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軟水のたそがれ【フォトエッセイ】

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毎週日曜日の夜に更新 社会心理学の立場から感じたことをツラツラと… 日常が冷たく流れてしまうその前に、身近な温もりに気づいてもらえるような、そんな文章を意識しています。 写…
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2020年3月の記事一覧

水のように流れに流されず自ずから流れる

水のように流れに流されず自ずから流れる

僕は、水のような生き方をしたいと思っている

水から連想するものといえば、例えば何が思い浮かぶだろうか…

天然水はもちろん、川や海、雪や雨、お酒やジュースにも水は使われているし、僕らが必ず触れている空気にも水分は含まれているよね

様々な水の、自然なふるまいを観察していると、人間のありのままのふるまいと同じだなと感じることが多々ある

僕らは天然水のような潤いを持っているし、時に、誰かの心地を和

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黄昏時に潜むしっとりとした情感

黄昏時に潜むしっとりとした情感

僕は『たそがれること』が好きだ

たそがれる(黄昏る)とは、日が暮れて空が薄暗くなる様子や、盛りを過ぎて衰えていく様をあらわす言葉

現代では、物思いに耽ったり、ぼーっとするという意味で使われることも多い

『たそがれ』の語源は『誰そ彼』

目の前にいる人が識別できなくなるくらい暗くなって、「誰ですか、あなたは?(誰そ彼)」と尋ねる頃合いとなった時間帯が、黄昏時

・・・ここ1年ほど、僕は黄昏時の

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アイデンティティーとパーソナリティーの溝を流れゆく時

アイデンティティーとパーソナリティーの溝を流れゆく時

「自分とは何者か?」という自問自答を、僕は幾度となく重ねてきた

何かしらの答えを見つけたとしても、「本当にこれが自分なのか?」という問いを繰り返す

毎度のごとく、心にうねりを感じながら、波打つ感情と向き合ってきたように思う

・・・さて

「わたしはこうゆう人間だ!」と考えたことが、実際の自分と同一であるという一貫した自覚を持った時に、人は『アイデンティティー(自我同一性)』を獲得する

アイ

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必要とする人へ『自分を届ける』ということ

必要とする人へ『自分を届ける』ということ

僕は昔から、自分のことを語るのが苦手だ

子どもの頃のエピソードや「最近あった面白いこと」といったような、自分の身に起こった出来事がサラッと出てくる人のことを、とても羨ましく思っている

きっと心の奥底では、自分に自信がないのだろう

・・・だからこそ僕は、ドラマが好きだ

映画やテレビ、漫画といったフィクション作品に登場する人物の生き様に自分自身を投影して、うっすらと命の片鱗を感じ、自らを愛して

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僕の心はいつまでも青いまま

僕の心はいつまでも青いまま

”情”という言葉に、僕は惹かれてしまう

心情 感情 人情
友情 愛情 風情 表情

・・・情がこもった言葉はたくさんあって、それらは心の動きを表すものだ

そして人は、様々な『心情』を抱えて生きている

「確かにそこにある」と心に感じているのだけれど、言葉にすることはできないような、繊細で複雑な情を内に秘めている

それを言葉にして外に出そうとすると…

「いいね!」「好き!」「嫌い!」「びっく

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