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【自己主張】娘にある日「メイクしたい」と言われたら

「ママ、私メイクしてみたい。」

ある日、中学生の長女に言われた。
毎回のことながら、子どもたちの発言はいつも突然でびっくりする。

「赤ちゃんってどーやってできるの?」
と聞かれた時も、

「明日、男の子を家に呼んでもいい?」
と言われた時も、私の心の準備は出来てなかった。

次から次へと、母に投げかけられる予想外のセリフたち。子育てはそんなことの連続だ。

さーて!どうしましょうか。

「まだ早いでしょ!」

それとも、

「してみたらいいんじゃない?」

あなたは、どっちのタイプでしょうか?

もしあなたのお子さんが、中学生で

「メイクをしたい」
「髪を染めたい」
「ピアスをあけたい」


と言って来たら。
これは男の子も女の子もあり得る話だ。

どうしましょう。

さぁ、いっしょに、考えよー!


結論から言うと、私は断然、

「してみたらいいんじゃない?」

のタイプです。

それは本人の意思、いや、興味を尊重したいという想いがあるから。

やってみたいという事は、やらせてみたい。
もしかしたら、それで何か好きなことが見つかるかもしれないし!

でも、もちろん、あらかじめ注意事項は伝えてから、という前提があります。

私は長女に「メイクしたかったらしたら良い」と伝えてます。ただ、もちろん学校にして行くのはダメ。休日や出かける時ならOKと。

ただ、髪を染めるのはまだダメかな。
ピアスもまだやめてほしい。

ここには、私なりの線引きがある。

まず、娘の通う中学校には校則がある。
もちろん、メイクも髪を染めるのもピアスも禁止。

校則は、守るべきだとおもう。

海外の校則と比べて、日本の校則は厳しいとか、本当に意味があるのか、なんてことはいったん置いておいて、今定められているルールは、その学校に通うと決めた以上、守るべきだ。

もし校則に納得がいかなのであれば、真正面から戦ったらいい。

なので、今のところ私の境界線はそこにある。

メイクは、土日や出かける時などはOK。
メイクはすぐに落とせるから。でも、染髪やピアスは原状回復がすぐには出来ないので、ダメ。

逆に、今後、娘が校則の緩い高校に行くことになり、染髪もピアスも許されるのなら、私はきっと両方許可するだろう。

ただ、長女は、校則の厳しい女子高が第一志望なので、多分今後もしばらく出来ないだろうけど。

次に、メイクをしてもOK、と一言にいうが、条件と注意事項はある。

私が中学生がメイクをするということを許可した上で、長女に伝えたことは、こちら。

①ファンデーションは塗るな!

これは40代を迎えた母が、腹の底から絞り出す、血のにじむようなメッセージだ。

「ファンデーションは塗るな」これはすなわち、
「若い毛穴をわざわざふさぐな!!」と同意語である。

10代は、基本お肌がキレイ。
保湿能力も我々よりは高いだろうし、脂質の分泌も活発。それを粉やリキッドで埋めてはいけない。

逆に、10代だからこそのニキビやお肌のマイナートラブルもある。それなら尚更ファンデーションはすべきでない。お肌に負担になるし、肌荒れのリスクも高まる。

最近は、お肌に良いファンデーションとやらもあるらしいが、塗らなくてもいいなら、塗らなくていいじゃないか。

どうせいつか、下地もリキッドもパウダーもコンシーラーも、全部駆使して毎朝せっせと毛穴をふさがなければいけない年齢がやってくる。それまでは、肌を大事にしてほしい。

あ、日焼け止めは塗った方がいい。これは大事。

②アイメイクには気をつけろ!

ファンデーションを塗らないとなると、あとはアイメイクとリップをフル活用しかない。でも、アイメイクには気を付けてほしい。

なぜならば、アイメイクは
大事な大事な「目」に近いからだ。

最近の子たちは、目のキワッキワまでリキッドのラインを引いたりするし、ポロポロ落ちそうなくらいデカいキラキラをまぶたに塗る。

あれを見ると、いつか目に入っちゃうんじゃないかと、おばちゃんは心配になる。

実際うちの英語教室の生徒でも、毎回バッチリメイクで来ている子がいたが、ある日、目元が赤く腫れてしまっていた。どうしたの?と聞くと、新作アイライナーが合わなかったと教えてくれた。

安いメイク用品も巷ではたくさん売られている。でも娘には、アイメイクは特に安すぎる物には気を付けて、と話している。あと、目に入りそうな大きめのグリッターも避けてほしいところ。

…とはいえ、メイク後の娘のまぶたは基本キラキラ輝いている。ま、輝かせたい気持ちもわからんではない。

しかも、アイラインは目尻より長めにしっかりリキッドで引かれている。Youtubeで研究したらしく、多分私よりアイライン引くの上手なんじゃないかな?と思う。

長女いわく「ま、私、習字やってるからね!」だそう。

そうか。書道習うとアイラインも上手になるのか。知らんかった。

③「メイクをしている中学生」が世間からどう思われるかは理解しておけ!


一番伝えたいのはこれである。

世の中には「メイクをしている中学生」を快く思わない人も多いはずだ。本人だけじゃなく、それを許す親のことも含めて。その気持ちはとってもわかる。

だから、それを娘にも伝えている。

メイクはTPOを守った上で、してもいいと
"ママは”思う。

でも、そんな考えの人ばかりではないし、メイクをしているあなたの姿を見て、眉をひそめる人もいる、という事は理解してほしい、と。

それは、親友のお母さんかもしれないし、近所の人かもしれない。きっと、思ってるより近くに、思ってるよりたくさんいる。
多分、まだまだ多くの人が、中学生メイクを良く思ってないだろう。そりゃそうだ。学生の本業にメイクは必要ない。

だから「中学生でメイクをするなんて…」と思われるリスクを理解した上で、覚悟を持って、メイクしろ!それなら良い。

これは、きっと他のファッションも同じ。

髪を染めたい。ピアスをあけたい。
これからそんなことも思うかもしれない。

「人は見た目じゃない」とは言うけれど、人の印象は3秒で決まり、その55%が視覚情報だとも言われている。「見た目」で判断されることは、現実としてある。

その年齢で、それを行うことに、現在の日本ではどんな評価がされやすいのかを考えて、そのリスクを踏まえた上でもしたいのなら、したらいい!それが「責任」だ。

また、体に残る影響もある。髪を染めたら、頭皮も髪も痛むだろう。
ピアスの穴はいつかふさがるかもしれないけど、穴のあとは残るだろう。

もしかして、タトゥーを入れたいなんて日も来るかもしれない。

タトゥーに関しては、基本消えないし、公共の温泉やプールが利用できなくなる可能性がある。タトゥーを入れるのも痛ければ、消すのはもっと痛いとか。しかも、お金も時間もかかるらしい。

母の人生ではなく、あなたの人生だから、後悔のないように好きなことをしたらいいとは思うけど、リスクを考えて、本当に、よーく考えて、いろんなことを選んでほしい。


…って、こんな偉そうなことを書いている私だが、そんな私は、キリスト教系の校則の厳しい女子高に通いながらも、母の「髪が黒すぎると表情が暗く見える」という教えで高1で初めて髪を染め(←どんな母)、高2でバーバラに同意書を書いてもらってアメリカでピアスをあけて日本に帰ってきた。よく推薦で大学に入れたもんだ、と思う。

大学の推薦試験には面接があった。
でも、ちゃんと外見面もクリアし、合格する事が出来た。それには理由がある。

私が問題なく推薦の面接をくぐり抜けられたのは、受験生の時、国語の先生からもらった素晴らしいアドバイスのおかげだ。

高3の夏、
その女の先生はクラスみんなの前でこう言った。

「推薦がかかっている人たちに伝えます。

推薦の面接当日に向けて、外見面で
"これだけは今から絶対にやっておいて!”ということが一つだけあります。

今、この中で校則を破っている人。
その茶色い髪は染め直せばいい。ピアスの穴は面接当日、コンシーラーでふさげばいい。メイクはしていかなければいい。でも、直前ではどうにもできない事がひとつだけある。それは何だとおもう?」

「な、なんですか?」

「まゆげです!!」

まゆげ!!!!・・・なぜ?

「あなたたち、そのメイク落としたらまゆげがないんじゃない?(当時は細眉が流行だった)

当日ノーメイクなのに、眉毛だけ書いて行ったら不自然だし、だからと言って、完全ノーメイクで行っても、まゆげだけがなくて、
『ああ、この子普段はメイクしてる子なんだな…』ってバレます。まゆげだけはごまかせないのです。だから君たちに告ぐ。

今すぐ、まゆげを生やせ!

今から生やせば、面接当日までに間に合うからー!!」

先生のアドバイスを聞いて、その日から、私は眉毛を伸ばし始めた。

ボーボーになっても、面接のためだと我慢して、面接が終わるまでお手入れしなかった。

おかげで、大学に合格出来ました。
先生、ありがとう!!

これは、今年受験生の長女にも、同じアドバイスをしてある。メイクはしても、眉毛はノータッチでいけ。

受験を控えた、皆様。

そして受験生の子を持つ親御さんは、
是非お子さんに伝えて欲しい。

面接が終わるまで、まゆげはいじるな!!

…え?
今日、これ、なんの話だったっけ?


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