見出し画像

ウクライナ情勢は日本を変えるか ーー非左翼化、反右翼化のためのメモ

ロシアのウクライナ侵攻は間違いなく悲劇だが、意外なside effectとして、日本をよい方向に変えるかもしれない。

政治(左派政党が「拒否権」を持つ構造)、マスコミ(朝日、毎日)、論壇(アカデミズム含む)を、「非左翼化」する好機となるかもしれない。

これまで、政治、マスコミ、論壇(アカデミズム)の左翼的抑圧により、憲法が改正されず、日本はまともな(市民にアカウンタブルな)軍隊を持てず、軍事研究もできず、現実的安全保障を築けず、世界平和に対する主体的貢献も制限されていた。

しかし、ウクライナ情勢により、変化のきざしがある。

細谷雄一さんのツイート
今回のウクライナ戦争は、構造の展開も複雑で多面的なため、これまでの学界の巨大な権威やタレント学者、特別な利益を有する政治家など、メディアで活躍していた方の「権威」がこわいほど見事に崩れている印象。この10年でものすごい速度で世界は変わったのだが、それを無視あるいは傍観した災いか。
https://twitter.com/Yuichi_Hosoya/status/1503066788136955909?s=20&t=7vDQqbCiMDJWRFu1JC6PYg
池内恵さんのツイート
キーンやサイデンステッカーは歴然とした「軍事研究」で日本語をやったのですが、東大では研究室員が「軍事アナリスト」と新聞に書かれただけで「この肩書きの使用をやめさせろ」と大学「最上層部」から私がお叱りを受けました。先輩方はこの不正常な状態に指一本動かしてこなかった。だから負ける。
https://twitter.com/chutoislam/status/1502944811644596225?s=20&t=5xfZzrUw53nuw9LfwW8pLg
我々より一回りぐらい下の年代は、社会主義陣営が消滅した後に育ったので、「共産趣味」として無害なサブカルとして消費するセクターがあったんですよね。我々は社会主義がもたらした重圧を上の世代から直接受けたから嫌で触りたくなかった。「復活したソ連」に対応できる人がこの中にいるかも。https://twitter.com/chutoislam/status/1503075440759615492?s=20&t=CmTi-EUGFdlT-tYYcyDBMQ
日本学術会議(2017)
「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」「軍事目的のための科学研究を行わない声明」の継承
https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/gunjianzen/index.html


いっぽう、この状況は、右翼も活気づけており、こちらも警戒する必要がある。

憲法改正にしても、保守タカ派の発言が突出すると、かえって市民の警戒を呼んで、建設的議論を後退させるだろう。

また、いまロシアが非難されるのは当然としても、嫌中や嫌韓の言論が野放しとなるのは、安全保障上も不利益を招く。ロシア、中国、韓国(朝鮮)に囲まれた日本の地政学的条件は、ずっと変わらないのである。

そして、天皇制的統合の強化(不敬罪の復活や教育内容への国家干渉)は、当然ながら市民的自由への脅威となる。


安全保障論議、憲法論議、そして夏の参院選など、またコロナ後の経済情勢などをにらみ、日本を「非左翼化」「反右翼化」して、若い世代にまともな国家が残せるようにしたい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?