見出し画像

この世界・時代に必要なのは穢れたものから自分を守るという事だ

小さい頃から人の感情を読み取るのが得意だった。

作り笑いなのか心の底からの笑いなのか
気を遣っているのか気を遣っていないのか
嘘を言っているのか本当の事を言っているのか

これらが一瞬でわかってしまう。

世間ではこの能力は羨ましがられるのかもしれない。
しかし本人にとってはそうではないことの方が多い。


幼稚園の先生の作り笑顔、
平気で着く嘘、えこ贔屓など全てが理解できた。
心の奥が汚れている先生もいた。それが恐怖だった。

だから幼稚園では、心が美しい先生に
ずっとひっついていた記憶がある。


だから「嘘をついてるな」とか
「無理して笑っているな」とか
そういうことが理解できてしまうと
悲しくなってしまう。


一方でこの能力が役立つこともある。

それは世界の美しさに関することである。


道端に咲く小さな花の美しさや繊細さに心を打たれ、
多くの人がスマホの画面に釘付けの中
電車の窓から美しい景色を眺める。

なんともない日常の風景に心を動かされたりもする。


人間嘘をつけているようで嘘をつけていない。
ほとんどの場合相手にバレている。
作り笑顔もそう。相手にバレる。


人間性や性格は年月が経つにつれ顔に滲み出てくる。
身体は嘘をつかない。

だからこそ汚れたものから自分の心を必死で守る。

この世界に美しさを少しでも吸収して浄化する。

そこをしっかりと徹底してやらなければ
自分の心もどんどん汚れていってしまう。


自然物は心を浄化してくれる。

一方で人工物はその逆であることが多い。


街中を歩いていると至る所に広告があり、

「お前は今のままじゃ不十分だ。この商品を買え」
「このサービスをつかえ」
「もっと、もっと」

と語りかけてくる。


人間の本能を利用して、
作り上げた美男美女がそこらじゅうに貼られている。

それをみて大多数の人は「この人に比べて自分は」
と思ってしまうだろう。

それは仕方のないことだ。人間の本能なのだから。


こんな時代、こんな世界に必要なのは

汚いもの、穢れたものから自分を守ること、

美しいもので周りをかためて自分の心を浄化することだ。


もう一度「人間として生きるとは何か?」

「何が大事なものなのか」を自問自答したい。


魅力的な笑顔で「お前は不十分だ」と語りかけてくる広告を睨みながら。


吉田カオル

頂いたサポートは、書籍代に使わせて頂きます!サポートをしてくださる方ありがとうございます!泣いて喜んでいます!