[Day 092-098] Municipal Engineer / 地図に残る仕事。
私の青年海外協力隊の職種は「行政サービス」。ただ、一口に「行政サービス」と言っても幅が広いですが、私の場合は、大学では「都市工学(Urban / Municipal Engineering)」を専攻し、鳥取県では土木職(Civil Engineer)として働いてきたので、都市計画や土木、まちづくりといった分野でエンジニアとして強みが活かせたらと思っています。配属先のウェストモアランド県(ウ県)は英語で「Westmoreland Municipal Corporation」ということと、「Urban(都会)」よりも「Municipal(地方自治)」の方が私のやりたいことにシックリくるので、私の職種を言い換えるなら「Municipal Engineer」が良いなぁ、などと思った10連休の恩恵に全くあやかれない今日この頃でした。
Digital Mapping
冒頭の『地図に残る仕事。』は、言わずと知れた大成建設のキャッチコピーで、建設分野に携わる方々のやりがいの1つだと思います。
さて、配属先で与えられた業務で、ウ県の県管理道路の整理をしています。というのも、日本における「道路台帳」のようなものは少なくともウ県には無く、おおまかな起終点と延長くらいの情報が載った一覧しかありませんでした。そこで、既存の地図と同僚にローカルな地名を確認しながら、まずはマッピングすることにしました。
最初は「Googleマップ」が良いと思ったのですが、日本のように既存道路が網羅されておらず、自分で新たに道路が描く必要があることに気づきました。そこで、色々探した結果、「OpenStreetMap」(OSM)という市民が自由に地図を編集できるプロジェクト・サイトに辿り着きました。
OSMは平時の地図としての利用だけでなく、避難所や避難経路等の情報や土砂災害等の危険箇所の情報などをマッピングした「ハザードマップ(Hazard Map)」や大規模災害時の救援活動のために緊急・集中的に地図作製を行う「クライシス・マッピング(Crisis Mapping )」という災害支援活動にも活用されています。実際に、東日本大震災や熊本地震においても「マッパー(Mapper)」と呼ばれるボランタリーな災害支援活動が行われました(参考:「自由な地図「OpenStreetMap」:みんなで作って活用する地図情報」目黒 純 著)。
マッピングは非常に地味で地道な作業ですが、県内道路や地名等を知る勉強にもなるため一石二鳥。マッピングが完了したら、現場で道路幅員や整備状況などを調査・測量して情報を充実させていきたいと思います。ジャマイカの小さな「地図に残る仕事」は目下進行中です。
Mango
マッピングの話題ですっかりボリュームが多くなってしまったので、今回はトピック2つだけでご容赦を。同僚に待望のマンゴーをもらいました。同僚に教えてもらったように「皮を剥いてかぶりつく」と、甘くてジューシーで美味しかったのですが、歯の隙間に繊維質がビッシリ挟まりました。ナイフでスライスするのが正解のようです。次回はあの「サイの目」に切込みを入れて食べてみたいです。