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【不確実な今こそ読んでおきたい】 まわり道こそが近道となる

まずはお礼から言わせてください。

先日の記事「【思考のお手本でした】 ”自分の当たり前”を疑う」
たくさんのスキをいただききました!

いつも読んでいただいているみなさん、ありがとうございました。

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まだご覧になっていない方はよろしけばこちらから▼

先日の記事はざっくりいうとこんな感じでした▼

✅ アイデアを生み出すための障害はこれまでの固定化された価値観である
✅ 価値観を取り払うために必要なのは外在性という考え方である
✅ 自分の価値観以外に意識的に触れることで外在性を磨き、「当たり前を疑うこと」が重要

ここでとりあげた「外在性」に近い考え方、
つまり
幅広い知識をもつことのメリットを扱う書籍と出会いました。

2020年の書籍になりますが、本日紹介するのは
RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる
というものです。


デイビット・エプスタイン

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作者のデイビット・エプスタインさんは
アメリカの科学ジャーナリストです。

アメリカの科学ジャーナリスト。
ネットメディアのプロパブリカ記者、元スポーツ・イラストレイテッド誌シニア・ライター。
同誌でスポーツ科学、医学、オリンピック競技などの分野を担当し、調査報道で注目を集める。記事の受賞歴も多い。
コロンビア大学大学院修士課程修了(環境科学、ジャーナリズム)。

略歴にあるとおり、スポーツの記事を専門に扱っています。

本書でも、「プロスポーツ選手がどうしてこのような偉大な成績を
成し遂げられたのか」という誰もが知りたいテーマを、
実際の選手の幼少期からの経験や育成などを
詳しい研究した事実にもとづいて書かれています。

それでは早速みていきましょう▼


「一万時間の法則」はウソ?

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語学学習などでよく言われている「一万時間の法則」はご存知でしょうか?

一つのスキルをマスターするのに、
おおよそ一万時間を要するということです。

この法則について著者は否定はしないものの、
「ある条件」をつけて解説します。


「狭い領域で、ルールが厳しく決められている
『親切な環境』であれば、この一万時間の学習で上達する」

この例として、チェスやゴルフなどを挙げていました。

つまり、

・ルールが決められている
・決められた自分のターンでプレイができる

こういった特徴をもつスポーツや領域においては、
一万時間の法則は成り立つそうです。


一方、テニスや外科手術など、
「その場で状況がかわり対応を求められる
『意地悪な環境』の領域では、
一万時間ルールは当てはまらない」
とのこと。

こういった領域で、固定化されたケースばかりを練習しても、
少しでも状況が変わるとそれに適応できなくなってしまうそうです。


本日、今回この書籍をご紹介したかったのは、
こういった『意地悪な環境』は
一部の特殊なスキルをもった人たちの話だけではなく、
私たち会社員にとってこそ身近な条件といえるからです。


不確実性の高い環境

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最近のビジネスの環境はVUCAと呼ばれます。

「VUCA(ブーカ)」とは、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字をつなぎ合わせた言葉です。 これら四つの要因により、現在の社会経済環境が極めて予測困難な状況に直面しているという時代認識を表します。

こういった環境はまさに先にあげた『意地悪な環境』といえます。
つまり、決まりきったルールで物事が運ばない環境です。


よく新入社員の時に上司から
「言われたことだけやるな」なんて言われますが、
まさにこういった不確実性が高い環境においては、
決まりきった答えのみがあるわけではありません。

正確にいうと、これからは
「上司から言われたことすら合っているかどうかもわからない」時代
といえます。

ではこういった不確実性の高い環境に適応できる能力は
どう育てればいいのでしょうか。


幅広い経験をするメリット

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本書で、環境変化に適用する能力を育てるには、
多様な練習をすることと述べています。

多様な練習、といっても
テニスのサーブとレシーブのような幅ではありません。


書籍で挙げられた驚くべき例をご紹介します。

世界的に有名なノーベル賞を受賞する人たちは、
その領域の専門家であると同時に、
俳優、ダンサー、マジシャンなどのパフォーマーである確率が
一般の人よりも22倍高い
とのことです。

え、俳優?ダンサー?
そんな幅?!

驚きかと思いますが、そうなんです。

このことを著者は、
「全くの異色の幅広い興味が、
専門領域の知識からは得られない洞察を生み出している」
と述べています。

このような幅によって、どういったメリットがあるのでしょうか?

それは、ただしい予測ができるということです。

実は、
誰もが思いつかなかったアイデアや、
誰もが経験してない環境下での解決策を考える上で、

これまでの知識だけでは答えが出ない、
もしくは答えが外れてしまう。

一方、全く別の領域に置き換えて考える方が、
正しい推論を導くことができる、
というのです。


これはかなり新しい考え方ですよね。

会社においても、
これからは誰も経験したことのない条件下で
新しいことをしなければなりません。

これまでの社内の知見だけでは対応できない、
誰もが簡単に思いつかないものは、
今ある仕事を突き詰めるだけではなく、
時には全く関係のないジャンルから着想して、
柔軟に新たな答えを探していくことが必要になってきます。

一見するとまわり道のような、多様な経験が
実はこれからの近道なのかもしれません。


このほかにも、

・幼少期の早期学習、早期専門化のデメリット
・就職時の仕事とのマッチングの判断時期

など、おもしろいトピックがたくさんありますので、
ご興味をもたれたらぜひ一度手に取ってみてください▼


最後まで読んでいただきありがとうございました🙇‍♂️
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