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シンプルゲームでプログラミングを学ぼう!(13)「スプライトの変身術を使おう!」

シンプルゲームでプログラミングを学ぼう!(13)「スプライトの変身術を使おう!」

今日のサンプルプログラム・・・> こちら

※できれば以下の記事をさっと見てから開いてくださいね!
※はじめてこのページにお越しの方は、シリーズ(1)からご覧いただき、各回ごとにサンプルプログラムをさわって頂けるとうれしいです。

これまで、サンプル教材 落ち物系ゲーム「ボールドロップ」を少しずつ進化させてきています

先回のおさらい → こちら(Scratchサイト)

前回の記事 → こちら

毎回、少しずつ進化してきました。ゲームとしての基本部分はかなりできてきたかと思います。

前回の成果
クローンを使って、ボールの数が自由に増やせるようになりました。クローンができるタイミングで、【ランダム秒の待ち時間】を組み込む”ずらしテクニック”を使ったり、【ずっと・・大きくなったり・小さくなったり・・繰り返す】を組み込む”見た目変化テクニック”を使ったり・・・

一つずつのボールが何だかそれぞれの個性をもった生命体(大げさかな)に見えてくるのではないでしょうか?

今回の進化ポイント

ボールの形(コスチューム)をいろいろにする

これまで、ボールの形、丸だけでしたが、いろいろな種類の形があると楽しそうです。

もとのボールスプライト複製を作って、一つずつコスチュームを変更するという方法もありますが、前回の流れでスプライトは1つだけで、そのクローンを作るというやり方でここまで来ています。さて・・・

元の形のコスチュームが”丸”ならそのクローンもそのまま”丸”になります。元の形が”丸”でも、クローンは別の形になることはできるでしょうか・・・

できます!  

Scratchでは、一つのスプライトに、コスチュームをいくつでも追加することができます。

そのスプライトが丸いときに、できたクローンなら丸いし、四角なら四角のクローンになります。だから、元の形を変えてから、クローン作ればその形になります。

もう一つの方法は、クローンになってから形を変える方法です。クローンができたタイミングで【コスチュームを・・・にする】とか【次のコスチュームにする】を組み込めばいいのです。

どちらの方法にしても、元のスプライトが、いろいろなコスチュームをもっていなければ、そのクローンも着替えようがありません。

プログラムコードは後回しにして、まずはボールのコスチュームを増やしましょう。

Scratchはもともといろいろなコスチュームをもっているので、それを追加することもできます。

今回は、もとの形(丸いボール)を、複製して増やしてから、それを変形させます。

削除・複製・変形・・・

Scratchのコスチュームエディタはスグレモノです。その機能の全てを説明することはここではできません。

ただこれはマニュアル本を読むより、さわって・遊んでマスターした方が楽しいし、スキル向上は早いです。

丸いボールの縁(へり)をつまんで伸ばしてみたり、縮めてみたり、コピ-して、移動して、回転させたり、別の所に貼り付けて重ねたり・・・およそ想像できることはすべてできます。

話が逸れて恐縮ですが、かつて受け持った支援学級で「Scratchでオリジナルロボットを作ろう!」という授業をしたときに、「”四角と丸”だけの元のロボットを変身させよう!」と投げかけ、3分間限定(※1)で、担任のボクが大型モニターで実演してから子どもたちに投げかけたことがあります。
(※1)長い説明を聞くことが苦手な子には時間限定が必要ですので・・・もっとも誰に対してでもこの方がいいとは思っています。
結果・・・子どもたちは、あれこれ自由に試しながら、どんどんいろいろスキルを身につけていきました。友だちの発見を大型モニタで共有してお互いに刺激し合って、次々に個性的なオリジナルロボットを作り上げていきました。

Scratchでオリジナルロボットを作ろう!MY実践より

ここで、多機能であるが故に、少しわかりにくくなっていてそれがミス?につながる点を説明します・・・

このコスチュームエディタは、ビットマップ形式とベクター形式のエディタが同一エリアで重なっていて、パッと見ただけでは区別がつきません。:

ベクター形式とビットマップ形式

たとえば・・・ボールの形を元にそのちがいを説明します。
最初の段階では、こんな画面(上の左側)です。
これはベクター形式です。

ここにあるのは、画用紙に絵に描かれた丸の絵ではなく、画用紙の上に置かれている丸い形の部品だとおもってください。

その部品は、動かしたり、変形したり向きを変えたり・・・さらには、他の形の部品をつけ足して重ねたり・・・他の部品もそれぞれ独立した部品なので個々に動かしたり、変形したりすることができます。

たとえば元になるボディをつくっておいて、そこにいろいろな形の部品をくっつけることもできます。

ベクター画像のイメージです!

全ての部品は独立していて、切り貼り・変形・自在です!

これはベクター形式の画像だからこそできる技です。

しかし、これを <ビットマップに変換>してしまうと・・・意図的であっても、そうでなくても、ボタン一つで変換されてしまいます。

ためしに、上の絵をビットマップ形式に変換すると

一瞬にして、一つのかたまりの絵になってしまいます。
(数回までなら、やり直しボタンで元の形式にもどせますが、ファイルをいったん保存してしまうと元には戻せません)

このように説明してくると、ビットマップ形式は、よくないように思われるかも知れませんが、ビットマップ形式しかできないことがたくさんあります。

ビットマップ形式は、画用紙にクレヨンで直接絵を描くイメージです。しかも消しゴムで好きなところを消せますし、失敗してもやり直しボタンが使えます。

たとえば、ロボットの手に、お花を持たせたり、お腹をくりぬいて、すかしてみたり・・・一部の部分をコピーして好きな所に貼り付けたり・・・これはこれで自由自在です。

いちいち部品を作って変形したりするのは結構大変な作業ですが、直接ペンで書き込むなら簡単です。

小さなお子さんならこちらの方が直感的に扱えると思います。

ここの部品を、ビットマップ形式で作成してから、それをビクター形式に変換してから、今度はそれをコピーして、別のコスチュームに貼り付けて、部品として使う・・・なんていうこともできます。

ビットマップ形式もおもしろいです!

こういった技が、Scratchというツールでシームレスにできてしまう・・・ここがすごいことなのです。

さて・・・このようにして、ボールのコスチュームをふやしてみました。 今回はベクターモードで変形させて作りました・・・一つだけ、ビットマップ形式で手を加えてから、ベクターにももどしたコスチュームがあります・・・

一部分をくり抜くことは、ベクター形式ではできませんので・・・ベクタ-形式をビットマップ形式に変換すると、画像が少し粗くなってしまいます。

いろいろなタイプのコスチュームができました!


さあ、今度はこれらのコスチュームが次々に現れてくるプログラムをつくりましょう・・・今回はここで時間になりました・・・としようかな? と思いましたが、ここまできたので進めます!

使うコマンドは、【次のコスチュームにする】一つです。

クローン作るタイミングでこのコードを組み込むだけです。

この一つで大きな変化!

今日のサンプルプログラム・・・> こちら

今回の進化ポイントはいかがでしたか?
楽しめるゲームになってきたでしょうか?

せっかくここまできたのだから・・・あそこを・・・

ここをこうしたい! もっとこうしたい!

そういう思いが高まってきた人は、次回の記事もぜひご覧ください。
       ・・・次回に続く・・・

前回までの記事もご覧くださいね。

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