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シリーズ『TRIGGER』

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本編4作品、スピンオフ2作品からなる怪奇短編小説シリーズ
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『TRIGGER 2 -調伏-』(下)

『TRIGGER 2 -調伏-』(下)

──そろそろ起きてくれないか?

その声で私は目を覚ましたが、今一つ自分が何処に居るのか判らない。体は宙に浮いているようだし、皮膚の感覚もほとんど無い。

そもそも肉体の存在自体がかなりあやふやだ。

怖くなって少し手を動かしてみるとヌルリとしたものが纏わりついて来る。それは温かくも冷たくもない、体温と同じ温度の液体のようだ。

漸くそこで自分の肉体が存在しているのを確認できたが、ここがアイソレー

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『TRIGGER 2 -調伏-』(中)

『TRIGGER 2 -調伏-』(中)

病院に着くとポツリポツリと雨が降り始めた。

真崎は相賀小鉄から事前に聞いていた番号に電話をする。時刻は17時半を過ぎていた。

「もしもし、柏木です」

若い男が出た。

「真崎です。柏木君の携帯でよかったよね。何だか微妙な時間になって申し訳ない」

「いえ、いいんです。今日はもう仕事も終わりですから。それより真崎さん……」

声から慌てた様子が伺える。

「その紋峰さんですが、さっき例の二人組

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