本隆」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第11回「中森明菜という黄昏」

          松田聖子最大のライバルにして、山口百恵の後継者として80年代を駆け抜けた中森明菜の話もここでせねばなるまい。 いわゆる「花の82年組」のひとりとして『スローモーション』でデビューした中森明菜は まさに松田聖子のカウンターとして その立ち位置を早々に確立し、レコ大も2年連続で受賞する等、80年代の歌姫として君臨した。 ぶりっ子(陽)の聖子に対して、ちょっぴり不良性(陰)を帯びた明菜という対立構造は それはもう水戸黄門と悪代官、反乱軍と帝国軍、セナとプロストぐらい分かりやすい

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第11回「中森明菜という黄昏」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第10回「唇よ、熱く『夕焼けニャンニャン』をぽんさんと語れ回」

          今回も僕と同じ昭和48年生まれのオイルショッカーズDJ(笑)の ぽんさんとの対談を収録。 話は おニャン子クラブの話題から『夕焼けニャンニャン』の思い出話に。 ぽんさん「僕ら男性なんて おニャン子クラブよりも とんねるずが好きだったんですよね」 かーやん「わかる。わかりみ!! 俺は水曜日の『ゴジテレビ』を楽しみに見てた」 ぽんさん「僕らはとんねるずが見たくて『(夕焼けニャンニャン』を)見てたんですよ」 かーやん「まさしく『天狗のホルマリン漬け』世代ですよね(笑)」 ぽんさん

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第10回「唇よ、熱く『夕焼けニャンニャン』をぽんさんと語れ回」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第9回「松田聖子楽曲の秘密」

          ども、かーやんです。今回もまた せこちん噺です(←しつこいw)。 松田聖子の初期作(アーリーせこちん)に ちょっとした特徴がある事に気がついた。それは「Bメロ(サビ)始まりの曲が多い」という事。 例えば『青い珊瑚礁』や『風は秋色』『チェリーブラッサム』『風立ちぬ』『渚のバルコニー』『野ばらのエチュード』『天国のキッス』等々。 その中でもイントロもそこそこにバンとサビメロから入り、最後はサビが転調して最高潮に盛り上がる『風は秋色』は特に印象的だ。 で、そういう話を以前してい

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第9回「松田聖子楽曲の秘密」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第8回「角川三人娘よもやま話」

          第6回ではDJ仲間のぽんさんとの対談の一部を掲載しましたが、今回はそれとは別に ぽんさんと 僕が8センチCDイベントで知り合ったアイドル好きの淳平さんを交えてのアイドル鼎談の一部をお二人の了承を得て ここに載せる事にしました。 (話題は80年代のアイドル映画の話から角川映画の話へ) ぽんさん「角川(映画)は斬新な売り方でしたよね」 淳平さん「『Wの悲劇』とか」 かーやん「アイドルを映画に出すんじゃなくて、映画でアイドルを輩出した」 ぽんさん「そうですよね」 淳平さん「すごい

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第8回「角川三人娘よもやま話」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第7回「聖子ちゃんカットの起源を探る」

          ども、かーやんです。今回は聖子ちゃんカットのお話。 80年代を席巻した初期松田聖子の外巻きレイヤーのセミロングヘアースタイルであるが、彼女の登場以降に出てきた女性アイドルは そのトレンドに乗っかり、猫も杓子も聖子ちゃんカットという異例の現象が起きた。 いわゆる「花の82年組」のKYON2、伊代ちゃん、堀ちえみ、早見優を筆頭に(あのショートヘアーの印象が強い浅香唯ですらデビュー当初は聖子ちゃんカットだった)、せこちんが『赤いスイートピー』でバッサリとショートヘアーへと転向する

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第7回「聖子ちゃんカットの起源を探る」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第6回「菊池桃子について、ぽんさんに語ってもらおう回」

          かーやんです。今回は一旦 松田聖子ネタをお休みして特別企画を。 実はこの連載のためにXのスペース上でインタビューというか対談をさせてもらいました。 かーやんと同じく昭和48年生まれで、今年に入ってから現場でご一緒するようになったDJ仲間のぽんさんに同世代で共有した昭和歌謡の話や、ぽんさんのライフワークでもある昨今のアイドル事情なんかについても色々と伺いました。 で、今回はその膨大な会話の中から抜粋して、ぽんさんが80年代にハマったエターナルアイドル・菊池桃子をピックアップ

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第6回「菊池桃子について、ぽんさんに語ってもらおう回」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第5回「松田聖子とサラ・コナー」

          ちゅいっす!! かーやんですw 今回もまた松田聖子噺を。前回は序章という形で「松田聖子と私」みたいな感じでお届けしましたが、今回は いよいよ僕なりの「松田聖子論」を展開して参ります。 80年代をトップランナーとして駆け抜けた松田聖子だが、常に順風満帆といった訳でもなく その間に紆余曲折も多々あった。 例えば 郷ひろみとの破局騒動や そのたった5ヶ月後に神田正輝と結婚 そして妊娠・出産。それと全米デビューが思ったほどの成果があげられなかった事など、枚挙にいとまがない。 当時

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第5回「松田聖子とサラ・コナー」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第4回「松田聖子について大いに語ろうじゃないか」

          ども、ボンクラDJ 兼 昭和歌謡史研究家の かーやんさんですw 前回はアイドルの起源と小泉今日子について語りましたが、今回は80年代アイドルのアイコンと言えば この人、松田聖子(僕は親しみを込めて「せこちん」と呼んでいますw)を取り上げます。 ちなみに僕は昭和48年生まれのオイルショッカーズw なので物心がついた小学1年生の頃が昭和55年(1980年)…この年に聖子ちゃんは鮮烈なデビューを果たした訳です。 デビュー曲『裸足の季節』はエクボ洗顔フォームのCMソングとしてリ

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第4回「松田聖子について大いに語ろうじゃないか」

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第3回「アイドルの起源とは?」

          ども、かーやんです。 身内には(笑)割と好評な このシリーズ『歌謡曲って何だ!?』ですが、今回はアイドルのお話を。 アイドルの起源は一体どこからなのか…これには色々と諸説があるでしょうし、異論反論もあるかと思います。 まぁ一般的には ザ・ビートルズであったり、シルヴィ・バルタンなんでしょうな。『アイドルを探せ』(1964年)って言ってるぐらいですからw では日本におけるアイドルの発祥はいつどこからなのか…いや、厳密に言うと「アイドルと呼ばれるようになったのはいつからか」。

          かーやんの「歌謡曲って何だ?」第3回「アイドルの起源とは?」