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【かいとの読書録】2021年2月

人を巻き込むのは「本当にやりたいことじゃないとダメ」

こんにちは。かいとです。

今月はビジネス書や実用書よりも創作活動をされている方々の想いにふれる読書が多かった1ヶ月でした。

3月1日で創業から3年目を迎えることになった会社にて新しく大きなことに挑戦する準備を進めているのですが、その中で「自分の本当にやりたいこと」を直視する重要さを感じていることが関係していると思います。(これはまた後日書けたらいいな)

2月の学びは「人を巻き込むならば、本気でやりたいことじゃないとダメ」ということです。本当にやりたいことだからこそ人を惹きつけることができるのだと、すっと腹落ちしました。自分らしくいること、感性を大切にすることに気づけた、そんな読書が出来て結構満足しています。

皆さんの読書の一助となると幸いです。3月も楽しんでいきます。


罪と罰 下巻

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先月から読み進めていた罪と罰をようやく読み切る事ができました。文庫本で上下巻500ページずつ、1000ページを超える人類史上最高傑作と言われる作品を読み切れた自分をまず褒めたい。結構すごいやつかもしれない。

「自分はすごいやつかも。なにか世の中のためにできるかも」と健全に思うことはとても大切だけど、当たり前のことだけど「自分は何をしても許される」とか、「後で良いことするから今は赦してほしい」などと思って人を傷つけたりしてはならないと思った。

を一度もいったことのないロシア景色がイメージできるような精緻な文章を通じて、格差の広がった世界、貧乏な若者や人々の気持ちが侵されていく姿をありありと感じた。世界的な貧富の格差・分断が問題になってきているが、罪と罰の世界は決して過去のものではなく、これからくる未来なのかもしれない。

100de名著 資本論

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先月山口周さんの著作で「資本主義の限界」という概念に触れ、わかった気になってその通りである!と鼻息を荒くしていた僕だったのですがよく考えてみると資本主義を理解していないことに気づきました。

そこで資本論を勉強してみたいと思ったのです。とはいえマルクスの著作をこれから読むという体力や時間はとても取れそうになく、また理解する自信もなかったため、資本論入門としてこの100de名著を頼った次第です。

そうだったのか!と思わされる情報がたくさんで目からウロコの連続であったのですが、資本主義の始め方として公共的な冨を囲い込み、価格付をすることであるという話がとても印象的でした。

儲かりそうな物に目をつけ、それをいち早く縄張りとしていく動きを意識するだけでビジネスの本質がすこし見えそうな気がしました

結論資本主義がダメとは思わなかったのですが、補完する新しいシステムを社会の中で大きく実験していくこと、1人1人が公共的な冨の大切さへ意識を向けることが大事なのではないかと思いました。あと2-3冊は関連する著作を読んで、引き続き理解を深めていきたいと思います。

そらいろ男爵

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優れた児童書に送られるサン・テグジュペリ賞を2013年に受賞した絵本(そんな賞があるコト自体知らなかったのですが)

戦争下において読書が大好きなそらいろ男爵が爆弾の代わりに本を投下することで両陣営の想像力を掻き立て、結果として戦争を平和的に終結させた というストーリー。

読書のチカラを感じる様になってきたタイミングだったため、思わず気になって購入。平和の大切さはもちろん、「工夫すること」の大切さを感じました。

絵本ってシンプルでわかりやすく、大切なことを教えてくれるのだと知り、とても好きになりました。(絵もとても可愛いし)

時間も取られないし、意識的に集めて読んでいこうと思います。

星の王子さま

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上の絵本を読んでから、そもそも星の王子さまを読んでいない!と思い読みました。想像よりは長かったですが30分くらいで読める、心あたたまる話でした。

たくさんの温かい言葉が溢れていましたが特に「絆をむすぶこと」という一節を自分の中で温めていきたいと思いました。

人間は70億人以上いて、僕の住む東京には同世代の人が200万人もいて、マス的にみたら僕も僕の大切な人たちもそのうちの1人でしかないんだけど、彼らと僕の間には絆があるから大事なんだと。逆に言うと、この世界には愛が溢れているなと、胸の奥がジーンとしました。

想像力を豊かにしてくれる本が良い本なのではないかと思います。その意味で、この本が世界的に認められている意味がとてもわかりました。読んでよかった。Kindleで11円なので、皆さんぜひ。絶対読んで。

ALL ABOUT TOSHIO SUZUKI

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Twitterでたまたまナウシカの初期構想ページとともに紹介されているのを見つけてから1分以内に購入してしまいました。

宮崎駿の右腕、プロデューサーとしてスタジオジブリの立ち上げから現在に至るまで活躍をされた鈴木敏夫氏のほぼ全てが掲載されています。

右脳と左脳のバランスがとてもよく、でもその中心は右脳にある鈴木さんの生き方、スタンスにとても憧れました。1年前くらいにジブリのリバイバル上演でもののけ姫を見てからジブリ作品が好きになっていたのですが(ナウシカは漫画原作も揃えた)どのように出来上がっていくのかという過程、思索のあとを見ることで胸が震えました。良い仕事をすると、何十年たってもその時刻み込まれた熱量のようなものは残り続けるのだなと思いました。僕も良い仕事がしてえ。

糸井重里さんがなんかすごい人というのは聞いたことあったのですが、ジブリ作品の名コピー(「生きろ」とか)を生み出していっていた人だと知り、その凄さも感じました。

ToCのプロデューサーや広告・PR業界の人であれば勉強になる事例もたくさんあったのでおすすめです。

働く君に伝えたい「お金」の教養

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社会人になり金融リテラシーをあげていきたい、万が一があったときに仕事ができなくなってもキャッシュフローが止まらないように、もし親よりも先に死んでしまうことがあったとしても金銭的な迷惑だけはかけないようにしよう、と思い最近保険を検討しています。

ご縁があった外資系のお話をたくさん聞いているのですが、日系の保険の考え方も知りたいと思ったときに10冊以上本を読んできたライフネット生命の出口さんはどう考えているのかということが気になり、購入。

たぶんちょうど僕らくらいの働きはじめて、お金のことが気になりだした人にちょうどよい本だと思います。

出口さんは若いうちは最低限のリスクヘッジだけして「お金の使い方」を考えること、具体的には自分に投資することの重要性を説かれます。この本を読んで、お金を考えるということは自分の人生を考えることだと思いました。今年はたくさん本に投資したいな。

世界は贈与で出来ている

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今、家族に関する新規事業を検討しています。家族のコミュニケーションの本質とはなんだろうかということを考え、先輩に相談したところ「贈与論」を教えてもらい、紹介された本。

贈与とはお金で買えない贈り物のようなものです。愛情などに近い概念かもしれないなと思いました。具体的には親が子どもに注ぐ愛のあり方とは、なぜサンタクロースが世界中にいるのか といった話が続きます。

「送り手の倫理と受け手の知性が求められる」という話が印象的でした。

交換ではなく、一方的な贈与の送り合いが世代を超えて続いてきたことが人類史を作ってきたのだと思いました。それは人間が社会的な動物として進化を遂げたことに密接に関係がある気がしています。最近人類史や歴史から離れているから、またその辺りも復習しながら勉強を深めたいと思いました。 

家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

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エッセイ。とにかく感動した。このタイトルにすこしでも感じる物があった人にはまず手にとってもらいたい。エッセイって良いなと思ったし、自分もやってみたいと思いました。今年はnoteで文章がんばります。

ここじゃない世界に行きたかった

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こちらもエッセイ。エッセイ読んだんだと言う話を友達にしたらおすすめしてもらえた。僕は表面的に明るく振る舞うけど、結構自分の中に抱え込んでしまうタイプでして、そんな人にオススメの本。

自分らしく生きるとはどういうことなのか、著者の生活の中の一幕一幕から一緒に考える事ができる、優しい本です。

社会心理学講義(読みかけ)

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当たり前を疑い、自分で考えるということをテーマにしている本

人間の行動は意志から生まれているのではなく、無意識が決めている。行動と意志に順番があるように誤認識してしまうから過ちが起きる、などなど衝撃的な内容が続きます。

個人の意志と行動は1人で完結するものではなく外的要因の寄与する影響が大きくそのため、社会と心理を一体として考えるべき学問であるが、それが出来ていない と社会心理学への著者のいらだちが節々に感じられ、それも面白い。

個人的には読んでいて行動経済学などに近しい話が沢山出てくるなと思いました。社会的存在としての人間理解を深めることでより生きやすくなりそうな予感がしています。大学の講義で読むような本で時間がかかっていますが、焦らず読んでいきたい。

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