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他国と比べた、日本で子供を産み育てることの過酷さ

娘の小論文のお題から、日本の女性の子育ての実情の話になり、日本で子供を産み育てることが いかに大変か、ということに改めて気づいた。日本に住んでいると、今の状況しか知らないから、それを当たり前、と思って受け入れざるをえない、そんな風になってしまうのだが...

日本人にとっては当たり前のことだけれど、中国人は驚く

私は四人の子供をほぼほぼワンオペで育ててきた。転勤族なので両親の助けは一切求められない。30代の頃は凄まじかった。主人は毎日朝2時に帰宅。電車がないので 当時2歳と0歳だった上の二人を寝かせて(0歳は、授乳をしてから出れば、戻るまでは寝ている) 車で迎えに行った。そして彼は6時には家を出て、週末も働いた。綱渡りのような毎日だった。また、7年間の単身赴任のときは、本当に自分一人しかいなかった。でも、自分しかいないから、歯を食いしばって、何度も折れそうになりながら、時には泣きながら子育てした。

上海の女性は?天と地ほど違って、実に恵まれている。女性は共働きが当たり前。子供が生まれると、自分たちの両親が面倒を見てくれる。両親が地方に住んでいても、子育ての手が必要な期間は、上海に引っ越してまで面倒を見てくれると聞いた。それは珍しいことでもなんでもない。私の友人も産後3ヶ月で職場復帰して、普段は両親にみてもらい、ちょくちょく両親に子供を預けては友人と旅行。お正月は日本へ10日間ほど旅行。日本のママには考えられない。たとえ自分の親であろうと、乳幼児を10日も預けて旅行なんて。

諸外国はどうなの?

男性の育休取得率もずば抜けて低いのが日本の実態。特に北欧あたりの取得率と比べると、ただただ悲しくなる。でも仕方ない、育児のために、仕事をしばらく休むなんて、プラスに取られる文化ではないから....

こんなに大変な日本のママだから、少子化が進むのは無理もない。少子化対策とて、早急に、と叫ばれて久しいが、対策が功をそうしているようにも見受けない。抜本的な改革をしないと 到底無理だろう。

少子化対策で成功している、例えばフランス。一言で言うと、産めば産むほど、特に三人以上産むと、国からかなり手厚い補助が受けられる、それも年収制限のようなケチな条件は設けていない。「あ〜、フランスに移住したら天国なのに〜」とぼやいたのを覚えてる(笑)四人って、結構国に貢献してるよね?と。

日本のママは本当に過酷だ

私の時代と違って、今の子育て世代は、夫婦共働きがスタンダード。核家族だけれど、子供が生まれたからといって、上海のように、地方から親が転居までして孫育てにやってきてくれることなんてあり得ない。欧米のように、主人が育休を取って手伝ってくれる、というのもまだまだ難しい。だから都会では、妊娠とともに保育園に申し込む。待機児童の問題もまだ解決されていないようだし...

本当、女性は厳しい環境に置かれていると思う。

私がなんとかやってこれたのは、働いていなかったからだと思う。

最近のニュースに思う

子育て世代への政府の助成は?今回の新内閣で不妊治療に保険適用、と言われているが、それはそれで必要だ。だけれど、それだけでは付け焼き刃の政策に終わるのでは?不妊の原因はどこにあるのか?

女性の高学歴化・晩婚化、ストレスなどなど。(原因として考えられるものを娘と考えてみた)そこの部分にメスを入れて、社会の体制を変えていかない限りは、少子化にも歯止めがかからないままだだろう。

子供はこれからの日本を担う宝。日本が、女性が安心して 子供を産み育てることができる国になるのは あとどれくらいかかるのだろう?

願い

どうか 国には、長期的・短期的な両方の観点から 効果の上がる政策を実行してほしいと思う。

私にも20代と10代の娘がいる。この子たちが 結婚して子供を産む時、少しでも女性の置かれる環境が良くなっていることを 祈るばかりだ。

娘の小論文から、思わぬ深い話になった。


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