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あぁ我が人生路
杖つきて 辿る旅の道すがら
路傍の石に腰掛けて 一人思う人生路
数え切れぬ程多くのものを失って
得たものといえば この杖のみ
金も地位も名誉とやらもなければ
明日の我が身さえ知れない
「何のための人生なのか」
桜の花にしばし酔い
蜩の声に涙する
色づく紅葉に思いを寄せ
白い雪に埋もれてゆく
巡る季節と静かな歩み
痛みゆく杖にお守り付けて
鳴る鈴音はいつも晩鐘
みるみるみかん色に包まれてゆく道中
「私にもわからん」
そう そっと呟く松の根方の石仏に
笑顔で合掌
お礼に饅頭置いて行く
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